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2016年7月31日日曜日

石原慎太郎という政治家について

石原慎太郎氏は若いころ田中角栄の政治を金権政治だと批判することで、政治家として飯を食った。その本人が今になって田中角栄を天才だと持ち上げた本を書き、大儲けしている。これは節操のない態度であると思う。田中角栄を当時は評価できなかったが、勉強後には偉大さがわかったというのなら、若いころの行動に対する反省の弁を公にしてから 誉める方に方向転換してほしい。「本に書いた」は答えにはならない。

また、尖閣諸島の都による購入の件、米国のどこで誰にでなにを吹き込まれて言い出したのか、その後の尖閣問題の外交問題としての展開をどう思うかについても明らかにしてほしい。更に日中関係の今後の展開について、日本の国益を考えて意見を発表してもらいたい。この尖閣諸島の件、石原氏が火をつけたことなのだから(補足1)。

今回の都知事選では増田氏を応援して、小池氏のことを厚化粧女とかなんとか言って攻撃した。舛添氏が当選した前回の都知事選では、小池氏に立候補の声を掛けたとどこかで聞いた。ちょっと、矛盾しているのではないのか? 

石原伸晃氏が会長をやっている自民党都議連が、たとえ家族でも小池氏を応援したら都議連を除名するという御触書を出した。江戸時代のお代官がするようなことをやった。もし、増田氏が落選したら、当然都議連会長を首になるだろう。そうすれば、伏魔殿の主である内田氏のこれまでのやり方が暴かれる可能性が高くなり、なんらかの形で石原慎太郎氏にも飛び火するだろう。

それが、下品な言葉を発してでも小池氏を非難し落選させたい理由ではないのか。石原氏は、自分は常にトップでないと気が済まないタイプであり、自分が都合悪くなると何も言わなくなる人だと思う。

石原氏の優れていると思う点についても書かなければいけない。それは行動する政治家であったという点である。東京マラソンや東京オリンピックなど、行動力は確かにあったと思う。また、大阪の橋下市長を評価した慧眼については、有権者の一人として評価したい。

週刊文春とか週刊新潮は、伏魔殿が瓦解のプロセスに入れば、書くことができてハッピーだろう。両週刊誌は、真実を書くのが自分たちの社会的役割だという看板を下ろしていない、残された数少ないマスコミかもしれない。いい加減なことも書くだろうが、自己規制して何も書かないよりはマシである。

(一有権者の立場からの石原慎太郎氏に対する感想です。この文章を書いた動機は、今なぜ田中角栄について石原氏が書く必要があるのか、不思議だったからです。田中角栄については、以前(2014/01/08)、孫崎享氏の「アメリカに潰された政治家たち」という本を読んで、感想を書いたときに触れたことがあります。)

補足:
1)石原氏が何もしなくても、中国は尖閣を支配下に置きたいだろう。ただ、その口実作りには困るだろう。

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