注目の投稿

人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2014年12月2日火曜日

民主主義は、まともな政治制度なのか?

 今日は衆議院選挙公示の日である。党首討論をテレビで見ても、まともな事を言っている人は殆どいないと感じる。今朝の(中日)新聞の一面には、各党の主張を掲げた党首の写真が載っている。

この道しか無い:どのみちですか?と聞きたい。この道と指し示す安倍さんの指先には道らしきものは何も出来ていない。もう二年たった。金をばらまいて株価は上がったが、国債の格下げが昨日発表された。皮肉を言いたいのは米国人だけではない。議員定数の削減や一票の格差是正、規制緩和などの言葉が空しく響く。

  軽減税率:そんなこと、手間ひまかけてやる必要がない。小手先のことを看板に掲げるこの党は与党の名に値するのか。
今こそ流れを変える時:流れが変わったことがあったが、貴党は、そこには泥沼しかないことを示されたのでないですか?
是々非々:何が是、何が非なのか?集団的自衛権行使容認とアベノミクスの前半が良くって、アベノミクスに後半がないという事に対して、是是非非といっているのだろう。「貴方の右半分、美人だわ」と言っている様に見える。自民党に戻られたら如何?

身を切る改革:やってもらいたいが、橋下党首が総理にならないとできないだろう。私が政界において応援しているのはこの党だけである。橋下さんによる大阪の市バスなどの民営化は、見事だった。しかし、それを国政でやるまでには、軽い舌を何とかしてほしい。また、身の安全確保を真剣に考えて欲しい。 

国民の生活が第一:当たり前のことを今更。。。日本改造計画は素晴らしい本だった。小沢さんのゼミで学者連中が組上げた本だとしても、小沢さんの思想が学者連中の原稿という形で具現化したものと信じたい。ただ、此の人は命を懸けて政治の世界にいるのだろうか?と何時も疑問に思って来た。小沢さんは碁が得意である。先の先まで読んで、この国を改革することが不可能だと悟りきっているのかもしれない。
暴走ストップ: 共産党にそのままお返ししたい。毛沢東、スターリン、チャウシェスクなど、皆暴走したのではなかったでしょうか?彼らとは違うと仰っても信用できません。
平和と福祉: 社民党さん、その看板は白紙と同じですよ。


 ところで、民主主義とは、日本で可能な制度だろうか?あの戦後どさくさにまぎれて制定された憲法が未だにそのままになっているこの国の異常さから、この疑問が何時も浮かぶ。自民党は田舎の結束した人間関係を利用し、そこで選出されることで安定した政権を維持してきた。都市部に人が集中するようになって、一票の格差が開いても、それを是正すると議席を失うのでやらなかった。最高裁判所判事は自分の席を暖めるのみで何もしなかった。違憲状態と違憲とは異なるという言葉の魔術を用いて、制度である筈の三権分立の原則を無視してきた。

 西欧では、民主主義が機能しているようにも見える。しかし、私は疑う。裏にプロ組織があり、その活発な活動が、国民世論を巧みに誘導しているだけだろうと。論理的思考が可能な言語を持ち、個人が自立した西欧諸国では、国民世論の誘導はそれだけ難しい。その結果、外から見て、民主主義が機能しているように見えるレベルの、緻密に偽造された偽民主主義なのだろうと。

 はなはだ失礼な話だが、一般国民は冷静にサイエンティフィックに見れば、烏合の衆である。それが、国家の行く末を正しく見ることなど出来る筈がない。まともにそのような制度を導入することになった日本が、現在の無責任体制に至るのはむしろ自然である(注釈1)。民主主義は、選挙権以外は無報酬で、国民の命を兵士として差し出させる国民国家と一体化した政治制度である。ギリシャが世界を席巻していたころに出来て、その後使いものにならないとして遺棄された民主主義が、国民国家という国家形態とともに復活したのである。民主主義は、その捨てられたときの遺伝子をそのまま持っているのだ。

注釈1:
日本では官僚組織が国家を運営することで、辛うじて体裁を維持していると思う。不安定な政治家という身分では、そして、民衆に選ばれなければならないという条件下では、政治家はプロフェッショナルな仕事はできないだろう。単に、官僚のつくった曲を、国会や内閣官房で演奏しているだけだ。プロと一般人の差は、例えば体操の白井さんを想像すれば良い。大学を卒業しても、更に大学院を出ても、一人前のプロ(専門家)にはなかなかなれない。国際政治がプロフェッショナルの世界であるなら、現在の日本の政治家の殆どは働く場がないだろう。以上のことは、上の写真のフレーズを見れば、そしてあの無様な大臣辞任劇を見れば明かだ。(本注釈は、12/3追加)

0 件のコメント:

コメントを投稿