2017年4月26日水曜日

言葉狩の政治&報道文化:社会の健全な言語空間を維持する工夫が大事

1)今村復興相は25日夜、所属する自民党・二階派のパーティーで講演し、3.11の大震災について「まだ東北で良かったものの、首都圏に近かったら莫大な被害があった」と述べた。この言葉に対する批難で日本のマスコミ周辺が沸騰状態となり、今村大臣は事実上首になった。 http://www.news24.jp/articles/2017/04/25/04359881.html

東日本大震災関連の失言が原因で辞任した大臣として他に、鉢呂経産大臣がいる。災害の結果人通りが無くなった町を「死の町」とか言って、東北被災民の神経を逆撫でしてということだ。本音を思わず言ってしまったのは失敗だが、辞任に追い込むほどのことではないと思う。勿論、本当のことでも言わない方が良い場合も多く、その判断は社会生活をする上で大事である。しかし、どちらもテレビで報道されているほどに腹を立てるのはおかしい。過敏な反応の人を選んで証言等を放送しているのだろう。

東北の人たちも、言葉使いにそんなに神経を使って欲しいわけではなかろう。それよりも、必要な支援を適切且つ迅速に行ってもらうことの方が大事ではないのか?そして、今村大臣がその最前線にあって努力をしてきたとしたら、その実績を先ず評価すべきではないだろうか。口先だけのサービスを欲しいわけではなかろうにと思う。

2)著名な政治家ほど、票を獲得することが何よりも大事だと言う。大衆から嫌われたら終わりであるから、テレビ画面に映る自分の姿と放送される言葉に極度に気を使う。一方、報道機関は、テレビなどで大衆の関心を引くことが直接業績に影響する。公共の福祉に貢献するという放送法第一条など、飯の種にはならない。その両者の相互作用の結果生まれたのが、過敏な言葉狩りの文化だと私は思う。

政治貴族出身の安倍総理は、その文化を熟知しているので、票への悪影響が確実と考えた段階で今村大臣を解任した。それは上記文化を良しとすれば当然だろう。しかし、それは政治と報道の世界のことである。政治家の片言隻句にアレルギー反応するよう、大衆を煽るのが仕事だと、報道機関の連中は考えていると思う。その特殊な世界の異常な文化を反映した出来事だろう。巨額の国有財産をただ同然に払い下げるのも、政界官界の異常な文化なら(森友学園、加計学園)、過敏な言葉狩も政治と報道機関の世界での異常な文化だと思う。

そんな言葉狩の文化を一般社会の標準にしてしまえば、大衆も誰も彼も寡黙になり、「沈黙は金」の社会が出来上がる。国民は政治家の言葉に対しもっとおおらかでよいのではないだろうか。そして、たまに羽目を外した発言が出ても、指摘はするが許容する方が住みやすい社会が出来上がるのではないだろうか。

3)一般論:
人間は社会をつくって生きており、その社会の中での人と人の様々な関係は、互いに交わす言葉で作られている。それは本音の世界ではなく、社会を作って生きるという意思の元につくられた仮想的な言葉の世界である。

プライベートな世界(時間)では、真実(本音)を言葉にすることは、心に溜まったゴミ処理のような面もあるし、放電したエネルギーのチャージアップの意味もあるだろう。このプライベートな時間で漏らした言葉まで、公的な空間に引きづり出すのは侵害行為である。派閥のパーティーがそれに相当するか分からないが、仲間内での話も准プライベートな時間である。ただし、仲間と思っていた人がそうでない場合もあるので、その際の言葉使いには一定の用心が必要である。

話は飛ぶが、最近Twitterとか言うパソコン上の道具が普及している。多くの人は、そこにプライベートな言葉遣いで、色々書き込んでいるようだ。また、youtube の動画にコメントを書くと、パソコンの前には人はいないからだろうか、礼儀を弁えないような返信が返ってくることが良くある。最近の人たちは、上記の仮想的な言葉の世界とプライベートな世界の境界を十分意識していない可能性が高い。そして、それは人々を伝統的な社会生活に不適応にする可能性が高い。

パソコンやスマホの出現により、そのような社会の悪しき流れに、人々は巻き込まれているのではないだろうか。

井上陽水の歌には面白いのが多い。その中に「青空、ひとりきり」という歌がある。その歌詞の初めの部分は、「楽しいことなら何でもやりたい。笑える場所ならどこへでもいく。悲しいひととは会いたくはない。涙のことばでぬれたくはない。青空 あの日の青空 ひとりきり」である。

社会生活をするということは、悲しいひとと会い、涙の言葉に濡れることである。特に政治家はそれが生業だろう。青空での下で一人きりになったとき、この歌を歌う自由が、プライベートな時を持つ個人の権利なのだ。それを漏れ聞いて、吊るし上げられたら、人は生きられない。しかし、社会の表でこの歌の通りに振る舞えば、社会人として失格である。

2017年4月24日月曜日

北朝鮮が軟着陸すれば、韓国ほどの反日国にはならないだろう

1)金正日の料理人を勤めた藤本という人が、金正恩と交わした会話を紹介している場面をテレビでみた。金正恩は「日本では北朝鮮の核武装をどう考えているか』と質問したので、藤本氏は「日本は被爆国ですから、核武装の評判は悪いです」と答えたという。(ぼんやりと聞いていたので、すこし、不正確かもしれません)

その瞬間、金正恩が机を叩いて、「核武装しなければ、敵(アメリカ)に攻撃される可能性が高くなるのだ」と言ったという。 この場面は、昨年に収録されたという。

藤本氏は政治の世界にはいないが、話の信憑性は誰のものよりも高いと思っている。何故なら、金正日氏の後継を決める際、評論家のほとんど全員が金正男の名前を最有力候補として挙げていた時に、藤本氏は「後継は、金正恩です」と断言したからである。また、紹介される話は自然で、作為は感じられない。 

数年前にも、藤本氏はテレビに出演して金正恩について話していたとき、以下のような会話を紹介した。金正恩は「日本での我国の評判はどうか」(”私の評判”だったかもしれない)と聞いたので、藤本氏は「残念ながら、あまり良く無いです」と答えたというのである。 

日本の評判に多少とも関心があるのは、将来のポジティブな関係を考えているからだと思う。また、彼の母親が日本出身(在日だと言われている)であることも関係があるだろう。

北朝鮮には、李承晩のように米国の手先となって、国民に悪質な対日感情を植え付けたリーダーはいなかっただろう。そのように考えると、将来的にどうしようもない敵国となるのは北朝鮮ではなく、韓国の方のような気がする。 

2)トランプ大統領には、産軍共同体の圧力を振り切って、平和的解決をしてほしいものである。朝鮮戦争の終結と講話条約締結、それが条件なら核開発の完全停止に北朝鮮は決断すると期待できる。

元ウクライナ大使の馬渕睦夫さんは、その著書「国難の正体」において明確に書いておられる。朝鮮戦争を継続するのは、アジアに混乱のタネを残すという米国の産軍共同体の戦略であると。日本は完全に米国のポチが支配しているので、そのような考えはテレビでもほとんど紹介されない。そして、馬渕さん自身もテレビから完全に締め出されている。

悪質なマスコミと米国追従派の政治家たちは、産軍共同体の支配する米国の支配層の指示のままに動いている。その洗脳から自由になるためにも、以下のような動画も見て欲しいと思う。https://www.youtube.com/watch?v=Rl7oyG4ebwk&list=PLkYcQ3720fK1WLqqyfXlnZnYP-13EEuS1(馬渕睦夫氏と今は亡き渡部昇一氏との対談です。)(16:00編集)

2017年4月23日日曜日

安倍総理のロシア訪問に期待すること:森本敏氏と櫻井よしこ氏の考え方について

1)プーチン大統領率いるロシアとの関係について、先週末のBSフジのプライムニュースで放送された、櫻井よしこさんと森本敏さんの意見をyoutubeで聞いた。 https://www.youtube.com/watch?v=YdahjwFV_4c

国際社会からの経済制裁と原油安がロシア経済を低迷させており、プーチン大統領の求心力が相当低下していることについては、両氏のおっしゃる通りだと思う。また、今回の米国によるシリア攻撃は、ロシアの威信を低下させ、プーチンの求心力も更に低下させるだろう。

両氏はシリア反体制派への化学兵器使用がアサド政権によるものだと完全に信じ、米国の爆撃を支持されている様である。しかし、人道に反する行為を処罰するつもりであっても、それが新たな人道に反する行為を産む素地をつくるのなら、何のための攻撃か分からない。両氏が完全に米国を信頼し、その全ての国際的な行動を支持していることに、私は一種の不信感を持つ。そして、同様の視点を日本の総理に求めることに、両氏が政治評論の分野で高い地位を持つだけに不満に思う。(補足1)

今回のモスクワ訪問に際して、安倍総理の対露交渉がどうあるべきかについて二人の回答を以下に書く。櫻井さんは“領土問題交渉において国際社会から非難を受けるような、安易な妥協をしない”ように期待しておられる。一方、森本氏は、“米国のようにプーチン大統領を追い込むのではなく、むしろヨーロッパとの協調の方向を勧める。また、日本を引きつけて自分の立場を強化しようと考えるだろうが、その策略に利用されないよう気をつけるべき”と言っておられる。

要するに、両氏とも安倍総理がロシア関係では何もしない方が良いと考えておられるようだ。その理由は、両氏とも米国が信頼できる相手であるから、今後とも米国との同盟関係を強める以外に何か(特に対露で)特別なことをやるのは危険だと考えておられるようだ。

2)この番組の最後に、両氏は今後の日本外交に関し総括的な提言をされている。
森本敏氏の意見:「今日の同盟は、価値観を共有する同盟ではなく、国益を共有する同盟である。いかなる場合でも、米国にきちっと注文もし、利益を共有できる最も信頼できる同盟国としての日本の位置を維持すべき。その為には、同盟を強化する更なる努力が必要だと思う。そのためにも日本は、防衛力の強化に努めるべきだ。日本が今後国際社会の中でより多くの利益を得るためにも、必要不可欠な手段である。」

櫻井よしこ氏:「表現は違うが大体森本氏の意見と同じである。(一言で言えば、)普通の民主主義の国になるべき。現在日本は普通の民主主義国ではない。憲法をみても、防衛の根本的な考え方(専守防衛)をみても、普通ではない。憲法や自衛隊法を改正してシビリアン・コントロールの下の軍事力を民主主義的手続きで持つべき。」

その後の読者の質問に回答する形で、櫻井氏は「現在のあるべき日米関係の基本的考え方はresponsibility sharing(責任分担)である。日米安保条約の範囲ではあるが、日本はより多くのことに責任を持つことが米国の日本への要請である。国際情況をみても日本がその方向で努力すべきである。米国が世界の警察官としての役割の一環で日本を護ってくれるという期待すると考えることは終わりにして、その部分は日本が独自にやらなければならない。」と答えた。(補足2)

これらは、既に書いたように完全に米国に追従する路線を、両氏は日本の取るべき道と考えられていることを示している。

3)私は以下のように考える。現在、中国と米国は互いに仮想敵国同士だが、日本との関係においては、ニクソンの時代から、或いは蒋介石時代から一貫して、米中は共通の利益を共有している。それは日本の無力化である。戦後、米国が一貫してやってきたことは、自国の利益となるような国に日本を調教することだったのではないだろうか。本当の同盟国なら、日本が普通の独立国となるのを支援する姿勢が見える筈であるが、それは無かった。(補足3)

トランプ大統領の出現で、日米関係が対等な同盟関係に成長することを期待した人はおおいだろう。しかし、昨今のトランプ大統領の様子をみると、どうも伝統的な共和党出身大統領になったように思える。そう考えると、ロシアは日本の22世紀に向けた生存にとって、鍵となる国かもしれない。 安倍総理がプーチン大統領と会談する際、北方領土の返還を直接要求するよりも、日本国民が「ロシアは信頼出来る隣国である」と感じるような両国関係の方向を示して欲しいと要求することが大事だと思う。

また、常に米国という窓からしか国際情況を眺められない日本の宿命を超えて、全く違う視点から世界を見る貴重な機会ではないかと思う。精々、プーチン大統領の視点から見た世界の姿を見聞してほしいと思う。例えば、北朝鮮問題が危機的情況にある現在、本当に北朝鮮は気違いのような指導者に率いられた国なのか、プーチン氏の考えを聞くのも良いことだろうと思う。

(補足3は翌日朝追加:これは素人の意見ですので、批判等は歓迎します)

補足:
1)米国等による経済制裁は、露によるクリミヤの併合による。しかし、この件の引き金となったウクライナでのクーデターには、米国が深く関与したという説があり、米国の言い分を100%信じる両氏の姿勢には疑問がのこる。アラブの春やイラク戦争において、米国に不正な関与があったと考えるばあい、米国の言い分を100%支持する姿勢に説得力はない。(田中宇氏のブログなど参照)
2)質問は、「アメリカは世界の警察官にもどったのでしょうか?」であった。米国が世界の警察官かどうかについては、4/20の記事を参照してください。
3)これは米国の責任ではなく、日本の責任である。米国が米国の国益を追求するのは当然である。その責任の第一は、国家体制が明治維新の革命体制から一歩も成長しなかったことが原因で大きな戦争になり、完敗してしまったことである。その第二は、吉田茂以下の戦後首相に、死を覚悟してまで日本の本来の意味での独立を考えた政治家が出なかったことである。

2017年4月21日金曜日

世襲議員が日本を潰す:一票の大きな格差は違憲であり世襲議員の巣である

中川秀直の息子がスキャンダルの主となっている。バカな男のバカな息子を議員にした広島の有権者たち。一票の格差のせいで田舎の政治に無知な連中が二世議員を多量に国会に送り込み、それが日本の政治を悪くしている。一票の格差は2倍以内なら良いということではない。限りなく1.0に近くすべきなのだ。

田舎の選挙区が無能二世議員の温床になっている。政治家がまるで家業になって、日本を悪くしている。民主主義というが、大衆の90%はB層という現状に漠然と不満を持つ知能の低い(低IQの)人たちが占めているという。その資料を選挙対策に使って大勝したのが、小泉純一郎の郵政選挙である。(補足1)

僅かな知的な連中が、経済発展と同時進行的に都会にあつめられた。一票の格差が維持されているので、田舎の票が衆愚政治を加速する結果になってしまった。衆愚化した有権者を利用して、米国のポチが日米構造協議で要求されたとおりに、民営化したのが現在の日本郵政である。

明治維新から150年経過した現在でもなお、この田舎のB層の票が薩長土肥の世襲政治家とその取り巻きを、日本の政治貴族として維持しているのだ。(補足2)米国も日本の政治家を馬鹿にしているだろう。(補足3)日本など無くなっても、痛くも痒くもない。米国の国際1.2兆ドルと一緒に消えてくれればいうことはない。北朝鮮を育てて、日本を東アジアの孤児にして、いじめれば良い。(補足4)そう考えているのだ。

「朝鮮戦争を勝ってしまおう」と言ったマッカーサーを首にして、共産国金王朝の北朝鮮を温存し、狂犬に育て上げたのは米国だ。北朝鮮は朝鮮戦争を終わり、米国と講和すれば、あんな国にはならなかった。そんなことも分からないバカが日本の政治を担っているのだ。

セメント会社を相続した政界の中枢にいる男が、米国で消費税を上げる好機だといったという。あほだ。https://news.yahoo.co.jp/pickup/6237223 彼の爺さんは、マッカーサーに協力して、結果的に日本を骨抜きにした人だ。(補足5)デフレの原因の一つが消費税増税にあると経済学者が声を揃えている。要するに漢字も経済も、何もかも分からんほどの人間なのだ。態度だけでかいのは、政治貴族の出身だからだろう。

これらの世襲政治貴族を一掃しなければ、日本の政治はよくならない。その鍵は何か?命が危うくなるので、誰も言い出さない。(11時編集)

補足:
1)2005年9月の郵政選挙の際、自民党が広告会社に作成させた企画書、「郵政民営化・合意形成コミュニケーション戦略(案)」に出てくる概念である。議員の家系から出た小泉純一郎が選挙の際に利用した。その子供も議員の職をついで、「こども保険」とかいうアホなことを言っている。
2)明治維新は薩長土肥の下級士族たちが中心になり、恐らく英国などの支援もあって成し遂げた革命である。その薩長土肥の出身者が未だに日本の政治を牛耳っている。その明治維新後の低級な歴史の進行は、明治維新が単に倒幕であったことの証明だろう。日本の近代化という高い志を持って戦ったという司馬史観は後付の神話に違いない。http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2015/10/blog-post_27.html
3)日中国交回復のときに、キッシンジャーが言ったという「あのジャップめ」という言葉や、マッカーサーの議会証言「日本は未だ12歳レベルだ」という言葉が何時も頭をよぎる。
4)国家間の関係は野生の原理で動く。”「傷つき弱った者を襲え」これが野生の原理だ。” 堺屋太一「世界を創った男」にそう書かれているそうです。
5)当時の価値観ではこの評価は酷いかもしれない。吉田茂が講和条約後に憲法改正しなかったのは、日本が朝鮮戦争に巻き込まれるのを防ぐためだったのだろう。その後の岸、池田、佐藤内閣あたりで、命をかけて憲法改正をしてほしかった。これらの人たちでも、現在の首脳よりは優秀ではあったと思う。なお、マッカーサーと吉田茂の憲法を巡る関係については、片岡鉄哉著「日本永久占領」が参考になった。その時書いたブログを引用します。http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2016/03/blog-post_12.html

2017年4月20日木曜日

米国経済と北朝鮮問題:核脅威除去セールス

前回のブログで、“トランプ大統領は、アメリカンファーストを放棄して、伝統的な”世界の警察官としての役割を果たそうとしているように見える。しかも、何時も何故か大きな財布を携帯している警察官である“と書いた。我々は、世界の警察官という米国の役回りを素直に文字通り受け取って来たのは間違っていたのかもしれない。その本質を素直に、或いは誤って、表したのがトランプ大統領ではないのか?

1)火曜日に、韓国訪問を終えた米国のペンス副大統領が来日した。北朝鮮問題で重要な打ち合わせが目的だと思っていたが、もう一つ重要な話があったようだ。トランプ大統領の主張する、貿易不均衡解消のための日米ニ国間FTAである。米国産牛肉をオーストラリア産牛肉に取って代わらせたいとか、色んなことを考えているのだろう。そもそも、貿易不均衡を問題にするのはFTAの考え方に反しているのだが、御構い無しだ。(補足1)

昨日の読売新聞朝刊(14版)の一面では、「日米経済対話」の脇に「平和、力でのみ達成:対北圧力強化一致」が配置されていた。どちらが重要問題か、新聞社の方もわかっているようだ。この時期を逃さず、副大統領が経済対話を兼ねて(?)来たのは、最初に書いた米国の姿勢“大きな財布を携帯した世界の警察官”にふさわしい。

半世紀ほど前の話になるが、フランスのドゴール大統領が、当時の日本の総理大臣を「トランジスターのセールスマン」と揶揄したことがあった。米国は「核抑止力のセールスマン」なのかもしれない。日本は確かにトランジスターラジオを売ったが、しかし米国は核兵器を売るのでは無い。核の脅威から日本を守るというオプション付きの、農産物やGMの車である。そのオプションに効果があるかどうかは分からない。

効果を検証できる事態というのは、日本国存亡の危機である。そんなオプションに期待して、何かを約束することが日本の政治なのか? 

19日のCNNの報道では、朝鮮半島に向かっている筈の空母「カール・ビンソン」が、どう言う訳か180度逆の方向に向かっていたことが明らかになった。http://www.cnn.co.jp/world/35099993.html

トランプ米大統領はテレビ局とのインタビューで「艦隊を送り込んでいる。とても強力だ」と語り、数人の側近らも空母派遣に言及した。それに対して、北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は空母配備を「無謀な侵略行為にほかならない」と非難していた。しかし、複数の米当局者がCNNに語ったのは、「カール・ビンソンは、まずオーストラリア海軍との軍事演習を予定通りに済ませる」だった。

その後、進路を変更して日本海に向かっているということで、単にホワイトハウスと米国防総省の間に連絡ミスがあったということだそうである。しかし、この件は北朝鮮問題の本質を語っているのではないだろうか。つまり、米軍に北朝鮮からの危機なんか存在しないのであり、単に核抑止のセールスのために日本や韓国向けに必要なだけである。(補足2)

2)米国と同じ戦略を考えている国にお隣の大国がある。彼国は、北部戦区に大量の核兵器を輸送して、核の脅威を作り出している。以下に引用の動画サイトをみて欲しい。https://www.youtube.com/watch?v=vANSwCgF6ec

中国は大陸間弾道ミサイル「東風41」を量産して、大量配備するという。その動機が世界から尊敬される国になるためだということである。つまり、世界に恐怖をバラマキ、それを取り除く方法を売りつけるのである。

これら大国のセールスの本質は、パソコン画面にと時々出る画面「あなたのパソコンがウイルスに感染しています」というメッセージを思い出せば分かる。そのメッセージは駆除ソフトを売りつける為なのだ。

勿論、北朝鮮と米国の衝突という悲劇的な方向に進むことは一定の確率であり得る。しかし、何事も両面から見ることが大事だという意味で上記の文章を書いた。(補足3)  これらの問題は、日本国が独自の防衛力と核抑止力を持てば解決する。しかし、そんなものを持ってもらっては大国の商売は成り立たない。

補足:
1)石油が無いから、アラブから石油を買った国が、その同等の額でこちらの生産品を買ってもらわなければ困るというのは、明らかにおかしい。そんな理屈を通すのなら、貨幣はいらない。ブツブツ交換でよいのだ。
2)何度もブログに書いたように、米国が世界の殆どの国が行っているように、北朝鮮を承認すれば済むことである。30年前に行っていれば、日本や韓国に対する核の脅威は生じなかっただろうし、拉致被害者は出なかっただろう。
3)昨日も、北朝鮮の核実験場でバレーボールを楽しむ人たちの姿が米国の衛星画像として公表されている。

2017年4月18日火曜日

トランプは北朝鮮問題を中国に丸投げし、北朝鮮の核兵器保持を認める可能性がある。日本は核保持の論議を開始すべきである

1)アメリカンファーストを看板に大統領に当選し、選挙期間中に約束した路線上を、ひた走る様に見せながら、トランプは一定期間が過ぎた時には伝統的な米国共和党出身の大統領になるようだ。替わり身の鮮やかさは優秀なのか軽いのかわからない。

最近のトランプ大統領は、アメリカンファーストを放棄して、伝統的な”世界の警察官”としての役割を果たそうとしているように見える。しかも、何時も何故か大きな財布を携帯している警察官である。シリアやアフガンの爆撃に北朝鮮の威嚇まで、大統領候補の時からの姿勢と180度違う。

普段は見ないのだが、ベンジャミン・フルフォードの動画を見たところ、トランプが少女レイプの件で訴えられた件の延長で、彼が米国を牛耳るユダヤ人ネットワークに脅されているというのである。その所為で、トランプは180姿勢を変更して、ネオコンのシナリオで動くようになったという。

トランプを脅しているのは、Lewis Eisenbergらのユダヤ人ネットワークで、彼はイタリア大使になる予定だが上院の承認を待っている人のようだ。彼の名前をウィキペディアで見ると、アメリカの政治資金調達サークルで数十年の経験を持ち、9.11事件の時、ニューヨークの港湾局の議長であったなど、意味深な解説がなされている。

シリアの爆撃の際は、米軍が事前にロシアに知らせて、効果が出ないようにしたので、今回の件でも米軍は最悪の事態にならないように努力するだろうと、ベンジャミン・フルフォードは言っている。因みに彼が情報提供者と言っているGordon Duffは、Veterans Todayという米国の退役軍人の新聞を発行している人である。(情報提供とは新聞だけのことかもしれない。)

また、この件でトランプ氏はNSCやCIAなどの信用を失い、大統領としての寿命は短いだろうと言っているが、私はむしろ寿命が長くなるような気がする。

2)一方、国際政治評論家の田中宇さんのブログでは、このようなユダヤ系からのおどしの解釈はとっていない。そこでは、うまくネオコンと折り合いをつけて、北朝鮮の核問題を中国に押し付けるように振舞っていると解釈している。http://tanakanews.com/170416korea.htm

今回は中国が北朝鮮の核開発を抑えることに本気であり、実際15日の核実験を中止させたと書いている。その記事には、“北が15日の核実験を見送るのとほぼ同時に、米トランプ政権が「米国の目標は、北の政権転覆でない。目標は、北の最大の貿易相手国である中国の助けを借り、北に最大の圧力をかけることで、6か国協議に北が参加するように仕向け、核開発をやめさせることだ」と表明(リーク)した”と書かれている。

そのトランプの政策を見事だと書いているが、日本人である私は到底そのようには思えない。6カ国協議に参加させるというのでは、今までの繰り返しであり、中国も「のど元過ぎれば熱さ忘れる」で北朝鮮に制裁をしているフリをして時間稼ぎをして過ごし、最終的には、北朝鮮は核兵器の小型化を実現し、日本には大変な脅威となるだろう。

米国は北朝鮮がICBMを完成させたとしても、依然、軍事力に圧倒的な差があり、北朝鮮は自分からは攻撃できない。最終的には北朝鮮は核保持をしたままでソフトランディングできる可能性が大きくなってきている。実際にはもうソフトランディングしたのかもしれない。私は以前から、北朝鮮のソフトランディングを主張してきたが、それは核抜きでのものである。早期に朝鮮戦争を集結して、米国が北朝鮮を承認すれば、日本も其れに倣って承認し、その段階で拉致被害者は帰国できただろう。

つまり、この数ヶ月のやりとりで、トランプ米国大統領は、北朝鮮の金正恩もそれほど無茶なことはしないと理解し、今後は互いに過激なこともいうが、口だけで済ますという暗黙の了解ができつつある様なきがする。トランプが6カ国協議というなんの役にも立たないものに言及したことがそれを示している。

昨日、面白い動画をテレビでみた。大きな家の鉄格子の門扉の前で、家の中の犬と外部の数匹の小さい犬が激しく吠えあっている。今にも噛みつきそうな状況であるが、門扉に邪魔されている。そして、家の主がその門扉を静かに開けていくのである。だれもが、犬同士が大げんかになるかと思ってみていると、開いた部分を避けて、しばらく鉄格子を挟んで吠えあっていたが、大きく開かれるとお互いに離れていってしまったのである。

今のトランプの米国と金正恩の北朝鮮の姿を見る思いがした。戦かう訳にはいかないが、このまま静かにするのは格好が悪いので、しばらくは互いにマッドマンで行きましょうと、話し合いができたのではないのか?

3)日本は将来苦境に立たされるだろう。米国の方針は元々、日本がアジアで孤立し軍事的に無力な存在になることだろうから、その意味では、トランプは上手くやっているのだろう。韓国で左翼政権が成立すると、やがて核保持の統一朝鮮ができる可能性が高い。その朝鮮は、米国ではなく中国とより親密になるだろう。

米国は第一列島線から引き上げても何ら不都合はないので、その段階で米軍はサッサとグアム島まで引き上げる。日本が望めばTHAAD位は金儲けのために置くだろうが、元々迎撃で防衛力を維持するなんて無理な話であり、北朝鮮の核ミサイルや化学兵器ミサイルの脅威は無くならない。

統一朝鮮ができる時には、日韓基本条約を書き換えなければならないが、その際には北朝鮮の経済開発に2-3兆円むしりとられることになるだろう。その後も、慰安婦問題等の難癖を北朝鮮側でもデッチ上げてくるだろう。それを後ろで中国も南京事件などを持ち出して加担し、その動きにドイツなどヨーロッパ諸国が応援するだろう。

日本は北朝鮮が経済的苦境にあったときに、つまり、小泉政権の時に、拉致問題の解決と1兆円程度の経済協力金で、北朝鮮の承認を考えただろう。しかし、それを潰したのが米国だと思う。北朝鮮が韓国と統一し、親中国の核保持国である統一国家となったのちには、日本は朝鮮のcash dispenserのように扱われるだろう。

中国にとっては、親中国の国家が核兵器を持ったとしても、それはロシアの核兵器よりも脅威ではない。イギリスとフランスが核の脅威を意識しないのと同様である。しかし、日本にとっては朝鮮の核保持は非常に深刻である。

日本は今、この時期に核保持を検討すべきである。米国と北朝鮮にいい加減な茶番劇を演じさせたままにすべきではない。将来の日本のことを考えて、核保持を議論すべきである。それが、中国や韓国などへのメッセージとなり、核抜きの朝鮮半島が実現するだろう。そのチャンスは今しかないと思う。核保持のチャンスではなく、半島の核保持阻止のチャンスである。

2017年4月16日日曜日

テロリストには罰を受ける資格がない:罪と罰について

1)最近、善と悪についてブログを書いてきたので、最後に罪と罰について考えて見たい。

所属するグループの為になる行いが善、それに反する行いが悪だと考えるのが、前回までの結論だった。そのグループ(種族、民族、国家)内で、処罰に相当する程度の悪い行いが罪ということになる。しかし、ただそれだけの定義だと、罪と罰の関係は労働と賃金のような等価交換できる関係になり、随分と軽い感じがする。しかし、罪は元々もっと重い宗教的な意味を持つと思う。つまり、罪という言葉は、本来神の教義に反した行為に対して与えられる。

そう考えると、宗教と民族や国家といったグループとの関係を明らかにしないと罪と罰が理解できないことになる。

そこで、前回までの話を簡単に繰り返すところから思考をスタートする。善と悪は、血縁を中心としたボス支配のグループで生きる状態(自然状態)では存在せず、人が大きな多層的なグループを作るようになった時に発生すると考えた。そして、そのグループ内で生きる人に対してグループの成長と安定にプラスになる行為及びそれを形容する言葉が善であり、その逆が悪であると結論した。

多層的で大きなグループは、種族とよばれたレベルから国と言う現在の段階まで発展する。そのグループが種族と呼ばれる段階では、その寿命は人の自然寿命よりはるかに長くなるが、その運命は他の種族との争いの勝敗に依存する。種族は運命共同体であり、そのことをメンバーは強く意識している筈である。

他の種族と競争して最終的に生き残るには、リーダーには世代を超えて特別に強い指導力が必要である。そのレベルは、非常に優秀な人レベル程度ではなく、それを圧倒的に超えるレベル、つまり神のレベルである。従って、長く続いた種族の中に神話が生じ、嘗ての英雄が神として崇められるのは自然である。その神の権威の下に、リーダーの権威を置くのが世代を超えた権威を持つ秘訣である。その結果、リーダーの下す罰は、神の罰となるのである。善と悪そして罪と罰は、この様にして神の権威を得ると考えるのである。(補足1)

その段階で、リーダーの地位やグループ内の掟などは全て種族の神の権威の下に集約される。歴代のリーダーの考えが集約され、聖典となって纏められることもある。キリスト教の聖典である旧約聖書では、人が神と契約を交わし、種族のメンバーに神の掟を守るように書かれている。(補足2)

2)罪を犯した者には罰があたえられるが、罰には日本語では二つの読み方がある。バチとバツである。バチには、“罰当たり”という派生語の意味からわかるように、悪事に対して神が与えるこらしめの意味がある。バツにも、やはり教育的な意味がある。つまり、罰を与える側と受ける側に共通の絶対的な権威がなければならない。従って、罪と罰の関係は種族内部の話であり、異邦人との関係ではありえない。異邦人との間には無視、敵対、戦争、報復、駆除など、民族(種族)の神の裁きとは無関係な対応がなされる。(補足3)

刑事裁判などでよく問題にされる言葉に、“罪の意識”がある。罪の意識がない犯罪人にはふた通りある。片方は幼児であり、もう片方は現在住んでいる社会のメンバーでは無いと考える犯罪人である。幼児の場合(刑法では14歳以下)は、悪事を為しても罪の意識がないので、罰しない。そのような罪を犯さないように、今後の教育は主として家庭でなされる。罰せられないのは、今も今後もグループ内の人間であるからである。もう片方の罪の意識のない犯罪として、精神に障害のある人間の犯罪と反国家(反民族)的犯罪(テロリスト的犯罪)があり、後者には元々国内の犯罪人を裁く法律を適用する理由はない。

前者の場合、明らかに精神が未発達な場合には、幼児と同様の根拠で、然るべき場所での隔離あるいは治療が適当な措置だと考える。一方、精神的発達が正常だが、サイコパスのように特別に反社会的性格を持つ人間の場合、知識として犯罪が処罰の対象になることを承知しているのだから、罪の意識の無い場合でも、少なくとも正常人と同等かそれ以上の処分が相当である。

最近あった名古屋大女子学生による殺人事件では、犯人は殺人嗜好がつよいタイプのサイコパスだろう。この種の人間は、殺人が所謂重罰に相当する犯罪であることはわかっているのだから、罪の意識が生じない精神障害者だとして無罪を主張する根拠はない。(補足4)山から出てきた熊や異邦人テロリストのように、駆除の対象になっても良い人間なのだ。知的に問題があるのは、その判決の際に、更生に期待するという言葉をかけた裁判官と、精神障害故に無罪であると主張した弁護士である。

外国人の単純犯罪の場合には、国際条約があり、国内法によって処罰される。それは、外国人と雖も、日本国内で生活する場合は日本人の仲間と看做して処遇するからである。しかし、日本社会の破壊工作には、日本人であっても外国人であっても、罪と罰の関係で論じる根拠はない。罪と罰の関係は、日本(社会)を共通の宇(いえ)と考える体制に最高の権威を認める場合にのみ成立するからである。テロリストには罰を受ける資格がないのだ。

補足:

1)現在国家を作って生き残っている種族には、そのような超人的なリーダーシップを作り出す工夫がされていたと言える。日本(大和朝廷)の建国神話もその一つである。
2)ユダヤの種族に対して、他の種族は異邦人という言葉(日本語訳の聖書)で語られている。異邦人という言葉には“何を考えているのか全く分からない人たち”という響を、聖書の中では特に感じる。異邦人による行いは、悪であるとして排斥するか侮蔑するかどちらかである。
3)戦争が外交の一環だという考え(クラウゼウィッツの戦争論)は共通の神を持つヨーロッパにしか本来(あるいは西欧人の感覚として)適用されないだろう。また、日本の上杉と武田の戦いにおいて「敵に塩を送った」と言う話も、両者ともに日本のメンバーであることの共通理解があったからこそである。
4)「人を殺してみたかった」というセリフは、社会を根本から否定する言葉であり、法を適用する理由はない。ただ、そのようなケースに対応できる法整備がなされていないので、さしあたり最高刑で対応すべきである。

2017年4月14日金曜日

現代は、悪の遺伝子が国家を救う時代なのか?

1)前回、善悪は本質的な概念ではなく、多層的な構造を持つ社会(高度な社会)の発生と伴に生まれた文化由来のものであると書いた。生命は他の生命を食物にしたり、競争相手なら殺したりするが、それは善とか悪とかで形容できるものではない。熊が人を獲ったとしても、悪で裁く意味がない。同じように、人が、猿同様にボスが支配する小さな群れで生きていたとすれば、人にも善悪という概念は生じて居ないはずである。善悪は一体で、”野生に生きるということ”(生命活動)でしかない筈である。

その後人類が作った多層的な構造を持つ(高度に社会的な)グループ、つまり、種族、民族、そして国家と呼ばれるグループは、次のような性質を持つ。①グループの寿命は人の一生よりも長くなり、個人が命を賭ける主なる争いは、他のグループとの争い(戦争)になる;②メンバーの日常は殆どグループ内で終わる;③グループ内の統治とグループ間の折衝には、一部エリート層があたる。

このような背景で、グループ内の統治の簡素化効率化のために「善」、そしてその要素である義、和、忠、孝のような概念が教育されるようになった。そして生命活動を形成していた残りの部分は、「悪」に分けられ、悪の行為が正当性を持つのは主にグループ間の出来事に集約される。その結果我々人間は、本来一体であった「善と悪」を人の精神を構成する二つの要素のような錯覚を持つに至った。以上が前回の話を、別の角度から集約したものである。(自己認識能力の獲得との関連は前回記事に書きましたが、ここでは省略します。)

2)人の性格は教育だけで決まるのではなく、融和的な性格や攻撃的な性格などには遺伝子が関わっていると思われる。例えば、他人の痛みを全く考慮しないサイコパスの人が一定の確率で存在しているが、それはほとんど遺伝であるとの研究発表がされている。(補足1)

社会をつくることで善悪が発生し、社会が大きくなり、その内部で生きる人が大多数になるのと並行して、善を強く意識する性格の人の生存が有利になり、人の心理はその方向に誘導される。これは「進化心理学」の結論だろう。その適者生存のメカニズムにより、冷徹な性格の遺伝子はグループの構成員が増加するに従って減少するだろう。

しかし、グループの境界で他のグループと対決するには、より攻撃的で冷徹な人間の方が有利である。その境界人間に有利な遺伝子を“悪の遺伝子”と以下呼ぶ。それと反対に境界内部で生きるに有利な温厚且つ凡庸な人間の遺伝子を“善の遺伝子”である。

現在、人の運命共同体的グループは国家である。その200程の国家をメンバーとする社会を考えた場合、未だに野生の原理が支配する。つまり、善と悪が分離して、社会内を善が支配するに至っていないからである。それは、ここ数日の米国によるシリア爆撃やアフガン爆撃を見ても明らかである。(補足2)

地球は有限であるので、原始の時代には個人レベルや種族レベルでの殺し合いでヒトは自然淘汰されていたが、近代以降は国家間の戦争で淘汰される。その結果、サイコパス的に冷徹に長期的作戦をたて、敵となった国家を欺き攻撃し凋落させ、悪を用いて滅ぼす国の人間が生き残ることになる。

逆に、平和を愛する融和的な人間ばかりになった国は、将来的には滅びることになる。実際にそのような淘汰の例が19世紀にあった。ニュージランド沖の小島にモリオリ属という人たちが住んでいた。ある時、マウリ族が他のより大きな島から侵略したとき、モリオリ属は平和的な解決をしようとしたが、殆ど全員が虐殺されたのである。長い間に“悪の遺伝子(境界人間の遺伝子)”が少なくなった結果だと解釈できると思う。(ジャレド・ダイヤモンド著、「銃、病原菌、鉄」第二章参照)

3)国家や大企業(国家等)は、常に食うか食われるかの野生の空間に存在すると考えられる。国家等の争いにおいて他の国や個人を、(グループ内部に限られた)善の論理で扱っていては、その争いには勝てず、最終的には淘汰されてしまう可能性がある。また、緊急の場合にはグループの内部の人に、戦いというグループの境界を跨ぐ世界(悪の世界)に強制的に連れて出さなければならない。

戦争においては、司令官は非情な決断を下すし、そのような遺伝子を持たない人しか司令官に選べなかった国は滅びるだろう。その“悪の遺伝子”を持つ人は、流浪の民族や絶えず戦争を経験した民族に多いだろう。この“悪の遺伝子”がより強調されて存在するのがサイコパスだろう。(補足3)

ある本にサイコパス的な人の割合が西欧で4%と台湾や日本など東アジアに比較して数十倍も多いことが書かれているそうである。http://blog.midnightseminar.net/entry/2015/06/20/232909 東アジアの社会の方が、農耕民族として過ごす割合が多く、人と人の親密度が高いことがわかる。台湾や日本などは孤島であり、全体が統一された以降敵が現れる頻度が少ないので、悪の遺伝子が少ないのは進化心理学的に当然である。一方、西欧では民族の移動や民族間の抗争は有史以来頻繁に起こっていたため、サイコパス遺伝子が多く残るのだろう。

米国は流浪の民を多く抱えている。冷徹な知と“悪の遺伝子”を併せ持つ人が、政治や実業界で成功するチャンスが多い国である。それは、個が自立し自由を国是とする国だからである。それが、米国を地球上でもっとも多く、実業界や政治の世界での成功者を出し続ける国にしている理由ではないだろうか。「トランプはサイコパスか」という題目の記事が多いのは、世界が争い時期に入り、悪の遺伝子こそ民族を救うという時代なのかもしれない。http://www.independent.co.uk/news/world/americas/donald-trump-psychopath-researcher-oxford-university-kevin-dutton-a7204706.html

補足:
1)実験心理学者の調査によると、サイコパスの人が一卵性双生児の片方であった場合、全く異なった環境で育ったもう一方も同じ性質を持っているとの結果を得たという。
2)善悪の秩序は法の支配によりなされる。しかし、国際法は法としての権威を有していない。米国による中東での行為の殆どは国際法違反である。つまり、国際間は未だ野生の原理が支配している。
3)Kevin Dutton著の“The Wisdom of Psychopaths”に書かれているそうである。詳細は以下のサイトを参照:http://rocketnews24.com/2016/02/04/702271/ ここでは、1940年代に既に近代社会の成功者、例えば政治的な成功者、にはサイコパス遺伝子を持った人が多いとの説が発表されているという。(精神科医のハーヴェイ・クレックレーの説)

2017年4月12日水曜日

善と悪の話:善は「社会」と伴に作られた抽象的概念である

週初めの日曜日の「そこまで言って委員会NP」において、性善説とか性悪説を弄った議論をしていた。あまり良い議論に思えなかったので、ここに善と悪を再度考察する。このテーマについては、以前何度も議論したが、一つだけ親鸞の悪人正機説との関連でも議論した記事を引用する。議論コメントなど歓迎します。http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2013/12/blog-post_5.html

1)生物の命は、他の生物を食物とすることにより維持再生される。食物は異種の生物である場合が多いが、同種の生物は食物とならなくても、食物獲得の競争相手となる。人も生物であり、その点において例外ではない。

善と悪は、社会の形成とともに始まったと思うのだが、その定義は簡単である。悪とは人が生存のためにとる行為のうち、他の人の利益や自由を顧みないものである。善とは悪の反対であり、社会において自己を犠牲にする行動や考え(に付けるラベル)である。社会を作らない場合、善も悪も存在しない。

ヒト(以下人と書く)が地球上で他の生物を支配出来たのは、多くの個体から形成されるグループを作ったからである。そのグループは、最初の段階ではボスによる恐怖支配の小さなものだろうが、言葉の出現と自己の相対的認識がそのグループに多層的な構造を可能にして、大きく且つ強力にした。(補足1)その成長のプロセスを獲得したグループは、何れ国家と呼べる様にまで成長するだろう。その人と人との間の協力関係を築く行為やそれを支える考え方について、抽象化されたのが“善”という概念である。その善のモデルについて、以下に具体的に説明する。

2)言葉(ロゴス)は論理を構成する道具であるから、言葉を得たことは同時に、人が自己を観測の対象とする能力を獲得したことを意味する。他の生物では自己は絶対的であり、従って観測の対象ではないので、自己犠牲も自殺もあり得ない。

自己を相対的に把握する能力を得た人間は、自分の所属する運命共同体のグループを、少なくとも自分の生命以上の存在として把握することになる。それは、そのグループの消滅は自分の命の他に、自分の血族など周囲の人の命をも亡くすることになるからである。

その段階のグループを形成するようになって初めて、自己を犠牲にして自分のグループを支えることが可能になり、「善」が生まれるのである。その善の論理と自己の相対化は、個の能力に応じた積極的なグループへの参加を即し、グループを多層的に大きく成長させた。そのグループの内部は「社会」と呼べる空間となる。その結果、メンバーはより強力で安全な「生」を享受することになる。その正のフィードバックにより、グループはやがて国家と呼べるようになり、善が人間社会に根付くことになったと考える。

自分を認識する能力は、遺伝子に書き込まれたものであるが、自分を犠牲にする協力関係(つまり善)の発生は文化である。それが遺伝子に書き込めない理由は、その反対の悪が生命にとって本質的であるからである。それはまた、自分のグループを存続させるために、他のグループに対して敵対行為をするために必要だからである。人間の歴史は、その争いの物語である。

3)敵に勝つため、グループ内部で行えば悪である行為を敵に対して行う。敵を弱める行為、殲滅する行為は、味方の生存にとって必須であり、従って善である。つまり、現在我々が持つ善悪の物差しはグループ内部では成立するが、境界を跨ぐ出来事の場合には逆転する場合が多い。つまり、善と悪は普遍的な概念でなく、グループ内部に限られるのである。

現在、善悪の成立境界として明白なのは国境である。パスポートを初めて交付してもらった人は、その中に書かれた文章から、自分の命を保障する国家という存在を改めて知ることになる。国境を越えれば、個人としての権利の保障など本来ない。

従って、国家の最重要な義務は、自国民の命の安全と行動の自由を護る(まもる)ことにある。国民の義務は、その国家を自分の能力に応じて支えることである。(補足2)

補足:
1)恐怖が支配するグループは猿など他の生物に見られる。この場合、結局決断は一匹のボスの能力で決まり、複雑な大きなグループを維持できない。それは独裁国家や全体主義国家にも見られる欠陥である。並列に知恵を並べて、そこから方針を決断する体制により初めて大きな「人間特有のグループ(社会)」を形成できる。それを支えるのは、メンバー間の自発的で持続的な「善」に基づく協力である。
2)日本海側から多くの日本人が北朝鮮に拉致された。これは北朝鮮が国家として行ったのであるから、宣戦布告なき戦争行為である。それを単に北朝鮮の犯罪と見なすごまかしがまかり通っているのは、日本国は国家の体をなしていないことの証明である。また、拉致被害者を取り返す努力をしないのは、国家の怠慢である。従って、拉致被害者の会が北朝鮮を非難するのはお門違いであり、非難すべきは国家としての義務を果たさない日本国政府である。

北朝鮮の軟着陸(核抜きでの朝鮮戦争の終結)に米、中、日は協力すべき

一昨日の李克強中国首相と河野洋平元衆議院議長との北朝鮮問題に関する会談で、李克強首相は「朝鮮半島の非核化と安定、対話による解決が必要だというのが中国の一貫した考えだ」としたうえで、「中国と日本でともにできることがある」と話し、協力の必要性を強調したということである。今朝のモーニングサテライトでは、日本政府は米国にたいして、北朝鮮攻撃の際には事前協議をするように要請したと報じていた。戦争の足跡が遠くで聞こえる。

中国は北朝鮮との関係を、朝貢国の延長の様に考えてきたと思う。その密接な北朝鮮との関係は、暴れ者北朝鮮の監視役という国際的地位を得ることに繋がったが、その役割についての国際的な評価は、北朝鮮の核開発で非常に低くなっている。また、金正恩がトップになってからは、中国は仮想敵国のように言及されている。

また、中国は北朝鮮の地下資源にたいする支配権を重要だと考えているらしい。中国はこれらの利権を一旦考慮の外において、北朝鮮問題への国際的寄与を果たして欲しい。つまり、独立国の北朝鮮を育てる方向で、米国と協議すべきだと思う。北朝鮮と米国の関係は、戦前の日米関係に似ている。米国は、北朝鮮を陰陽両面から挑発し、北朝鮮が先制攻撃するのを待っているように見える。(補足1)

米国がすべきことは、朝鮮戦争を終結して北朝鮮を承認し、平和条約を締結することである。北朝鮮は当然、核兵器の廃棄と今後持たないことと、IAEAの定期的査察に合意することである。最も難しい問題は、北朝鮮の政治体制である。金正恩が自ら敷いた恐怖政治から脱却出来るように、この平和条約締結に相当の期間を取り、そのなかで広い範囲からアドヴァイザーを受け入れさせる様にすべきだと思う。

日本ができることは、小泉政権のときに一度トライしたことだと思うが、北朝鮮の承認と基本条約の締結である。その際に、小泉政権が予定した程度の経済協力が必要だろうが、それは米国との平和条約が済んでからの問題だと思う。この時、拉致問題解決という狭い範囲に目標を定めて交渉を行ったとすれば、それは根本的なミスであり、小泉氏は無能者に違いない。

これらの筋書きは、以前にブログで指摘したように、本来なら潘基文氏が国連の事務総長であったときに、国連が調整役を行うべきだったのだが、今回は米中と北朝鮮が話をまとめるべきだと思う。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42389602.html

補足:
1)戦争は、そのまま景気刺激のための財政支出となり、米国のGDPを押し上げる。シリアへ発射したクルーズミサイルは合計50億円程度だというが、それはそのまま軍需産業の売上になり、GDPの上昇となる。今朝のモーニングサテライトでは、関係企業の株価が上昇していると言っていた。その中には、ロッキード・マーチンなど馴染みの名前があった。

追加:https://www.youtube.com/watch?v=9dpAKPNWg48 にある百田尚樹さんの解説を聞いてください。ついでに、コメント欄のMohkorigoriのコメントも読んで下さい。

2017年4月8日土曜日

保守とは何か:摘菜収のミシマの警告という本を読んだが何が言いたいのかわからなかった

1)最近、摘菜収の「ミシマの警告」という本を読んだ。副題は、”保守を偽装するB層の害毒”である。B層とは、マスコミ報道に流されやすい比較的IQの低い人たちのことである。(補足1)著者は、小泉、安倍、橋下、小池の4氏を支援する人たちの大多数をその様に(B層と)考えて、日本は破壊されつつあると言っている。

この本の前半のテーマは分かりやすく、「日本で何故健全な保守勢力が育たないか」である。読者としての私が理解したところでは、その答えは議会制民主主義の歴史に学んでいないからである。つまり西欧では、キリスト教から発生した啓蒙思想(補足2)が民主主義を生み、その欠陥を補修した形の議会主義が定着している。日本は明治以降、その結果を輸入したが、その歴史に学んでいないのである。

その辺りを、三島由紀夫の著述を引用して書いている。この前半部分は我々理系バカには勉強になるが(補足3)、後半は著者の現実離れした解析に付き合うことになる。小池東京都知事や安倍政権の批判、数年前に大阪府知事だった頃の橋下維新を攻撃するところで終わっている。

著者は直接民主主義と間接民主主義を明確に区別し、前者を民主主義、後者を議会主義と呼んでいる。三島由紀夫は議会主義を擁護する立場であったとしている。保守(主義)は、「何とかイズムを信奉しないで過去から受け継いだものを大事にして、現実的改善で対応する政治姿勢」である。

三島が議会制を擁護しようとしたというが、それが主題ならそして西欧の議会主義の歴史を考えれば、参議院の改革や一票の格差是正などに話が行くべきだがその点は何も書かれていない。この人は保守且つ改善が嫌いだからだろう。

これまでやってきた延長上に現実的な改良を加え、その範囲に答えを見いだす保守の姿勢は成熟国家にはふさわしいが、日本など西欧のものまねで議会制を導入した国では、形だけのマネに終わっており、元々十分に機能していない点が多々あると思う。

三島が真っ当な保守だとの触れ込みだが、石原慎太郎が三島に「共和制という選択はありえないですか」と聞いた時、三島は「あなたが共和制を主張したら、私はあなたを殺す」と言ったという。(P135)その姿勢は保守ではなく、国粋主義のものだろう。イデオロギーを持ち出すのは保守ではないのなら、国粋主義を持ち出す三島は保守ではないということになるが、著者はどう考えているのだろうか?

2)繰り返しになるが、保守で国家の運営ができるのは、成熟した国家且つ孤立した国家の場合である。国際社会で生きていくには、不連続的に変化する国際情勢に対応しなければならないので、革新的な政治姿勢も必要である。幕末の日本はまさにその様な状況であり、保守ではなく薩長の革命政権が天皇制を採用して国難を乗り切った。その辺りの認識はこの著者には何もない。

著者は、最近の小泉政権や安倍政権の政治、更に、大阪維新の会の政治を衆愚政治に堕落した(直接)民主主義的政治と看做している。最近の小池都政も同じ解釈で俎板に載せている。味噌も糞も一緒にした議論である。 https://www.youtube.com/watch?v=8MbURcYJGsY

原因として、保守が反共産に堕落した後、本来の保守が日本に戻っていないことをあげている。それも真実だろうが、上記のようにそれだけではない。本物の議会制が未だ一度も日本国に導入されていないと考えるべきだろう。

その処方箋を議論せずに、現状の悪口だけを並べて不平不満を言っているように感じた。その改革すべきところを真面目に議論しようとした勢力をも、保守的でないという理由だけで味噌糞に批判する姿勢には嫌悪感すら感じる。つまり、小池都政と橋下府政の区別をしていない。

橋下氏は、太田房江知事の無責任府政から引き継いだ大阪府を、財政破綻寸前から建てなおしたと私は考えている。道州制も、地域の伝統を新たに利用することで日本国に新しい生きるエネルギーを生み出すには最適だと思う。小池氏はポピュリストであるが、橋下氏を同等のポピュリストと捉えるのには反対である。

B層という知能の低い大多数の支援を受けた小泉政権や安倍政権を批判するのはわからない訳ではない。しかし、B層に阿る政権とB層をカルチベイト(cultivate)して、真っ当な政治勢力に育てようとした勢力とを一緒にするのは、東京人の傲慢である。また、この本や「アンチクリスト」の現代語訳の言葉使いの荒さから、この著者がまともな知性を備えた方には思えない。(4月9日早朝編集)

補足:
1)著者によると、2005年の郵政選挙の際、自民党が広告会社に作成させた企画書に登場する概念だそうである。(52頁)構造改革に賛成でIQの低い人たちを指す。
2)人間に共通の理性があり、その普遍性を主張する思想。フランス革命、英国の議会制民主主義や三権分立の考えは、そこから発生した。ウィキペディア参照
3)スペインの哲学者のオルテガも大衆を批判する一人である。彼は、近代化に伴い新たにエリート層として台頭し始めた専門家層、とくに「科学者」を、「近代の原始人、近代の野蛮人」と批判した。。

2017年4月6日木曜日

安倍自民党政権と天皇元首制:森友問題と教育勅語

1)最近の森友学園への国有地格安払い下げ問題は、外国にも広く報道されているという。しかし、その視点は日本の報道機関のそれとはかなり異なっている。つまり、西欧諸国の報道機関の視線の先にあるのは、教育勅語を幼稚園で教えるような学園であり、それが首相の支援を得ているかもしれない国「日本」である。(以下のCNNの解説の後半) http://edition.cnn.com/2017/03/22/asia/japan-school-scandal/

産経ニュースによると、菅官房長官は4日の記者会見において「政府として積極的に教育勅語を教育現場で活用する考えは全くない」と強調しつつ、「教育基本法の趣旨を踏まえながら、学習指導要領に沿って学校現場の判断で行うべきである。それ以上でもそれ以下でもない」と不明瞭な政府の姿勢を語った。 http://www.sankei.com/politics/news/170404/plt1704040057-n1.html

この発言は、“教育勅語を従来のように歴史教育で教えるだけでなく、それ以外の部分、例えば道徳や国語の教材として用いることも、直ちに憲法や教育基本法の精神に合致しないと決めつける訳ではない”という表明である。教育勅語の暗誦は幼児教育としては相応しいとは言えないが、教育現場一般において教育勅語を直ちに否定したくないという安倍政権の姿勢を表している。

しかし、教育勅語を歴史教育ではなく、道徳や国語の教材として用いることは、憲法の精神に違反する。何故なら、教育勅語の中心に「一旦緩急アレバ義勇公二奉ジ、以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スベシ」(いざとなれば天皇の為に命を賭けて戦いなさい)と書かれているからである。そして、その姿勢は天皇の忠良なる臣民というだけでなく祖先の遺風を尊重することになると書かれている。

これらの文章は、天皇が日本国民統合の「象徴」であるとする、日本国憲法の考え方に反する。菅官房長官は、これが「憲法や教育基本法の精神に合致しないという訳ではない」とどうして言えるのか?

ここで思い出すべきは、自民党の改正憲法の草案である。その第一条には、「天皇は国家の元首である」と明記されているので、その憲法に改定された時には教育勅語は一定の位置を再度獲得することになる。つまり、官房長官の談話は、憲法改正を目指す安倍政権の姿勢を踏まえているのである。

2)民主主義という基本的価値を日本も受け入れた筈ではないのか?
最近読んだ本にニーチェのアンチクリストの現代語訳版があり、その概要と感想を数日前に書いた そこには、人間の性質や能力の優劣の分布は大きく、高度に人工的に組み上げられピラミッド型の社会において、キリスト教的な全ての人々の自由、平等、博愛といった価値を政治の世界に展開した民主主義政治は破滅への道であり、その政治体制の発明はユダヤ民族の企みであると記述してあった。(「キリスト教は邪教です」摘菜収訳、ブログ記事:https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43225234.html

英国やフランスなど西欧の歴史において、そのキリスト教文化の中で議会制民主主義の政治体制を作り上げた。その政治体制が不十分極まりないと言っても、それ以上の体制を知らない(チャーチルのことば)というのが近代の結論だったと思う。それを受け入れ、且つ、全体主義に陥った反省を込めて、近代国家として再スタートするべく制定したのが、現在の日本国憲法の筈である。

その日本国憲法に欠陥が残るとしても、それは第9条:日本国軍を持ち得ないという条文であっても、第1条:天皇が日本国民統合の象徴であるという条文ではない。それを改定して天皇を国家の元首とし、過去の精神風土の再現を目指すのは「歴史修正主義(リビジョニスト)」の名乗りを上げることではないのか。

3)国際政治において、国家の方向は善悪よりも長期的視点で見た損得で決めるべきだと思う。善悪に関して、共通の物差しは存在しないからである。従って、欧米の政治文化が今後も続くと考える以上、欧米の基本的価値である自由、平等、人権とそれに基づく民主主義を共有することは、最善という訳ではないが得であると思う。そのためには、現在の民主主義体制に至った西欧の歴史プロセスやその際に発展した政治哲学から学ぶべきだと思う。(補足1) また、不足する部分(アンチクリストにあるような)の補完に関しても欧米を見本にすれば良いと思う。

明治維新以降の日本は、西欧の進んだ科学技術と政治体制を学び実施することを急いだ。そのために、議会制民主主義という政治の形を学んだが、その成立の過程をあまり学ばなかったのではないのか。東アジア諸国は、英国やフランスで作られた現在の標準的政治体制形成のプロセスを知らないので、西欧と深刻に対立する可能性を持っている。

この地球上に生き残る文明が、西欧文明である可能性が高いとすれば、遠回りかもしれないが、西欧の政治体制の成立過程を国民の常識として持つべきだと思う。それは政治の世界における、ISO (工業製品の国際規格)のようなものだからである。

その視点から、現在自民党(多くの自民党幹部が参加している日本会議)の考える日本国憲法草案(天皇を元首とする)は、日本国の将来あるべき姿とは一致しないと思う。教育勅語の内容は、個人の自由や平等といった概念とは真正面から衝突し、輸入したはずの西欧型民主主義の精神とは一致しない。(補足2)今上天皇が天皇の地位に関係して、「象徴としての天皇のあるべき姿」を昨年の談話で何度も言われたのは、天皇を利用する政治のあり方に疑義を持たれているのだと思う。

補足:

1)社会契約説からジョン・ロックの政府二論までのところを少し”ネット勉強”をした。後者の考え方が参考になったので、以下に”超簡単に”概略を記す。(理系人間なので、このあたりには元々無知です。)
自然状態の人間集団から国家と国民の体制を作ることは、自然権(人間が生まれつき持つ権利)の一部を一旦国家に譲渡することになる。その権利を継承した立法府が国民の意思を法として作り上げ、それを行政府が実行する。それが国民の意思を十分反映しないときに、政府が支配者にならないためには、国民は抵抗権を保持しなければならない。その役割をするのが最高裁判所である。以上が、国民主権国家の具体的な形であると思う。
Common Wealth (共通の富)が国家の意味であることに注目するべきだと思う。

2)英国はUnited Kingdomであり、王国である。つまり、エリザベス女王は皇帝ではない。イギリスには国民が自由を宣言した権利の章典を不成典憲法としてもつ。天皇はEmperorであり帝国の主である。そのまま国家元首にすれば、日本帝国になるのは当然ではないか。

2017年4月5日水曜日

北朝鮮のミサイルが米国に届くかもしれないからといって、何故米国は北朝鮮を攻撃しなければならなくなったと言うのか?

日本に北朝鮮からミサイルが届くようになって久しいが、日本は北朝鮮を攻撃しなければならないとは考えていない。中国から米国にミサイルが届くようになって久しいが、米国は中国を攻撃すべきだとは言っていない。

北朝鮮が大陸間弾道ミサイルに核弾頭をつけたとしても、それを米国に打ち込むことは自殺行為だからある筈がない。金正日や金正恩をMad Manだと宣伝しても、誰が信用するのか?直接対話を拒絶している米国を対話のテーブルに招くために、核兵器開発をしていると最初から一貫して言っていたでは無いのか。

何を米国は焦っているのかわからない。米国が北朝鮮の国家承認をすれば何もかも静かになるのなら、簡単なことである。朝鮮半島を自由主義圏として統一する意思など朝鮮戦争でマッカーサーを解雇した時から一貫して無いのだから。

焦ったふりをして、北朝鮮を挑発しているだけだろう。もし、北朝鮮が先に攻撃してきた場合、真珠湾の時と同様、遠慮なく戦争ができる。ボーイングやロッキードなどの方々と肩を並べて、そんな話をしているのでは無いのか?

同盟国とそこに配備された米国軍に対する核の脅威を考えてのことなら、とっくの昔に北朝鮮に対して軍事行動をしていた筈だ。それを考えるのなら、今からでも日本や韓国に核配備をすれば済むことだ。朴正煕を暗殺したのは核開発を考えたからだという説がある。朴正煕が核開発計画に成功していたら、半島を統一した可能性が高いと思う。

この20年間の対北朝鮮政策は失敗だったなんていう発言は冗談だろう。元から、6カ国協議なんか、馬鹿げた枠組みを作って、韓国や日本が北朝鮮の核の脅威に怯えるまで時間稼ぎをしていたのだろう。

もう少しで、核の小型化が成功したところで、米国は西太平洋から引き上げるつもりだろう。それまでに一稼ぎできるのなら、それに越したことはないと、今準備をしているのだろう。最終的な目的は、要するに、日本、韓国、台湾などの経済的競争相手を潰すために、北朝鮮を育てたのでは無いだろうか。

地球は狭い。そこに繁栄できる国の数や人間の数は限られている。欧米人は、ローマクラブの成長の限界のような考えに基づいて、長期の戦略を立てている筈だ。当座の経済的利益からも、遠い将来の競争を考えても、東アジアの台頭は抑えたいと言うのが、基本戦略では無いのか。日本の対米追従の方々、どう思われますか?

2017年4月4日火曜日

主要農作物種子法の廃止法案を何の議論もなく通した衆議院

1)先月23日、衆議院は主要農作物種子法の廃止法案の質疑と即日可決を行った。このニュースは、日本共産党の機関紙である赤旗誌上を除いてほとんど報道されなかった。しかし、重要な問題を含む可能性が3月29日にアップロードされた動画上で、経済評論家の三橋貴明氏により指摘された。 https://www.youtube.com/watch?v=Gj5C-T9bQHE&lc=z13ceduygyrqgjiiw04cihoodpnhvneb3ow0k.1491198850140924

ここで主要農作物とは、稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆である。この法律は、主要農作物の優良な種子の生産及び普及を促進するため、種子の生産についての圃場審査その他の措置を行うことを目的とし、昭和27年に制定された。

その後、農業協同組合新聞(3月30日号)も、この法律の廃止は国民の基礎的食料である米、麦、大豆の種子を国が守るという政策を放棄するもので、種子の供給不足、外資系企業の参入による種子の支配などの懸念が生じているとの記事を掲載している。

この法律の廃止は、規制改革推進会議の議論が出発点にあるが、自民党の票田である農協が心配する様な法律を、審議もろくにしないで、即日可決するのは異常である。上記動画の紹介文(キャッチフレーズだろう)には、森友疑惑の真の目的は日本の食の安全を破壊する工作を隠す為と書かれている。

2)三橋氏の話から、この法案の廃止の背景として米国企業のロビー活動、または米国政府の圧力などの存在が推察される。

米国のバイオ関連企業にモンサント社という会社がある。ベトナム戦争の時に使われた枯葉剤の製造で有名になったこの企業は、遺伝子組み換え作物の種子の90%の世界シェアを持つ。つまり、除草剤などの農薬とそれに耐性を持つ遺伝子組み換え種子を用いる栽培法で、農業の世界支配を狙っているというのである。

実際、モンサント社の売り上げは、2005年に62億ドルだったが、2008年には110億ドル、2014年に160億ドルと増加している。この4四半期も連続して驚異的な利益増を記録している会社である。https://finance.yahoo.com/news/monsanto-mon-post-q2-earnings-134301076.html

モンサントの除草剤と遺伝子組み上げ種子を使う農業は生産性が高いが、いろんな危険性がある。一旦モンサント社式の農業を始めると、在来種を使う農業に戻れないことや、遺伝子組み換え食品の安全性は証明されていないことなどである。

種子法があればモンサント式農業は日本でできないが、そのモンサント社にとっての“障害”の一つを取り除くことになりはしないか(を目的にしているのではないか)と、三橋氏は指摘しているのである。

何故日本のマスコミは、いつも食の安全には相当神経質なのに、このニュースを報道しなかったのだろうか? マスコミが政府の米国追従姿勢を忖度したのではないかという司会者の冗談は、冗談で終わるのだろうか?

2017年4月3日月曜日

麻生副総理:北朝鮮有事警戒の呼びかけ?

3月31日の記者会見において、麻生財務相が北朝鮮情勢が緊迫していると喋ったという。何時ものように新聞には何も書いてないが、4月の米韓演習中から5月の韓国大統領選挙前までに何かが起こるだろう。https://www.youtube.com/watch?v=VIBZEJuOorA

米国の平壌爆撃、または特殊部隊の潜入、あるいは、急転直下の核廃棄と北朝鮮承認のセットとかのうちの一つ。

米国は、韓国軍と合同で朝鮮戦争を再開し、北朝鮮を占領するまで戦うというほどの覚悟はないだろう。中国の習近平は、北部戦区は十分抑えていないという説もあるので、積極的介入の約束は簡単にはできない。(昨年だったか、米中露による信託統治案が拒否されている。)中国での内紛(江沢民派と習近平)の可能性を恐れるからだ。

習近平の訪米が近い。その際、北朝鮮に援軍を送るふりや、米国避難を声高にするが、実際には何もしないという密約が中国がする最大限の譲歩だろうと思う。その見返りが、貿易不均衡の攻撃はあまりしないというのなら良いが、日本が絡んでくるのではないかと心配である。

対北朝鮮の作戦で最も簡単なのは、クーデターを工作して朝鮮内に米国の脅しを素直に聞く傀儡を作ることだが、そんなシナリオは事前には書けないだろう。やはり先ずは、特殊部隊を使った限定的な作戦だろう。その後に、誰かをトップに送り込む。ヨーロッパで大使か何かをしている金正日の腹違いの弟、金平日とか金平一とかいう人が急遽帰国して混乱を収拾するという筋書きである。

そのあと、米国と北朝鮮の和平の話し合いが始まる可能性がある。金正恩の下での米朝和解では、核兵器の廃棄までは進まないが(進まないと米国が予想していると思う)、新しく成立した北朝鮮の政府ならその線で話し合いが進む可能性がある。

ただ、特殊部隊を送り込んだ直後に金正恩の知るところとなると、ミサイルが日本の米軍基地に飛んで来たり、京城が攻撃されたりする可能性がある。それを避けるのにはもっと規模を小さくして、数人のスナイパーや無人機で金正恩が表舞台に出ざるを得ない時を狙うのが良いと考えるだろう。4月15日の金日成誕生日、4月25日の朝鮮人民軍創設記念日、5月1日のメーデーが候補だと思う。

それまでは、複数のシナリオを用意し大規模な攻撃を計画していると北朝鮮に思わせる。北朝鮮の諜報機関が、それを追いかけている間に小規模な作戦を実行するのである。素人の私が考えることは、この程度である。

2017年3月31日金曜日

ニーチェ著「アンチクリスト」の現代語訳(“キリスト教”は邪教です)の感想

1)ニーチェのアンチクリストの現代語訳を読んだ。キリスト教には乏しい知識しかないが、この本の批判に反対方向からキリスト教を眺めたような印象を持った。その批判のエッセンスは、「キリスト教は、全ての人は平等であると言う誤りを大多数を占める下層民に吹き込んだのだが、その個が平等な仮想社会は自然な人間社会を破壊するものである」ということだと思う。以下著者の考えとして私が理解したことを書く。

キリスト教をつくり布教した中心人物が、パウロである。イエスはユダヤ人の行なっていた儀式、律法の適用、お祈りなどが意味のないものであると考え、現実にとるべき行動として、“悪人に手向かうな、敵を愛し迫害する者のために祈れ、地上に富を蓄えるな”などと教えた。その生活スタイルを理解できなかった弟子たちが、十字架上で殺されたイエスについて、奇跡を起こす人や救世主であるとの話をつくり、俗受けする宗教を創りあげた。彼らが用いた、神による天地や人間の創造、あの世、復活、霊魂の不死、最後の審判などの話は全て捏造である。彼ら僧侶たちはそれらの嘘を武器に支配者となった。

パウロは、「神は世の中の弱い者を、世の中の愚かな者を、軽く見られている者を、お選びになる」と言った。キリスト教が弱者や貧者の味方をする宗教であり、それは人間の世界を暗く、貧しく、弱くした。そして、豊かに暮らし、美を賛美し、快活に自分の優れた能力を謳歌する人間、つまり強い人間を悪人(つみびと)として否定する。この人間社会の大多数を占める下層人に、上層に位置する人間の否定を教えたのである。

本来の宗教とその法典は、民族の生きる知恵の集積を、神の啓示や長い伝統として引きつぐ方法であるべきだ。キリスト教は、民族の色を持たずそれらを否定する。

2)健全な社会では、人間は自然と三つの異なるタイプに分かれる。精神が優れた人、筋肉や気性が強い人、それ以外の凡人である。凡人が大多数だが、選ばれたエリートはごく少数であり、彼らには「幸福」、「美」、「善意」などを地上に実現させたり味わったりする義務と特権がある。一方下層民には、物事を醜く捉える眼、物事の全体像に不満をいう“特権”がある。

不完全なものやレベルの低いものも世の中にはたくさんあるが、そういうものを含めて、世界の完全性は成り立つ。もっとも精神的な人間は、強者の自覚を持っている。彼らは、担う重い課題を、自分たちの特権と見なす。精神的に優れた人間は敬われるべきであるが、同時に彼らは快活で愛すべき人間である。彼らは人々(社会)を支配するが、彼らがそうしたいからではなく、彼らの存在がそもそもそういうものなのである。その下に、最も精神的な人の隣にいて、支配を行う時のゴタゴタした問題を引き受ける人が存在する。

このように人間が区別されるのは当然のことである。何故なら、高度な社会はピラミッドのようなもので、そして、広い地盤の上に築くことになるので、精神的に優れた少数の人とともに大勢の平凡な人間が必要となるからである。商業、農業、学問、芸術といった仕事は程々の能力と程々の欲望によって成り立っている。人が社会の歯車になって働くのは自然であり、何かをする能力があると感じる幸福感がそれを支えている。(労働は罰と考えるのは間違い。)

キリスト教は、悪しき平等の原理を多数の下層の人間に教え込み、この自然な社会を破壊する。ローマ帝国もキリスト教により破壊された。ルネサンスは、キリスト教の価値を退け、人間の自然な価値を取り戻す運動だったが、それを台無しにしたのがルターの宗教改革だった。カント等の哲学もキリスト教の悪しき影響の下の哲学である。

3)感想:
あの世の身分を操る権限を僧侶に持たせることは、現世に悪い影響を与えるのは当たり前である。日本の多くの人は神道の信者である。神道では神の意志を人は知り得ないので、神はただ祈るだけの対象であり、不幸に遭遇すれば諦めるしかない。また、大多数の日本人の感覚では、現世の行いの責任は現世において取るのみであり、死後の世界は現世に干渉しない。従って、日本人は本来現実的対応が取りやすい民族だと思う。

それでも、現在社会の多くの制度に、キリスト教の考え方が取り入れられている。その中で最も重要なのは、民主主義だろう。大多数の凡人が最高の決定権を持つという民主主義は、西欧諸国(キリスト教圏)において、欺瞞的な政治制度として定着している。つまり、実権をもつ一部の支配層の隠れ蓑になっている。それらの国では、民主政治にその伝統があるが、日本など欧米以外の国にはその“欺瞞”が定着していないので、政治的に成熟した国家になりえていないと思う。もしキリスト教がなかったのなら、主権者と現実の権力の乖離がこれほど大きくなかったのだろうかと考える。

ある大国が国際政治で用いる民主主義は、イエズス会の用いたキリスト教に対応するのだろう。

ニーチェがキリスト教(旧約聖書を含む)を嫌うのは、あまりにも巧妙にキリスト教の言葉ができているからだろう。創世記の記述は現代物理の考えによく似ているし、山上の垂訓の言葉は恐ろしいし美しい。創世記の天地創造の記述と現代物理のビッグバン仮説の違いは、専門家しか説明できないだろうし、山上の垂訓の言葉が“造花の美”であるとわかる知性は一般下層人にはないだろう。

この本の、「不完全なものやレベルの低いものも世の中にはたくさんあるが、そういうものを含めて、世界の完全性は成り立つ」と言う言葉は、一人の人間全体についても言えるのではないだろうか。もし、切り花の美だけを要求するような教えなら、それは本来の教え(宗教、たかい教え)ではないと思う。

<キリスト教の素養がないので、的外れかもしれませんので、批判よろしくお願いします。語句の編集あり(翌日朝)>

2017年3月26日日曜日

安倍総理を強引に弁護する自民党議員に恐怖を感じる

1)大阪府松井知事が、自分だけが悪者になるのが嫌で、安倍総理は全てを明確にすべきだ言った。政治は忖度することなのだという理屈はめちゃくちゃであることは、自分でも分かっているはず。(前回の記事)西田昌司議員や下村元文部科学大臣を始め、自民党議員は全て事実を知りながら、安倍総理とは無関係だと言い張って、大阪府に責任を押し付けているのだと思う。

西田議員の屁理屈にはうんざりする。大阪府私学審議会が、財務が極めて脆弱な森友学園の小学校開校を認可相当としたと攻めるが、それは片手落ちである。何故なら、財務局が土地を森友学園に売却するためには、大阪府の認可が必要だと大阪府に係官が出向いて圧力をかけたからである。(前々回の記事)全て首相の意向を”忖度”して、松井知事や近畿財務局などが行ったことだろう。今からでも、松井知事の反論をまともに受けて、8億円の値引きの問題を含めて全容を調査解明し、真実を国民に向けて発表すべきだ。

安倍総理が辞めれば、その麻生氏が首相になる公算が高いという。そもそも、あの件、麻生氏に近い財務省が経産省と仲の良い安倍総理を落とすために仕組んだという意見さえある。辛坊治郎氏の以下の動画の30分くらいのところを聞いてもらいたい。https://www.youtube.com/watch?v=iBIKe76R-h4 それが本当でなくとも、その様な説が相応しい世界なのだろう。人間の醜悪な面を見せられた感じである。

後に控えている人を考えれば、なんとか森友問題は収束させ、安倍総理に継続して政権を担ってもらった方が国民にとって得であると思う。(補足1)西田議員、下村元文科相、菅官房長官らをはじめ自民党幹部らは、安倍総理を助けるとしたら、事が起こる前なら遥かに簡単だった事を知るべきである。

2)自民党議員らは、不都合な真実は決して国民に明らかにしない人種である。自民党という組織はYKZAUAと同じで、皆親分が右といえば右、左といえば左を向く連中が構成員らしい。西田議員が森友問題を、大阪府の問題として地方に閉じ込めようと企む行為などは、その典型である。

つまり、日本の政治家は都合が悪くなれば嘘で塗り固めて、隠し誤魔化すのである。その背景には、彼らが世襲の政治貴族であり、一般国民とは違うのだという意識が根底にある。つまり、一般国民と共に政治を行うのだという考えが皆無である。

予算委員会で麻生氏の答弁の様子を見たが、YKZのような態度と口の聞き方である。山本一太委員長に注意されたあの態度と言動、あれが自民党政治貴族の本質なのだ。論理や真実よりも、親分を庇い盛り立てることが、彼らの至上命題なのだ。(補足2)

YKZ的組織の弱点は、親分の間違いを自分の方から指摘する人間が内部にいないことである。内閣官房の人たちや、西田議員や下村議員のように安倍総理に近い人たちは、恐らく明らかになる前にこの件が危ないと気づいた人が多かっただろうと想像する。しかし、この世界では、それが当たり前のことか、当たり前でなければ親分に対して誠意ある指摘(という憎まれ役)ができないのだ。

政治の世界は有権者の審判を受けるので、その様な組織が担当しておれば、次々に有能な人が表舞台から消えざるを得ない。それが日本において、何時までたっても政治家の質が向上しない原因だと思う。

そのように自民党議員を再評価すると、現在重要問題となっているテロ等準備罪も、戦前の治安維持法と並べて警戒されるのは当然だと思う。だいたい、東アジア全体はまともな法治国家ではない(補足3)ので、治安維持法の時と同様に自分たちの政権が危うくなれば、北朝鮮のように邪魔者は消すための武器に変化するだろう。

テロ等準備罪は米国の子分である日本政府が、米国の嫌うイスラムとの対決の前線に出る可能性を念頭に提出するのだろう。政情不安になれば、気に食わない報道関係者も捕まえるだろう。なにせ、あれほど明確な森友学園との癒着さえ、嘘で塗り固めようとするのだから。日本を彼ら政治貴族が牛耳る限り、専制主義的国家になる危険性を持っていると思う。

補足:
1)「森友学園の教育が好ましく映った時期があり、支援もした。しかし、それは誤りだった」と謝罪したのち、事の収拾をしてほしいものである。”過ちを改むるに憚ること勿れ”を政治にも持ち込まないと、全ての人材を失った後、衆愚政治で国を潰すことになるかもしれない。
2)人間の関係よりも、事実と論理(神の領域)を重視するのはキリスト教世界の特徴である。民主主義はそのような人たちの制度であるので、それを採用する以上、その文化に学ばなければならない。
3)日本では憲法9条の(馬鹿げた)条文の解釈を極限までごまかして、自衛隊という軍隊を持っている。中国には国際法という考えがなく、チンギスハーンが一時支配した土地も全て領有権があると考えているらしい。韓国は法律ではなく、2000年の恨みが政治を支配している。

2017年3月25日土曜日

森友学園問題:松井知事が爆弾発言

松井大阪府知事は、安倍総理が森友学園の問題を長引かせていると、以下のように言っている。「この問題の本質をきちっと説明できなく、わからなくしているのは、僕は皮肉にも安倍総理だと思う。忖度(そんたく)はないと強弁しすぎているんです。なぜ籠池さんが”神風が吹いてきた”と言う様に、スムーズに手続きが進んだのかという部分。これはまさに忖度だったというのを認めるのが一番だと思います」 https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170325-00000028-nnn-pol

つまり、以下の動画でも言っているように、「忖度にも良い忖度と悪い忖度がある。国民がそのような教育を望んでいるから、あれは良い忖度だったのだ」という趣旨の主張である。誰の意向を忖度したのか今ひとつ明確でない発言だが、この場合は安倍総理の意向を忖度したのだろう。そして、安倍総理の意向が、国民の意向に沿ったものだから、大阪府や財務局などの忖度は良い忖度であり、スムーズに事を済ませたと言うのだろう。https://www.youtube.com/watch?v=MleDbmHKmyc

忖度とは人の意向を汲むことだが、政治家が国民の意向を汲む段階は、選挙の前である。それも政治の方向や具体的な課題に関して、マニフェストなどを作成する際に行うのであり、決して個々の法人や個人を優遇したり冷遇したりすることではない。当選した事で、そのマニフェストが選挙民の意向を反映した事の証明になっているのである。安倍総理も松井知事も、選挙前に幼稚園児に教育勅語を暗唱させたりする教育改革を、選挙公約にあげていなかった筈だ。ましてや、官僚にあの様な忖度する機能(能力、職能)などない。松井知事の発言は”むちゃくちゃ”である。

松井知事は、そんなこと位わかっていると思う。ただ、「安倍総理の意向を汲んで動いたのは、自分だけではなく、近畿財務局も航空局も動いたのに、なぜ自分だけがハシゴを掛けたり外したりしたと、批難されなければならないのだ」という不満のやり場がないのだろう。自分だけが悪者ではない、ハシゴの忖度を我々に期待する様に仕向けたのは安倍総理ではないか?そう言いたいのだと思う。

これは爆弾発言である。

2017年3月24日金曜日

森友学園籠池氏証人喚問:証人喚問すべきは、最近まで籠池氏の代理人だった弁護士、財務省国有財産審理官、昭恵夫人付きの官僚、大阪府知事などである

1)100万円の寄付金:
証言の信憑性をチェックする為に、昭恵夫人が講演した次週の月曜日に、籠池氏の証言にあった郵便局に100万円の入金があったかどうかを郵便局側から確認すべきだと思う。何故、その確認をしないのか不思議だ。それ以外の方法では、この発言の信憑性をチェックするのは困難である。しかしこの件、昭恵夫人と籠池氏の発言の食い違いに最終決着をつけるのは困難であり、これ以上議論するのは無駄だとおもう。

2)籠池氏が、建設用地に関する定期借地権契約期間の5倍延長(買い上げまでの期間の5倍延長)か買い取り価格を半減させる交渉を、明恵夫人(当時名誉校長)に依頼した件は重大である。財務省の国有財産審理室長よりそれらは困難であるという返答をもらい、総理大臣付き職員かFAXでその結果を籠池氏に送った(2015/10)。籠池氏の証言では、この件最初明恵夫人の携帯に電話して依頼したが、夫人は海外におられたので、総理大臣付き官僚の谷氏に連絡をとり、谷氏あてに封書で依頼した。

この件、明恵夫人は直接関わっていないとFACE BOOKか何かに書き込まれたようであるが、明恵夫人つきの官僚が財務省と交渉を行ったのは事実なので、昭恵夫人と籠池氏の関係が今日の証言にあったような関係であることは疑いない。今夜のBSフジのプライムニュースで解説者の田崎氏が「一般人による陳情であり、この件は違法でもなんでもない」と話していたが、それは違う。一般人では、この種の陳情はあり得ない。これは陳情というより交渉である。

格安の売買契約はこの交渉の結果と見るのがわかりやすい。兎に角、定期借地権設定、その賃貸料の計算、その後のゴミ処理料金8億円の計算などの根拠を、関係者を証言台に立たせて検討すべきであると思う。

3)今回の証人喚問で非常に印象的だったが、プライムニュースでだれも言及しなかったことがある。それは、中道組という建設会社の推薦で籠池氏の代理人となった弁護士が、この売買契約、ゴミ処理の契約、学校認可などに深く関わっていることである。籠池氏の証言から考えれば、買取価格の設定についての詳細は、この弁護士の方がよく知っているように思える。

証言を聞いていて、私はこの建設会社とこの弁護士が籠池氏の意向を受け、自分たちの利益も考えて脚本を書き、それに従って籠池氏や昭恵夫人が動いていたようにも見えた。なお、中道組は最初に小学校敷地のゴミ処理を請け負った建設会社であり、その後の小学校建設にも関わった。

4)この昭恵夫人が格安国有地売却問題に深く関わった件で、安倍総理が辞任すべきか? 
この問題については、プライムニュースに参加した民進党の方の意見が妥当だと思う。この件が国会で取り上げられた直後、安倍総理が国会で自身か夫人が少しでも関与していたのなら、辞任すると明言された。

あたかも国会での議論を封じるかのような態度であったので、その行為に対する真摯な謝罪をすべきだと思う。辞めるかどうかは、現在の国際情勢を考え、プロの政治家らしく国の利益を第一に考えて結論を安倍総理自身が出して欲しい。

ただ、この最初の強い封殺の姿勢は、首相自身によるこの件に関するもっと直接的な関与があったからかもしれない。それが明らかになれば、辞任も仕方ないだろうと思う。私が最初にブログに書いた時の直感はまさに、この最後の形のプロセスである。籠池氏の素性にただならぬものを感じたのである。(3/23/22:00; 3/24/6:00編集)

2017年3月23日木曜日

藤井内閣参与の農家保護の論理はおかしい

米国の次期通商代表のライトハイザー氏が「米国産農産物の市場拡大の方向として日本が第一のターゲットだ」と発言したことに関して、内閣参与の藤井聡という人が自分のフエイスブックにおいて、其のことばに反応しない日本に対して国家の体をなしていないと書いたと昨日朝のラジオ番組で言っていた。

その根拠として藤井氏は以下のように言っている:「保護貿易と自由貿易の適切なバランスが大事であり、現在の日本の貿易は過剰に自由貿易的である。何故なら日本は現在デフレだからである。更に、食の安全保証の意味からも貿易障壁を設けることで日本の農業を保護することに何の躊躇もいらない。」 https://www.youtube.com/watch?v=FVQXHqBxQDA

藤井聡という人は、政治経済のことなど何も解っていないと思う。こんなレベルの人を参与にする内閣は日本位だろう。日本がデフレなのは、国民が将来に不安をもち、預金志向が強くなり需要が縮小しているからである。自然な感覚に戻れば、需要が回復する筈である。つまり、政治の責任である。食の安全保障というが、日本の農業で生きられるのは5000万人くらい(食料の自給率から)であり、食の安全保障は旧態依然たる農家の保護ではなく、健全な貿易関係を国際社会の中で築くことである。

そのためには、日本の農業の生産性を上げて、欧米の農産物への輸入障壁を下げても、競争力を維持できるようにするのことが大切である。つまり、農業の大規模化や法人化を邪魔する障壁を無くする努力をすべきなのだ。農家の保護ではなく、農業の保護育成が大事である。何故、そのように政府は動かないか? それは、与党が民主主義を標榜しながら考えられないレベルの一票の格差を作り、農村部の票をたよりにしているからだ。

ところで安倍総理大臣は、ベルギーにおいてEUのトゥスク大統領らとの会談を前にそろって共同記者発表に臨んだ。その場で、保護主義の台頭を念頭におき、国際的な責任を共有するEUやアメリカと連携し、自由で開かれた国際秩序の維持に取り組む考えを強調した。

EUのトゥスク大統領も、安倍総理大臣との会談を前に共同記者発表に臨み、「経済力のある日本とEUがこれからも公平な世界貿易に関与していくことは非常に重要だ。EUとしては自由貿易協定の締結に向けて努力しており、近く締結されると信じている」と述べ、日本とのEPA=経済連携協定交渉の早期妥結に強い期待を示した。

つまり、この藤井という人の親分は、世界で強まりつつある保護貿易の傾向を、元の自由貿易の方向に戻そうと努力している。親分と反対のことを持論とするのなら、内閣参与なんか辞めたらどうか?

2017年3月22日水曜日

青山繁晴氏の国会質問は無視すべき:米国が北朝鮮に軍事介入しても、日本は拉致被害者救出を口実に自衛隊を派遣すべきでない

1)この3月17日に公開された動画で、安倍総理の勧めで参議院議員になった青山繁晴氏が国会質問に立った(参議院予算委員会)。そこで、米国が北朝鮮に軍事介入するとき、日本は拉致被害者の救出のために自衛隊を派遣すべきであると言っている。

青山氏は北朝鮮問題が分かっているとは思えない。金正恩がミサイルを開発して自分の国を窮地に追い込んでいるという発言も、米国の受け売りのようであり、根拠は明確ではない。この男は何者なのか。米国に知人が多いようだが、そこからの情報に踊らされているのかと思う。 https://www.youtube.com/watch?v=SdfA5ja0QRI

軍事作戦が実行された場合に備えて、拉致被害者を救うという名目で、再開された朝鮮戦争に自衛隊を参戦させようという米国の魂胆を代弁しているのだろう。日本国民に向かって米国の要請とは言いにくいが、拉致被害者の救出なら言い訳となり得る。しかし、参戦すれば日本内の米軍基地に核ミサイルが飛んでくるだろう。日本国内での一般市民の死者数は数万人規模だろうから、拉致被害者の数よりもはるかに多い。

また、国民が拉致されたことを北朝鮮のみの犯罪のように言うが、北朝鮮と国交がないので、責任の半分は国民を守れなかった日本政府にある。拉致被害者を取り返すのなら、日本から北朝鮮に宣戦布告するか講和しかない。後者をこころみて米国に潰されたのが、小泉内閣のときの日朝共同宣言とその後の国交回復の計画ではなかったのか? (補足1)

朝鮮戦争の終結は米国、北朝鮮、それに中国の問題であり、日本の問題ではない。6カ国協議は、米国の一部が朝鮮戦争を終結したくないので、棚上げにする口実だと思う。ティラーソン国務長官は、この20年間の対北朝鮮政策は間違いだったと正直に白状したのだから、今回は米国が中心になって独自に解決すべきである。(補足2)

2)米国の要請があっても、朝鮮戦争への参戦は馬鹿げている。ソールは火の海になり、日本も何万人という死者がでるだろう。日本は朝鮮戦争の再開ではなく、米国を和平へ導くべきである。核兵器の完全廃棄の要求は今や出来ないかもしれない。しかし、北朝鮮の安定を米国が保証すれば、一旦は静かになるだろう。

朝鮮半島を現状のまま安定化させるのは、日本の国益に叶う。中国も米韓同盟の勢力が国境まで近づくことを望まないし、日本にとっても中国支配下の朝鮮が釜山の先まで来ることは望ましくない。日本は独自防衛をシビリアンコントロール下で持てばよい。そのためには、天皇を国家元首とする自民党の草案を叩きだいにせず、9条第二項だけを改定する方向で出来るだけ早期に憲法改正すべきである。

米国には、北朝鮮を核保有する軍事大国に育てた責任をとってもらうべきである。その第一段階は、朝鮮戦争の終結と北朝鮮の承認であり、第二段階は在日米軍による核兵器の日本国内持ち込みを発表し、北朝鮮(本音は対中国)へのメッセージとすることである。(補足3)

補足:
1)小泉政権の時に、日朝両国は国交回復を目指した。しかし、拉致被害者の一部が一時帰国した直後、全ての話がこじれた。もし、この数名を約束を破って返さなかったのが破談の原因なら、責任は日本にある。何故なら、国交回復は信頼関係を構築するということであるから、一時帰国した人たちを北朝鮮に返さないのは、日本が相手国を信頼しないことを改めて表明したことになるからである。一部の帰国者を一旦北朝鮮に返さないことは、残りの大勢の拉致被害者を見棄てることになる。そんなことが考えられるだろうか?一時帰国者数名を返さなかったのは、何らかの原因で日朝国交回復が破談になったからだと考えられる。その原因として、米国の干渉以外になにがあるだろうか?中国の干渉なら、国民に説明がなされていると思う。なお、北朝鮮を承認していない主な国は、米国、日本、韓国である。
2)北朝鮮の軟着陸を一貫して主張してきた。その中の一つ、潘基文氏が必死になれば行えたという趣旨の投稿をしたことがある。
http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42389602.html
3)非核三原則という自分の手足を縛るような発言をし、それを自民党の党是とした佐藤栄作の行為は批判されるべきである。国家の代表的地位にある者やあった者が、ノーベル財団という一私的財団から、その在任中の政策と関連して賞を貰うということは、どこかの元大統領同様非常に愚かなことである。ノーベル財団が世界に平和をプレゼントする能力を持つのなら、話は別だが。
(11:10編集)

2017年3月21日火曜日

日本が東海の孤児とならないためにはどうすべきだろうか?

1)ティラーソン米国国務長官が中国国家主席の習近平と会談した。NHKテレビで放送されたところでは、トランプ大統領と違って紳士的であり、中国も評価&期待しているとのことだった。いつものことだが、NHKニュースは何の情報も含まない。NHKは、ティラーソン国務長官の習近平主席との話し合いで、北朝鮮問題解決について何も達成できなかったということがニュースになるとは思っていないのか、言いたくないのだろう。NHKは日本国民のための放送局なのかどうか、私にはわからない。

3月3日のブログ「北朝鮮の体制転覆は暫くないだろう」で、以下のように書いた。

これまで通り、最終的には爆発する風船を金正恩は更に大きく膨らませるだけであると思う。その風船を割るのは、おそらく中国だろう。米国はずっと前に朝鮮戦争の終結をすべきだった。東アジアに混乱の種を残すという、悪の報いは本来米国が受けるべきであるが、北朝鮮が統一朝鮮になる時、東に逃げるだけだろう。

その際に、第三次大戦にはならないと思う。米国も核戦争は望まないからである。その朝鮮有事の後、朝鮮半島は統一され中華秩序の中に入るだろう。そして、米国は東アジアに残留する力も理由もなくなり、日本は西太平洋の孤児となるだろう。中国と朝鮮にこれまで以上にいじめられ、領土と富を失うようになると思う。出来るだけ早く、日本独自の防衛政策を考えるべきであるし、そのために、国民に広く現在の脅威を、国際政治の真実を知らせるべきだと思う。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43190407.html

ここで、中国と統一朝鮮にいじめられる日本の姿は、韓国のパククネのこれまでとこれからの姿と相似であると思う。彼らには、論理も法による支配もよそ事である。

2)評論家の北野幸伯氏は、メイル記事でティラーソンの中国訪問で北朝鮮問題に進展はなかったと書いている。米国は北朝鮮のICBM関連技術の完成前に、核開発を止めたいのだが、その方法として中国の不介入の確約を得た上で、軍事介入して金正恩体制を崩すことを考えている。その上で、米国を中心とする米中露の信託統治にしたいのだろう。単に金正恩を倒すだけでは、何の解決にもならないからである。 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170227-00051039-gendaibiz-bus_all&p=1

そのプランが不可能だと判ったとき、トランプ大統領はどのような手を考えるだろうか? その答えは一つしかない。北朝鮮の承認と経済援助と引き換えにICBMの開発をしないと約束させることである。そして、経済援助は日本に丸投げすることになり、日朝関係の改善は小泉政権時代の段階に戻ることになる。

あの時なら、日本を核ミサイルで攻撃する能力を持たない北朝鮮が実現したかもしれないが、今は違う。日本が北朝鮮へ経済援助をする理由はない。経済協力するのなら、米国による小型核技術の完全供与を条件とすべきである。しかし、安倍政権やその他の政権では、そんなことはできそうにない。

北朝鮮はその米国の現実的な取引には乗るだろう。米国が北朝鮮を国家として承認すれば、ICBMなんか重荷になるだけで不要である。米国のトランプ大統領は元々孤立主義的であるから、ホワイトハウス自体には大きな抵抗はないだろう。小型化した核兵器は対日本や対中国の戦略として残り、北朝鮮にとって残る課題は、経済復興と合併という形での韓国併合だけである。

ティラーソンはその案を習近平には示さなかっただろう。それを示せば、習近平は悩むかもしれない。何故なら、北朝鮮との関係は江沢民派が強い北部戦区が握っており、習近平は元々この問題には弱いからである。(補足1)

3)そのような米朝講和の方向に決まった場合、日本は米国の命令で日朝講和(日朝基本条約と一兆円規模の経済協力)の話し合いを同時進行的にするだろう。その後、経済発展した北朝鮮は左傾化した韓国と統一することになると思う。

そして、米国は防衛ラインを第二列島線まで下げて、太平洋は孤児となった日本を残して、凪の時代に入るだろう。

ここまでの話に変化が生じるとしたら、日露関係しかないように思われる。昨年の11月に、進まない日露関係に苛立ち、日露関係よりも日中関係を重視すべきという記事を書いた。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43075463.html その後、その稚拙な考えに気づいて、その記事を私の意見としては削除した(記事そのものは残した)。

朝鮮半島が中華圏の中に入り、米国が第二列島線に遠ざかれば、中国の国内政治が利用するのは反日感情である。その中毒から抜け出ることは、第三次世界大戦がない限り永久にないだろう。

もし、ロシアに民族的な反日感情がないとすれば、日露関係が唯一、日本が東海の孤児とならない鍵となる。ロシアはシベリアでの中国との長い国境を維持するためには相当の努力を要するが、それにはシベリア東部での経済開発が必須だろう。地政学的に中露関係が相互に牽制しあう関係なら、日本がその関係を安定的に保存するため協力するのは、悪い話ではないだろう。

日本は以上のような長期戦略として考える以上、国後と択捉の返還は諦めることになる。そのためには、日本政府はサンフランシスコ講和条約の内容を正しく国民に理解させる努力をする必要がある。吉田茂が国会答弁で、放棄した千島に南千島も含まれると明言していることを、国民に周知すべきである。もちろん、ロシアが今後の日露関係を考えて、国後を返還するということになれば、日露経済協力は急速に規模を大きくして進むだろう。

補足:
1)中国はこれまでの7つの戦区から5つの戦区に分けるように変更したという。(川添さんの動画参照)

2017年3月20日月曜日

政争の具にされた豊洲地下水の汚染問題

1)豊洲移転問題は、元々二つ存在した。一つは敷地の購入や建設に関係した不正があったかどうかであり、もう一つは築地から豊洲に移転すべきかどうかである。前半の問題について、不正がありそうだと小池東京都知事が考えて、それを明らかにしようとする当初の努力は評価できるだろう。(補足1)しかし、後者、つまり食の安全から考えて直ちに移転すべきではないと判断したことは間違っていた。食の安全が脅かされるという根拠は何もないからである。

都知事は、両者の区別を明確にし、最初から計画通り豊洲に移転すべきだったのだ。問題を大きくして、敷地購入や建物の建設に絡んで不正を働いたものたちを追い詰めようと考えた、政治的策略がおろかだったのだ。この問題の議論か口論かわからない騒ぎを見ていると、現在の政治の特徴が見える。つまり政治の舞台には科学も論理もない。それは有権者一般に、科学に対する知識も畏敬の念もないからである。

「豊洲から採取した水から環境基準の100 倍のベンゼンが検出された」という事実は正しいだろう。しかし、その結果から何が言えるのか。そもそも検査した水は、法に水質基準が定められた地下水なのか?そして、その検査は何の為に行ったのか(行うのか)?それらさえ明確にせずに議論(口論)し、報道機関はそれらをそのまま報道している。

繰り返しになるが、この豊洲に移転するかしないかという問題との関係で、この水質検査の結果を正しく理解する原点は、先ず何を目的に地下から水を採取し、検査しているのかを明らかにすることである。目的が定まらなければ、水の採取方法も決まらないし、その結果の評価もできない。

つまり、市場が豊洲に移転した場合、一連の検査結果から考えてどのような不都合を生じるのか、都知事は根拠を明らかにすべきである。「不安を抱く都民の気分の問題だ」というのは、あまりにも非論理的非科学的な台詞だ。また、東京都の関係者は、何故検査に供する水の採取方法を替えたのか、その根拠を論理的に説明すべきである。「もうそろそろ豊洲移転を決定したい都知事を困らせるためだ」とは言えないだろう。

2)地下水とは広義には地下に存在する水のことだが、公の場で科学的に議論する場合は帯水層よりも下部に存在し重力によって流れる水である。(補足2)単に土壌に存在する土壌水や、廃棄物処理場の土壌に含まれる保有水は、地下水とは呼ばない。環境基本法やそれに付随した文書にある水質基準は、自然環境中を循環する帯水層以下の地層中を移動する水、地下水、を対象にし、その目的は飲用に供した場合に健康を害しないことである。(補足3)

東京都が行っている豊洲土壌から採取した水の検査は、科学的には地下水と言えない土壌の保有水を対象に、検査の目的もあいまいなままに行っている可能性が高い。何故なら、地下に作った採取用の溜に流れ込んでくる水ではなく、其処に長期間滞在した水を採取し測定に供しているからである。帯水層より上の残存した廃棄物を含んだ土壌から流れ込んだ水を対象に、有害物質濃度を測定している可能性が高い。そして、その数値の意味もわからないままに騒ぎを煽っている?可能性がある。

環境基本法に付随した文書の付表に(補足3)、ベンゼンに関する基準として0.01mg/Lという数値が書かれている。その100倍とは、1mg/Lである。つまり、最近豊洲地下の埋立地から採取された保有水は、1.0ppmの濃度でベンゼンを含んでいたことになる。しかし、ベンゼンの水への溶解度は1.8g/L(15度C)であるから、その水からはベンゼンは空気中に漏れ出ることはほとんどない。従って、豊洲市場で通常の業務を行う上で何の障害にもならないだろう。

しかし、一旦築地からの移転をストップした知事は、検査の数値が大きくなる情況では、引っ越しを出来ないだろう。また、移転をストップしたのは間違いだったと謝るほどの勇気はないだろう。この問題を政争の具にした都知事の責任は大きい。

補足:

1)東京都が、豊洲の土地を瑕疵担保なして買い付けたのは、おそらく安く入手するためだろう。厳しい基準や法令を作りそれに厳格に従うと、経済的には非常に高くつく。それをかい潜って安く現実的に解決しようとすると、後で責任を問われる。体験談でもあるのだが、公務員になって一番得をする人は、あまり働かず、しかしサボらずに出勤して給与と年金をもらう人なのだ。
2)辞書(広辞苑第二版)で見ると、このように書かれている。「地下水:地層・岩石の空隙や割れ目に存在し、重力の作用によって流動する水。自由面地下水と被圧面地下水とがある。飲用・灌漑・工業用水などに利用」とある。またウィキペディアには学問的視点から地下水についての詳細な記述がある。
3)環境基本法http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H05/H05HO091.htmlやそれに付随した文書http://www.env.go.jp/kijun/tikat1.html(環境基準値が示されている)を見ても、法の目的として「地下水の水質基準を定める目的は国民の健康で文化的な生活を守るためとしか書かれていない。地下水の水質基準については、「飲用などに供する場合の基準」と何故明確に書けないのか?それが、この問題が大きくなった一つの理由だと思う。

2017年3月18日土曜日

人の評価の物差として、善悪より美醜がより普遍的だが。。。。

1)一週間ほど前に、一年以上前に書いたある事件に関するブログ記事に対し、コメントをもらった。その返事も兼ねてここに人間の行いの善悪について書く。事件とは、ある介護ヘルパーが、88歳の老人を介護する際に数千円の現金を盗んだ件である。隠しカメラを仕掛けた親族が発見し、赦しを請うヘルパーを警察に突き出し、その映像や音声データなどをテレビ局にも渡した。テレビ局で放映されたのだが、情報提供に対し謝礼を渡さなかったとの断りは特になかった。(補足1)

この件に関して、親族の行為はやりすぎではないかと書いた記事に、「ヘルパーとしての賃金ももらって、さらに窃盗までするヘルパーには、慰謝料も支払ってもらうべきです。ただの泥棒より、たちがわるい。」というコメントをもらったのである。 http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42650671.html#43195544 

この種の介護では、老人と二人きりになる場合がほとんどなのだから、分かりやすい所には現金を置かない工夫とか、窃盗行為を防止できるように用意していることを、予め知らせる工夫はできなかったのか?自分たちが本来するべき老人の介護を代わってしてもらっているという、本来の社会における仕事の意味を正しく理解しているとは思えなかったのである。(補足2)

勿論、その介護ヘルパーは犯罪人として警察の厄介になるのは当然だが、隠しカメラとマイクで周到に証拠をつかみ、警察に突き出す行為に“醜さ”を感じたので、裁判で弁護人となった気持ちで書いたのがそのブログの文章だった。そのコメントに対する十分な答が出来なかったことが本ブログ記事を書く動機の一つである。

更に、隣国がドイツに“北朝鮮の喜び組という性奴隷の少女”をモデルにしたような像と旧日本軍が韓国人の少女を強制連行して性奴隷にしたという嘘を書いた石碑とを建立して、日本を攻撃することに対する怒りも動機の一つである。 http://www.sankei.com/world/news/170309/wor1703090029-n1.html

2)人間の行為を形容することばに善悪や美醜がある。ある行為が善か悪かは、一般的な社会のルールに違反しているかどうかで決まる。一方、美と醜で評価する場合、必ずしも善が美に、悪が醜に対応するわけではない。

人は言うまでもなく生命体であり、生命体は他の生命を奪って生きる宿命にある。その奪われる命の中には、人のものも含まれる。限られた空間とその資源では、地球は無限の命を収容できないのである。しかし、人の命を奪うことは、当然善悪の物差しをあてれば極悪だろう。つまり、全ての人間が善の中に分類されることは不可能であり、自分が善であるとの前提で人を裁くのは愚かなことだと思う。

つまり、ある行為の主と対象となる人が異なるグループに属するばあい、更に、異なる国に属する場合、善悪は行為を評価する物差しとしては役立たない。従って、美醜の方が人の行為を評価するより普遍的な物差しと言える。

自分の近親者の介護を自分に代わって行っている介護ヘルパーに対して、その行動に猜疑心をもってカメラとマイクを仕掛け、千円札数枚を抜き取った場面の証拠をとって警察に突き出す行為は、罠を仕掛けてネズミを捕獲するような行為に見え、醜い行為に見えたのである。

また、自分たちの国の貧しい情況や戦争という極限情況に対する想像を封じて、併合されていたことに対する雪辱を果たすべく、日本を攻撃するための口実を捏造して世界の至る所に少女像と、日本人を攻撃する碑文を掲げる韓国の人たちの醜さを指摘したいのである。また、それに共鳴する振りをして、競合する日本国を引き摺り下ろそうとする西欧の醜くさも指摘したい。

3)この100年間、所謂科学技術文明の発展が人間の生きる空間を大きくした。世界大戦が終わり、平和な先進国に生じたのが、全ての人間が善を装って自由に生きられるという幻想である。その美しい幻想の時代に先進諸国で定着したのが自由主義であり民主主義ではないだろうか。その環境で産まれて生きた現在の人間たちのなかで、将来生き残れるのは早期に自分たちが生きるのは他の犠牲においてのみ可能だと気付いた人たちだろうと思う。

現在世界の歴史はそのような極点に到着している。その世界にあって22世紀に生き残れるのは、世界最強の国(米国やロシア)、現実的に対応できる絶対者が舵取りをする国(例えば中国)、そして、政治的に永い伝統を持った国家の中で保守政党が政権を握った国(英国など戦略に長けた西欧諸国)だと思う。つまり、強いものや狡いものたちが生き残れるのである。

生き残るための現実主義的考え方に対して、あくまで表の平和や人権などの論理で政府与党を攻撃するのが、革新政党と呼ばれる野党なのだろう。上記の次世紀に生き残る国は、淘汰される可能性のある国の中に(特に野党議員やマスコミ人として)、多くの諜報員を潜り込ませていると考えた方が良いと思う。その結果の一つとして、所謂革新政党に国の舵取りを任せば、国家としての道を誤る危険性が高いことを、既に国民の多くは気付いている筈である。(補足3)

現在朝鮮半島や中国が、日本の政治が混乱することを期待していて、そのように隠れたところで画策しているとしても、それは非難すべきことではなく、常識的な対応だと思う。実際に過去から現在まで日本の政治が混乱しているのは、特別な仕掛けで育てられた(P-trapやMoney-trap)人たちの活躍の結果かもしれない。

過去の非常時の出来事に対して、歴史の中に送り込み未来へ向かっての外交を約束した後にもかかわらず、人権尊重や性差廃絶など平時の善悪の基準に訴え、日本を攻撃する韓国の醜さ。それに共鳴する振りをしている西欧のずる賢さ。かれらに怒りを覚えるだけでは、そこから何も学んだことにならない。彼らは、上記歴史の転換点における生存競争において、生き残ることを真剣に考えていると考えるべきである。

結論であるが、人、人の集団、国家などの評価を行う際、思考の土俵(空間)を拡大すると、先ず善悪が役立たなくなる。そして、「生き残る」という生命の本質に関わる時、美醜も役立たずになるのである。

補足:
1)社会に警鐘を鳴らすためなら、報酬はうけとるべきでない。また、その犯罪現場がテレビ放送されたことは、加害者に対する処罰の追加に等しく私刑(憲法31条違反)に当たるので、映像や音声は警察だけに提出すべきである。
2)人間は社会を作り協力して生きている。その協力とそれへのお返しという、二人の間での協力関係を、お金を媒介にして多数の人の協力の輪に拡張したのが、労働と賃金という関係の本来の意味である。
3)社会党の党首が総理大臣になったことがある。そのときの談話が、未だに日本の政治的立場に悪影響を及ぼしているのは周知の通りである。 また、社会党元委員長、勝間田清一はコミンテルンのスパイであったと言われている。

2017年3月17日金曜日

森友学園問題、日本会議、天皇元首制の下での自衛軍保持

森友学園問題は、非常に深刻な問題を提起している。不公正な国有財産売却の問題も重要であるが、もう一つ、その学園の経営する塚本幼稚園で行われていた教育を、多くの政権与党の見学者が賞賛していたことも、それ以上に重要である。つまり、この問題に関わった人たちに共通するのは、日本会議という所謂右翼組織に参加していることである。そして、その幼稚園の教育は日本会議の本質を明確に示していると思われるのである。

具体的には、その幼稚園では教育勅語を暗唱させる教育をしており、そのことに政権中枢の議員たちは感心し歓迎しているのである。教育勅語にある、「もし危急の事態が生じたら、正義心と勇気をもって皇室の運命を助けなさい(一旦緩急あれば義勇公に奉じ以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし)」が、彼らの描く日本人のあるべき姿なのである。

その事実は、現在政権中枢にある与党メンバーの多くは、天皇は戦前の様に国家元首として日本人を束ねる存在でなければならないと考えていることを示している。そして、かれらの理想は、その天皇の権威で自分たちの統治が簡単になることなのである。これは明治維新の薩長下級士族の姿勢であり、彼らがあの戦争から何も学んでいないことを意味している。

その考えが既に発表されている自民党の憲法原案に反映されているが、それに基づいたシミュレーションの一つが塚本幼稚園での教育だったのだ。

今上天皇が“象徴としての天皇”の役割を深く考えておられることを、昨年国民へメッセージとして出された。それにもかかわらず、彼らは戦前の憲法にあるように、天皇を国家元首とする憲法草案をまとめた。

国民のほとんどは、この自民党憲法草案を読んでいないだろう。憲法改正に関しては、9条第二項の改正(自衛軍の保持)のみ強調されているが、それと天皇元首制とを組み合わせば、戦前の憲法に近くなるのである。私は、日本国は独立国として自衛軍をもち、核武装もすべきだと考えている。しかし、その軍は天皇を元首とする国家にはふさわしくない。従って、自民党原案を元に議論を開始するのなら、現在の政権による憲法改正に反対する。

2017年3月16日木曜日

政治を更に混乱させる森友学園問題

1)昨日のBSフジのテレビ番組プライムニュースにおいて、大阪府松井知事、民進党と共産党の議員各一名、内閣顧問の飯島氏の出席で森友学園の問題が話し合われていた。途中から見たのだが、森友学園への無料での国有地売却問題の概略がわかった。

核心部分は二つある。一つは、大阪府の学校開校認可と大阪財務局の売却が、協奏的に行われた事である。つまり、大阪府の学校開校認可が豊中市の土地売却の前提であり、豊中の土地の取得が大阪府の学校開校認可の前提なのである。もう一つは、8億円値引きした財務省との売買契約の怪、航空局からのごみ処理費などの名目で1億3176万円を手に入れた事、更に、国土交通省「平成27年度サステナブル建築物等先導事業」に採択され6200万円の補助金交付が決定されたことなど、国による極めて異常な学園への法の枠内での支援である。

森友学園がこの土地の取得を希望したのが、2013年4月であるが、その2年ほど前の2011年に、既に別の学校(近接する音楽大)が7億円で購入を希望している。その後、2012年4月に国交省から「大量の埋設物がある」と知らされ、見積もりをゼネコンに頼んだ。撤去費をふまえ、7億~8億円だった購入希望額を約5億8千万円に下げたが財務局から低いと指摘され、断念したという。このあたりは、財務省や国交省の連携が考えられる。

2)この件、詳細に報道しているのが朝日である。朝日新聞デジタルによると豊中市は2013年4月、約472平方メートルを特定有害物質の汚染区域に指定したという。(森友学園の購入地の面積は8000平方メートルあまり)  汚染地区に指定された年の2013年9月、森友学園はこの土地の公募売却に応募したという。なぜ、汚染地区に指定された土地を売却に出すのか疑問である。

2015年5月、財務局は森友学園と10年間の定期借地契約と期間内の売買予約契約を締結した。2015年中に、森友学園が全域の深さ3メートルの地下までから、コンクリート片など720トンや、鉛などの汚染土1090トンを除去。これにより汚染区域の指定は解除された。2016年3月に、近畿財務局に借地ではなく買いたいと申し出た。同じ年の6月に、ごみ撤去及び処理費8億円を差し引いた、1億3400万円で売却を決定している。

このあたりでは、豊中市と大阪財務局の担当者や理財局長などとの連携が疑われる。きょうのテレビで報道されているように、この小学校の建設には、現役閣僚の支持があったというから、この問題はこれから本格的になるようだ。鍵はやはり、安倍総理や稲田防衛大臣ら自民党の大半が所属している日本会議だろう。

籠池氏は全部喋ってもよいという姿勢である。それは脅しなのだろう。籠池氏がこのような学校法人を経営するのは、単に金儲けのためなのか、それとも最初に書いたように(深読みすぎるかもしれない)、元々日本政府の劣悪なレベルを諸外国に宣伝する意図があるのかのどちらかだろう。 http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43189523.html (このブログサイトでは、2017/3/02の記事) http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43184287.html (このブログサイトでは、2017/2/26の記事)

2017年3月12日日曜日

朝鮮半島の切迫した状況:米国は韓国をどうするのだろうか? 

 激動の朝鮮半島周辺を考え、今後の動きを想像してみたい。本文に入る前に、筆者はズブの素人なので、以下はそのレベルの覚書(メモ)であると宣言させてください。私的なものとは言え、このような文章を書くのには抵抗はあります。しかし、北朝鮮のミサイルの標的が日本国と宣言されていますので、敢えて書きます。

朴槿恵大統領の弾劾により、韓国の大統領選挙は5月におこなわれるだろう。親北朝鮮派の人が大統領に当選する可能性が高いと報道されており、北朝鮮主導の統一朝鮮になるのではないかと考える向きもある。http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/11/who-is-next-president-rok_n_15292826.html

この流れのままでは、米国のTHAAD配備は中止されて、韓国は中国との関係改善と北朝鮮との統一の可能性が出てくる。そのプロセスの第一歩がスタートしたのだが、米国は今後どうするのだろうか。

韓国の人たちは、現在の北朝鮮と北朝鮮の主導で合併するなど、歓迎しない人が多いだろう。特に軍にそのような人が多いのではないだろうか。また、米国が北朝鮮のICBM開発を阻止するつもりなら、この数ヶ月にしかそのチャンスはないだろう。

つまり、大統領選挙までに朝鮮戦争の再開の可能性が高くなる。https://www.youtube.com/watch?v=EIbvWurXFJA&t=28s 2015年と2016年の8月の米韓軍事演習は2週間ほどだった。今回は2ヶ月と非常に長いのだが、そのような事態も想定して決められた可能性があると思う。軍事演習のままに先制攻撃するのである。(補足1)最近、在韓米軍家族の沖縄への避難訓練が行われているという。 https://www.youtube.com/watch?v=NNaP7rozmPw

米国はすでにオバマ政権の時に、北朝鮮を米中露の信託統治国にする案を、関係国に打診したと言われている。(補足2)信託統治と言っても、どうせ中心になるのは米国だろうから、中国にはすんなりと乗れない話である。現在、じっとしていても親中国および北朝鮮政権が韓国にできるのならなおさら、そんな案には乗らない。

それと気になるのが、南スーダンからの自衛隊の引き上げである。この件、例の森友学園の問題から目をそらすためという報道もあったが、その理由付は非常にわかりにくい。しかし、以下の解釈の方が多少とも分かり易いのではないだろうか。つまり、朝鮮戦争の再開に向けて日本も万全の備えをしておかねばならないという理由である。

金正恩を排除したのちは、金正日の異母兄弟でどこかの大使をしている人など、北朝鮮のトップ候補は何人かいる。目的は北朝鮮からの核兵器等、生物兵器や化学兵器等の排除である。その後、数年して米国は北朝鮮と講和をし、経済復興の金を日本に出させるのである。日本は米国のいうことなら、なんでも聞くので、金持ちである間は米国にとっては良きパートナーである。

日本人として残念なのは、北朝鮮の軟着陸への誘導、つまり、米国、韓国による北朝鮮の承認、日本との日朝基本条約の締結&経済復興への援助などを、小泉総理の時にやっておけば、これら全てをより抵抗なくできていただろうし、拉致被害者も救出できただろうということである。この時、米国が許可しなかったのだろうが、米国はその責任は取らないだけでなく、その真実も明らかにさせないだろう。

(17時25分編集)

補足:

1)例えば、韓国軍による軍事クーデターを工作するのが最も簡単な筋書きだろうと思う。その軍事政権の下で、戦う。(素人ですので、この部分は特に読み飛ばして欲しいところです。)
2)現代ビジネス配信のニュース(2/27 am;週刊現代3月4日号)によると、(http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170227-00051039-gendaibiz-bus_all&p=1)オバマ政権末期の昨年12/17に来日したラッセル国務次官補が、オバマ政権後も北朝鮮政策は維持される(つまり話し合いによる平和解決などなく)と明言し、米国の意向は米中露による北朝鮮の信託統治であると政府高官に言ったという。

2017年3月11日土曜日

感覚(感情)が論理に優先する東アジア圏の国々:裁判所がデモ隊に阿る韓国と教育勅語を暗唱させる幼稚園教育を批判できない日本

1)東アジアの国々では、公の空間でも論理が感覚に優先しないようである。その一つの具体的現象として、これらの国々では法治主義がまともに機能しない。法を運用するのには、論理に最高の価値を置くことが肝心である。そして、法が実情に合わなくなれば、いい加減な解釈で誤魔化すのではなく、法を改正することが大事である。

それらの国々として我々に身近なのは、韓国であり日本である。ほかの国々も同様だろうが、この二つの国について考えてみる。この表題を思いついたのは言うまでもなく、昨日の韓国大統領弾劾罷免の決定である。昨夜のBSフジでのプライムニュースでは、韓国に詳しいゲスト二名の意見はともに世論に圧された形で憲法裁判所が弾劾妥当の判決をだしたと発言していた。

それ以前に韓国の論理軽視感覚や感情重視の国柄は、対馬の仏像の件もそうだが、 “親日とラベルされた者の財産を没収する法律”が韓国に存在するという信じられない事実で明らかである。この様な法律を定め運用しながら、日本と国交を結び外交をおこなっている無神経さ、更にそれを国内問題であるからと特に外交上の障害と考えない日本の無神経さは、当に両国には法を制定し用いるだけの論理や知性がないと言える。

日本での例をあげると、”平和憲法”の現実無視条文とその非論理的解釈だろう。憲法前文や憲法9条の条文は、人類の歴史など無視して理想論を書いている。その第9条第二項を無視して、自衛隊という名の軍隊を持っている。更に、それが問題になった最高裁判所では、論理に従って違憲判決を出して行政に憲法改正を促すという司法の役割を放棄し、自衛隊合憲という判決をだしている。昨日の件で韓国を笑う日本人が多いだろうが、そのような人々は天に唾するという言葉を思いだした方が良い。

2)日本に関して言えば、その原因は言語の出来が悪いことと、そのために言語を軽視する文化が定着したということである。韓国のことについては韓国語を知らないので考察の対象外であるが、ほぼおなじ分析で解釈可能だろうと想像する。この件、何度も同じことを書くので抵抗を感じるのだが、敢えて繰り返す。

その一番わかり易い例は、読経の文化である。死者の霊を慰めるのか極楽往生を助けるのか知らないが、例えば三回忌などの法事のときには、坊主と親族が経を故人の位牌の前で上げる。しかし、その内容については坊主以外はほとんど理解していないし、坊主の理解も怪しい。

一般に“言語の出来が悪い”とは、読んだだけで、或いは、聞いただけでは、語られた文章の内容(論理)を瞬時に理解できないことを意味する。その結果、日本の文化の一つとして、文章を先ず暗唱させる教育が古来行われてきた。江戸時代には寺子屋で論語などを暗唱し復唱する姿がよくテレビドラマなどで出て来る。

そこでは、意味の理解は次の課題であり、最初に暗唱することが必須である。これほど愚かな教育があるだろうか?記憶力の悪い子供は、その文章に関してその時点では門前払いに等しいのである。そして、その内容についての解説や生徒同士の議論で理解を深める教育は、皆無である。

3)もう一つ、元々単独に書く予定だったのだが、ここで例として上げる。最近のテレビのワイドショーは、森友学園の国有地不正取得の問題で独占されている。そこで屡々話題になったのが、そこが経営する塚本幼稚園の運動会での異様な宣誓の場面である。例えば、そのなかで「有事法制国会通過よかったです。安倍総理がんばれ」と園児に言わせている。その場面については、出演者が声を揃えて異常だと言うが、もう一つの「教育勅語の暗唱」については誰も何も言わない。

一昨日だったか、籠池理事長が自分の幼稚園の優れた教育について記者団の前で自己宣伝をする場面があった。そこで、教育勅語の中の文章を引用して、(教育勅語などを暗唱させることを含めて)学園の教育のどこが悪いのかと居直っていた。それについて、現場およびスタジオで、誰も何も言わなかった。一般紙(新聞)も、この事件が明らかになって以来、教育勅語を幼稚園児に暗唱させることの異常性についてあまり書いていないのではないだろうか。

この異常な事態は、日本国は韓国同様、ナショナリズムの空気が醸成されてきていること(補足1)の証明でもあるが、日本国は文章に人を支配する力がない国だからでもある。

戦後日本の政治は、皇国史観から抜け出した筈である。その皇国史観を真正面から唄い、それを子どもたちの人格の中に叩き込むのが塚本幼稚園の教育勅語暗唱教育である。それは、人格権の侵害であり、憲法違反である。そのような教育をしている本人を前にして、記者やレポーターと呼ばれる人たちは何も言えないのである。

現在、天皇と国民の関係は、君主と臣民の関係ではない筈である。そして、教育勅語の中の「一旦緩急あれば義勇公に奉じ、以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」という文章を現代語にすれば、「戦争になれば、勇ましくあなたの命を捧げて、永遠に続く皇室の運命を助けなさい」という位の意味になる。それを現代の幼稚園児に暗唱させ教える異常さに、どこのメディアも何も言わないのである。

補足:

1)天皇を元首とする憲法改正案が自民党でつくられている。安倍内閣の下で憲法改正が議論されるとした場合、その草案がたたき台になるだろう。その憲法草案作成の中心になったのが、日本会議という自民党国会議員の主要メンバーが参加する団体だ。

2017年3月9日木曜日

中国やロシアが、韓国のTHAADシステム配備に反対する理由について(II)

追加:(3/14)THAADシステムはミサイルを撃ち落とす能力はあまりないとのことです。地域の軍事バランスを崩すという中国とロシアの意見は、THAADシステムのミサイルでの地域での攻撃能力増加にあると思われます。この件、十分な情報が無かったため、見過ごしました。この情報は以下の記事にあります。http://tanakanews.com/170314korea.php

1)北朝鮮のミサイルを対象にして、米国からTHAADシステムが韓国に導入されようとしている。このことに中国は激しく反発していることが、非常にエゴイスティックであると一昨日非難した。しかし、何か別のメカニズムで中国が不利になることがないのか、素人であるが考えてみた。

あるサイトに、THAAD用に米国の高性能レーダー(AN/TPY-2)が韓国に設置されると、中国のミサイルに対する米国の探知能力が飛躍的に向上すると書かれている。つまり、中国と米国の戦略兵器のバランスが崩れ、中国は高性能のミサイルの開発を急ぐ必要に迫られることになるというのである。http://www.huffingtonpost.jp/ian-armstrong/thaad-china_b_11763794.html

上記記事には専門的な記述であり分かりにくいが、ざっくり言うと中国から米国に発射されたICBMが韓国で探知され、より確実に撃ち落とされるという意味だろう。そのうち、日本にも配備されるとの話もあり、何段にもTHAADが配備されると、中国の現状の戦略核兵器が、対米国という意味では無力になるというのである。

そうなると、米国に対して屈辱的な外交しかできなくなる。現在のような世界の二大覇権国として振る舞うには、戦略兵器において米中間のバランスを維持する必要がある。それには、中国は極超音速ミサイルや多弾頭型のミサイル(MIRV)を急いで開発し、それらに置き換える必要がある。

それには多大の経費を必要とする。従って、財政に対する重荷を覚悟してミサイル開発を急ぐか、北朝鮮に本気で核開発を止めるように圧力をかけて、THAADの配備を止めさせるか、どちらかが必要になる。しかし、北朝鮮に圧力をかけ、北朝鮮が暴発したり崩壊したりすれば、難民が大量に中国になだれ込み、非常に深刻な事態になる。どちらにしても大変なことになるので、韓国に強く反対の意思表示をしたのだというのである。

2)以上の筋書きが正しいとすると、米国がTHAADを米国内のみに配備しても、中国から発射されたICBMを撃ち落とせないと中国は考えていることになる。

ICBMは、地球の裏側まで届かなくてはならない。そのため、かなりのエネルギーで上空に打ち上げる必要がある。詳しい計算は簡単ではないが、恐らくロケットに地球周回のエネルギー程度を与える必要があるだろう。そうすると爆撃地点に高速、例えば7キロ・毎秒(第一宇宙速度程度)くらいで落ちてくると思う。真上からに近い角度で、そのような高速で落ちてくる物体を打ち落とすのは至難の技だと思う。

例えば、元外交官の孫崎享氏は、迎撃ミサイルでは撃ち落とすことは無理だと言っている。https://www.youtube.com/watch?v=fgEgdXuXsvk 

また、北朝鮮からソールを攻撃するには短距離ミサイルで十分であり、その防御にほんとうにTHAADが必要なのだろうか。この点を韓国はどう考えているのだろうか。

兎に角、以上の理由から、米国が韓国に配備するTHAADの本当の目的(米国の)は、北朝鮮のミサイルの迎撃でなく、中国の戦略核兵器を韓国で検知し、そこで落とすことだと思う。(補足1)

そう考えると、中国が非常にナーバスになるのも分かる。バランスが崩れるのは、米国と中国の軍事バランスであり、地域の緊張を高めるので反対だというのは、お互いに建前で話をしているのだろう。或いは、中国の言う地域の緊張とは、中国が本気で北朝鮮に干渉しなければならず、それにより北朝鮮と中国の関係が緊張するという意味だろう。

補足:

1)ロケットが上昇するとき重い燃料を搭載しているので、最後の燃料を燃やすときに最大加速度になる。従って、上昇中のミサイルの方が、落下するミサイルよりも圧倒的に撃墜が簡単である筈。そして落下して来るときも上空では幾分速度は遅く、着弾するときの速度が最大である。ウィキペディアによると射程200km; 高度は40-150km;弾頭速度2.5 km/sだと書かれている。同じくウイキペディアのICBMの最高高度の1000-1500kmから計算すると、落下してきて射程に入った時のICBMミサイルの速度は、優に4km/sを超えている。それを2.5 km/sの速度の弾頭で撃ち落とすことになり、その難しさが容易にわかる。(補足を3/10/7:00に追加)

2017年3月8日水曜日

中国やロシアが、韓国のTHAADシステム配備に反対する理由について

1)中国やロシアの韓国や日本へのTHAAD配備に関する声明:
韓国国内へのアメリカのTHAADシステム(Terminal High Altitude Area Defense)配備に対して、中国とロシアが強く反対している。その反対の論理は、“THAAD配備は地域の緊張と軍拡競争を誘発させるもの”である。ロシア系の日本語サイトで紹介された、ロシア外務省声明を引用する。

“このような行為は、米韓がいかに根拠を並べ立てようが、グローバルな戦略的安定に、最も否定的な影響を及ぼすだろう——米政府は、グローバルな戦略的安定の忠実な支持者であるとよく言いたがるにもかかわらず。またこの行為は、地域の緊張を高める危険をはらみ、朝鮮半島の非核化をふくむ複雑な諸問題の解決をいよいよ難しくする”と述べている” https://jp.rbth.com/politics/2016/07/09/610097

中国の考えもほとんど同じである。稲田防衛大臣の声明によれば、現状では日本にその計画はないにも拘らず、外交学院国際関係研究院の周永生(ジョウ・ヨンション)教授は、日本がTHAADを導入するのではないかと疑って、以下の声明を出している。

”日本はすでにパトリオットミサイルを保有しており、THAADは必要ない。日米がTHAAD配備で一致すれば、北東アジアの一部の国の利益を脅かす可能性が高い。THAAD配備による日米同盟の強化は中国とロシアの安全や利益を損なうことになる。中露は、自国の防衛力を高めることで対抗するしかないだろう”http://www.excite.co.jp/News/chn_soc/20161124/Recordchina_20161124022.html

2)これら両国の意見はどういう意味だろうか:

THAADは防衛システムであり、攻撃システムではない。それにも拘らず、ロシアの外務省や中国の関係者の声明では、地域の緊張を高めるというのである。 つまり、“自国の軍事力が隣国の国民を皆殺しにする能力を維持することが、その地域の政治的安定に必要である”と勝手に言っているのである。その論理の身勝手さに気づいてこのような発言をしているのだろうか?

ただ、この論理がほぼ正しい場合も存在する。それは、そのような発言をする国が、①政治的にも経済的にも周囲に比べて安定しており、他国を危険に陥れる可能性が無いこと;更に、②異常事態が生じたとしても、他国民に犠牲を強いてまで自国民が生き残るという利己主義を持ち合わせていないと断言できる場合;である。

中国とロシアに、上記①および②を主張する資格があるだろうか。中国にとってのウイグルやチベット、旧ソ連(ロシアはその中心だった)にとっての東欧や中央アジア諸国などを考えれば、そのような主張にふさわしくない国と言えるのではないだろうか。また、経済状況を考えても、両国は日本や韓国に比べて、現状安定しているとは言い難い。

つまり、ロシア経済は、石油や天然ガスの輸出に頼っているのだが、価格の低迷でこの数年苦境にある。中国経済も、鬼城(33億人が住めるくらいだそうだ)の建設でGDPを押し上げているが、外貨の逓減は経済危機の危険性を暗示している状況である。勿論、そのような主張にふさわしい国があるのかと問われれば、それにもNOと答えざるを得ない。

国際社会は、有史以来弱肉強食の関係が支配してきた社会である。現在も、多少の国際法や国際機関があるものの、中国やロシアはそれを無視する傾向にあるのは周知の通りである。その両国が、隣接する小国が攻撃兵器ではなく防衛兵器を整備するだけで、上記のような攻撃的な批判をする姿勢を見ればわかるように、100年前同様現在も弱肉強食の世界であると断言できる。

そのような世界において、国境が人類を区分けする最も明確な壁だとすれば、自国民が今後生き残るための最も重要な手段は、他国を圧倒する軍備を持つことである。中国やロシアの声明は、上記のような理由から身勝手にすぎると言える。しかし歴史を考えれば、特別に非難すべきことではなく、真理を再確認しただけのものである。従って、その声明を出す権利は当然あるが、それ以上の暴力的手段を取るのは自分の論理を自分で否定することであると、特に両国には自覚してほしい。(つまり、地域の緊張をたかめているのは、中国やロシアである。20:00追加)

2017年3月6日月曜日

 現政権の考える憲法改正のポイントは、第9条ではなく第1条「天皇を国家元首とする」である

1)森友学園騒動:
森友学園騒動から学ぶべきことは多い。その一つは政治の腐敗は未だに深刻であることである。近畿財務局の官僚たちに、そして官僚一般に関心があるのは、自分たちの身分と出世のみであり、良識など期待できないことである。(補足1)

更に重要なことは、①森友学園の理事長が日本会議の執行委員の一人であること、その籠池理事長が経営する②塚本幼稚園での異常な教育、更に、③自民党主力議員の多く(安倍総理や麻生副総理を含めて240名ほど)が日本会議の重要メンバーであること、(補足2)以上3点の交差するところに何があるかということである。

塚本幼稚園での異常な教育は、園児に教育勅語を暗唱させたり、運動会で「安保法制国会通過よかったです」などと宣誓させたりしていることで明らかである。(補足3)この異常さは、日本会議の政治方向と無関係ではないと思う。日本会議の本音が強調されて出ているのだろうが(補足4)、それは我々一般国民にとって、今後の政治と日本会議との関係を考える良いヒントを与えてくれると思う。

日本会議は、自主憲法制定や皇室典範を改定して天皇家が男系で安定的に継続されるようにすることなどを、重要な日本の課題と考えている。そして、現在政権を担当している自民党議員の主力がそこに参加し、且つ、党の日本国憲法草案を作った中心もそこに含まれている点に注目すべきである。

2)現政権の考える日本国憲法改正のポイントについて:
日本国憲法の改正のポイントは、現在の第9条2項に関するものだとおもうだろう。しかし、私はそれだけではないと思う。自衛軍の保持は、どの独立国も当然のことと考えているだろうから、何の問題も生じないだろう。日本国も、憲法を改正して独立国家らしく自衛隊を自衛軍と改名し、「交戦権を持たない」などの法的な縛りをなくすべきだと思う。また、現在のように国家の自衛を他国の軍事力に大幅に頼る体制を改めるべきだと思う。

ただし、それを指揮するのは100%国民の代表と言える存在であるべきであり、それが、昭和の大戦時のように、どこにあるのか分からないようになる可能性を残すべきではない。つまり、憲法を改正する際に注意すべきは、自民党憲法草案第一条にある天皇を国家元首にするという思想である。(補足5)

私は、明治維新以降の日本の政治を国家として再評価することなく、天皇を再び国家元首にすることには反対である。その理由は、天皇がその時代の権力に屡々利用されてきたからである。明治時代初めには薩長勢力に利用されてきたし、また、昭和の大戦時においては軍部に利用されてきた。その歴史について国家としての再評価がなされていないし、歴史教育として国民に周知されてもいない。

日本会議は、天皇元首制を用いることで国民を統合して、その統治を容易にすることを考えているのだと思う。そして、その様な真実と論理に基づかない権力の行使が、非常に危険であることを示したのが今回の森友学園の騒動である。14億円の国民の財産を奪い取ることなど小さなことである。それよりも国民の命を消耗品の如く使った、先の大戦をおもいだすべきである。

3)前進するためにはこれまでの総括が必要:
国民の総意で政治を行うには、公の空間とそこでの議論が必須である。しかし明治以降の日本国には、それを支える文化も言語空間もなかったと思う。そして現在も、東アジアの半文明国の状態から抜け出せていない。つまり、日本のこの130年間は、西欧の模倣(もっと悪く言えば猿真似)の歴史だったと思う。

その証拠に、既に述べたことであるが、近代史のレビューは(補足6)一切されていない。それは、行動の一つ一つに論理的説明を付けることが不可能だからである。論理的でない政治には強引な力が必要である。時の権力が、その力として利用してきたのが天皇という存在ではなかったか?

例えば、明治維新では、天皇という地位を乗っ取り利用して、時の権力者を葬るのに利用した。(補足7)その後の政治システムの近代化は確かに偉大な革命であったが、それは西欧の国の指南のままに行われたという考えが有力である。何故なら、薩長の武士にそれを生み出す歴史も知性もある筈がないからである。(補足8)

先の大戦において、天皇の統帥権という明治憲法の条文を利用した軍の暴走があったにも関わらず、それに関する日本国独自のレビューは一切されず、それらの責任者を尊い命を捧げた英霊とともに、靖国神社に合祀した。そして戦後、国家のトップは何の抵抗も感じることなくそこへの拝礼を繰り返してきた。このことは、中国などの批判などなくとも、国内からも批判されるべきである。(補足9)

そのような歴史があるにも関わらず、日本会議の設立宣言の第二段落に「有史以来未曾有の敗戦に際会するも、天皇を国民統合の中心と仰ぐ国柄はいささかも揺らぐことなく、云々」と書かれている。そのような思想的背景の下、日本会議とそれが主要なる力を持つ現在の自民党政権は、改正憲法において天皇を国家元首と規定し、自分たちの権力のバックアップを企んでいるのである。

補足:

1)官僚機構は手足であり、そこに“良識”という意思を期待する方が間違いだろう。それなら、パソコンやネットで大幅に事務効率が上がったのだから、もっと人員削減がされて良いと思う。 この件、司法のレベルでは不正があったと断定されていないが、これまで報道された事実から、不正が存在したと判断する。以下その前提で書く。
2)日本会議国会議員懇談会というのがある。そこに、参加する国会議員の名簿が掲載されている。
3)森友学園が運営する塚本幼稚園(大阪市淀川区)で2015年10月に行われた運動会において、組体操に先立って行われた園児4人が右手を挙げて行った選手宣誓の中身を以下に記す:「尖閣列島、竹島、北方領土を守り、日本を悪者として扱っている中国、韓国が心を改め、歴史教科書で嘘を教えないようお願いします」、「安倍首相ガンバレ、安倍首相ガンバレ、安保法制国会通過よかったです」。http://www.j-cast.com/tv/2017/02/27291624.html
4)今回の騒動は、籠池氏が日本会議を利用して、大きな利益を得ようとしたものと考えられる。日本会議におもねるために、日本会議の方向に沿った教育を強調して実施して見せたのだと考えられる。
5)日本国民の統合を、安易に天皇を元首にして、それに頼るべきではないと思う。改正憲法では、天皇の国事行為を削減し、象徴と呼ぶにふさわしいようにすべきだと思う。国民の統合は、日本の歴史と文化を学ぶことで行うべきだと思う。明治以降の歴史においても、プラスとマイナスの両面あるが、誇りを持てる歴史であると思う。
6)レビューとは審査や総括、或いは再度検討すること。
7)孝明天皇は大政奉還後も幕府とその官僚を頼っていた。それが邪魔になった薩長と下級貴族らは、孝明天皇を排除し、それがあまり周知されることのないように江戸に遷都したという説がある。
8)司馬遼太郎の明治維新の解釈は司馬史観と言われて人気があったが、現在の歴史家はそれを否定している。例えば、「明治維新という過ち」(原田伊織著)など参照。
9)これについては、3年ほど前に書いたブログ記事を引用します。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/41369336.html

2017年3月4日土曜日

石原元知事の責任問題:豊洲市場への移転を決めた件

1)昨日日本記者クラブにおいて石原慎太郎元東京都知事の会見が開かれた。そこで、豊洲市場への移転問題についての石原氏の責任について議論された。この件、私には石原氏の言い分がほぼ正しいものと思えた。

先ず、築地市場の老朽化などがあり、新しい市場の建設が必要であることに異論はないことを確認したい。http://www.shijou.metro.tokyo.jp/toyosu/faq/01/ その上で、どこが引越先にふさわしいかなどの検討と、その際にどの程度の予算を組む必要があるかなどの検討を東京都の職員がそれぞれの専門知識を用いて検討する。

予算案を決定する最終責任は都知事にあり、それを議会に提出し、議論の上で決定されたのだろう。その手続きに不正がない限り、都知事にその後責任問題は生じない。繰り返すが、決定責任は都知事にあるが、責任問題は生じないのである。

ここで、上記「都知事」と言う言葉を一般が正しく理解しているかが気になる。ここで言う「都知事」は、当時知事を務めていた石原慎太郎氏個人ではない。(補足1)

会見で石原氏が言っていた言葉を私流に理解して再現すると:夫々の専門家が自分の知識や技量を用いて、その地位に付随する責任を果たす形で決めたことに、口を挟む必要を感じなかった。そして、それを総合した移転案が当時の知識と知恵で適当であると判断したのである。

このように受け取ったので、私は石原慎太郎氏個人に対して責任追及する理由は何もないと思った。

2)購入土地に関する瑕疵担保責任について:

豊洲市場の土地を東京ガスから購入したのであるが、その際に瑕疵担保責任を外した形で購入したことが一部に問題視されている。しかし、これも手続き上、全く問題はないと思う。瑕疵担保責任を外して購入すると言うことは、それだけ安く購入することを意味しており、主として予算の問題である。

東京都は、その予算を節約して、将来土壌汚染が大きな問題にならないと判断したのである。もし、その思惑が外れたとしても、それは不運であったと言うことに過ぎない。

3)盛土の問題:

盛土の問題は、どこかに手続き上の不備がある可能性が高いと思う。その責任は、責任部署の誰かが、上に上げるほどの案件でないと判断してしまったのだろう。その責任を追及するのは、実りあることならすれば良いと思う。

しかし、専門家の意見では、盛土をしないで地下に空間を残す方が地下水の水質や建物の腐食の度合いなどの調査などに便利であり、且つ、建物の強度には全く影響がないと言う。それなら、盛り土をしなかったことに関する手続上の問題を調査しても、利益にはならないだろう。

4)豊洲に移転をしないでランニングコストを無駄にしている責任:

これは、明確に現在の知事の責任であると思う。これについてはすでに書いている。豊洲市場の建物の地下空間から、ベンゼンが飲用水用に設定された環境基準の79倍検出されたのが、まるで大問題の様に言うのは間違っている。それが地上に漏水で出てきて、空気中に環境基準を超えるレベルのベンゼン濃度を記録すれば別である。そんなことになる筈がない。長年化学の研究者としてやってきたものの一人としてそう思う。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42953114.html

補足:

1)都知事には二つの意味がある。都知事というポストと、その地位にある個人である。豊洲移転とそれに関係したことを決定したのは都知事というポストであり、石原氏個人ではない。つまり、その決定の責任は都知事というポストにある。したがって、仮に都知事に私人に対する賠償責任が生じた場合、決済をするのは現都知事である。石原氏個人の責任問題に発展するとしたら、その決定の際に手続き上のミスがあった場合である。

2017年3月3日金曜日

日本と東アジア諸国との間で、歴史認識で揉める理由

1) 上島嘉郎氏(別冊「正論」元編集委員長)の「石破茂を決して総理大臣にしてはならない理由」と題する動画(youtune)を視聴した。その中で、石破茂氏が中国のメディアの質問に答える形で、「先の日中の戦争は侵略戦争であった」と発言したことに触れ、それを理由に石破氏を総理にしてはいけないと話している。 https://www.youtube.com/watch?v=ZnafECoiDWE&t=227s

上島という人は、歴史を事実の集積であると解釈している。そして、GHQ史観は彼らの理解する事実に反していて、それを中国の記者に認めた発言をしたとして、現役政治家の石破氏を批判している。そこで、私はコメント欄に以下の意見を投稿した。

歴史の解釈変更は学者(世界中の)が行うべきです。しかし、石破氏の発言は現役の政治家としての意見でしょう。謝罪は、講和条約後する必要はないと思いますが、講和条約で合意した内容(戦争の動機や形態など)を否定する見解を、現役の(歴史家ではなく)政治家はできないと思います。あなたは歴史が分かっておられない。歴史はファクト(facts)ではなく、物語です。従って、勝者の歴史が残るのです。

それを認める代わりに我々日本人は生存権を得たのです。その祖父の代の涙の決断をあなたは否定できるのですか? だから、戦争に負けてはいけないのであり、負ける戦争をした(&戦争に導いた)政治家は靖国に祀るべきではないのです。

岡田英弘著の「歴史とは何か」くらい 読んでください。因みに、日本書紀は日本民族の歴史と言って良いのですが、facts(事実)ではありません。


2)昨日の投稿に追加します:

日本会議所属の方などがよく引用する、「マッカーサーも議会証言で、日本の戦争は自衛のためだったと認めている」という事実がある。しかし、マッカーサーは朝鮮戦争の際に、司令長官を解雇され、その時の鬱憤もあってあのような発言をした。その考えは、米国の歴史認識となっていない。

歴史解釈(関係する両国間)の修正は、勝者側の同意で可能となる。それには長い年月とそれまでの政治の進行、更に、歴史学者の知識の一般民への浸透が必要だと思う。一方、政治家の持つべき基本的姿勢を決めるのは、過去の名誉の回復も最終目標として存在するが、それよりも現在と未来の民族(国民)の安全と幸福だと思う。

上島氏が動画で以下のように発言している、「帝国主義の時代に、日本の大陸進出だけが「侵略国家」として追求されるのはおかしいのではないか」と、田母神氏の論文を引用して言っている。そして、「日本の政治家が歴史解釈を修正しようとすると、米国や中国はそれを「日本の軍国主義の復活」という言葉で、封じ込めてくる」と。そこで、上島氏は「何故でしょうか」と視聴者に質問している。

その答えに、上島氏はGHQの7年間にわたる日本統治をあげている。そのWGIP(占領軍の日本人洗脳計画)は、確かに日本人に過去の戦争に対する罪悪感を植え付けただろう。しかし、上島氏のあげた答えは間違いである。私の答は、日本が戦争に負けたからである。そして上島氏のグループの方々の”臥薪嘗胆すべき時に、負け惜しみを言う”姿勢を、愚かなことであると評価する。

上島氏らの勢力は、過去の歴史評価にこだわり、その時の日本の政治勢力に古い日本を引きずることを強いて、日本がまともな国家になることを妨害してきたとも言える。もし、日本がそのような右翼的な行動を取らなければ、そして、講和条約が認めた新しい日本として、古い日本の影を払拭して国際社会に参加しておれば、今頃は改正憲法の下で自衛軍を持っていた可能性が高いと思う。

何故、所謂右翼の人たちは、臥薪嘗胆できず、そのような長期の戦略が立てられないのか? 

北朝鮮の体制転覆は暫くないだろう

1)前回の北朝鮮に関するブログ記事で、“この3月中にでも米国は北朝鮮高官と両国の関係改善について話し合う予定とのことである”と書いた。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43183556.html しかし、米国トランプ政権でのの産軍の力が強くなり、和平路線は消えたようだ。

この結論も田中宇氏のブログの受け売りであるが、田中氏がトランプ大統領の独自路線を過大評価して読み違いをし、今回の田中氏のブログはその訂正記事だったのかもしれない。http://tanakanews.com/170302military.php

また、現代ビジネス配信のニュース(2/27 am;週刊現代3月4日号)によると、(http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170227-00051039-gendaibiz-bus_all&p=1)オバマ政権末期の昨年12/17に来日したラッセル国務次官補が、オバマ政権後も北朝鮮政策は維持される(つまり話し合いによる平和解決などなく)と明言し、米国の意向は米中露による北朝鮮の信託統治であると政府高官に言ったという。その信託統治下で、北朝鮮のリーダーとなると考えられていたのが金正男であり、彼の暗殺は、それを察知した北朝鮮によるものだというのである。

この記事には、2013年12月に中国を訪問したバイデン副大統領により、中国に北朝鮮のトップ交代が提案されたと書かれている。北朝鮮対策を詳細(真剣?)に考えていなかった習近平は茶を濁した。その時すでに米国は、近いうちに張成沢は処刑されることを知っていたと書いている。

ラッセル国務次官補は留任してので、北朝鮮の信託統治案は未だ生きているだろうが、中国の賛意を得るのは難しいだろう。米国の提案に乗る場合、信託統治の中心には米国が常に存在するからである。3月1日から米韓合同演習が始まり、北朝鮮と米韓の間に緊張が高まっている。北朝鮮は中止されない限り、先制攻撃能力を高めると威嚇しており、韓国側も口先で応酬している。

北朝鮮は、トランプ政権への過激な口撃はさけているようであり、現米国政権に一定の期待を持っているようである。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170301/k10010895201000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_001

2) 一方、金正男のDNA鑑定ができないで、暗殺事件はうやむやに終わる可能性が出てきた。DNA鑑定するにはマカオに中国により囲われている息子から、サンプルを採取すれば、必ずしも息子のマレーシア訪問はしなくてよい。しかし、それができないのは、中国に反対があるからだろう。そして、マレーシア警察に逮捕されていた北朝鮮人は、嫌疑不十分のままに釈放されるようだ。

これで、暗殺されたのが金正男であることの最終確認ができないまま、事件の幕は降ろされそうである。それには、中国からマレーシアに対する圧力があったと考えるべきではないだろうか。

これらの事実は、暴れん坊の金正恩の北朝鮮が中国にとって迷惑ではないということを意味する。それは、国連で制裁決議をしても一向に中国からの制裁が進まないことでもわかる。つまり、中国の防衛線は38度線であり、その北側に米国の力が及ぶことなど北朝鮮の体制がどうあろうと、忌避するだろう。適当に暴れものであれば、それを制御できる中国の国際舞台での発言力は強くなるのである。

米国は、独自に(日韓の賛意はあっても)北朝鮮を攻撃するなどできない。あり得るのは唯一特殊な方法で、金正恩を暗殺することだろうが、一歩も外国に出ない金正恩を暗殺するのは大変難しいだろう。

要するに、これまで通り、最終的には爆発する風船を金正恩は更に大きく膨らませるだけであると思う。その風船を割るのは、おそらく中国だろう。米国はずっと前に朝鮮戦争の終結をすべきだった。東アジアに混乱の種を残すという、悪の報いは本来米国が受けるべきであるが、その時東に逃げ去るだろう。

その際に、第三次大戦にはならないと思う。米国も核戦争は望まないからである。その朝鮮有事の後、朝鮮半島は統一され中華秩序の中に入るだろう。そして、米国は東アジアに残留する力も理由もなくなり、日本は西太平洋の孤児となるだろう。中国と朝鮮にこれまで以上にいじめられ、領土と富を失うようになると思う。出来るだけ早く、日本独自の防衛政策を考えるべきであるし、そのために、国民に広く現在の脅威を、国際政治の真実を知らせるべきだと思う。

(以上は一国民の素人的感想を書いただけです。其のつもりでお読みください。)

2017年3月2日木曜日

森友学園の敷地不正取得疑惑は安倍総理が中心になって明らかにすべき

 森友学園の問題、やはり自民党議員が絡んでいた様である。鴻池氏が潔白宣言をしていたが、学園理事長が訪問して金を渡そうとしたことまでは認めた。「政治家の顔を札束で叩くのか」と怒ったというが、叩くのも撫でるのも紙一重の差だ。政治資金としては数十万受け取っていたのだから。

とにかく、誰かの勧めか自分の判断か知らないが、金で鴻池氏を動かそうとしたことは事実である。そして、学園理事長の籠池氏は、未だに日本ではそのような手段が有効であることを知っているのである。

一方、気になることを孫崎享氏が言って居る。https://www.youtube.com/watch?v=NAgocjO0SZg&t=1578s 財務局は、鴻池氏レベルが動いただけではあのようなことはやらないだろうというのである。つまり、何らかの形で安倍総理を利用して居る筈だという。それは直接的でなくとも、財務局と交渉する際に、安倍総理を森友学園の背後に感じさせるように話を進める場合も含まれる。

確かに学園は、一時期安倍晋三学園と自称しているし、安倍昭恵夫人が名誉校長にもなっている。そのような動画を持参して、財務局などに交渉に行けば、あのような結果になるかもしれない。市価最低でも9億円する土地に(補足1)、何らかの言い訳のための仕掛けをして(ゴミ撤去費とか)契約に至った可能性が高い。確認しないのは、裏の世界で悪事を働く場合、阿吽の呼吸で意思伝達するのが流儀だからである。

安倍総理は、薄々昭恵夫人との話などで、森友学園の計画を察知していたのではないだろうか。こうなった以上、自ら経緯を明確にして責任を果すか、或いは、財務局に命令するなりして経緯を明確にさせるべきである。(補足2)

その学園では幼稚園児に教育勅語を暗唱させたりしている他、更に、運動会で「安保関連法国会通過よかったです」とか「安倍総理ガンバレ」などと言わせているのである。それらの画像が、ネットなどに流出して、日本の総理大臣の名誉を著しく傷つけている。http://yuruneto.com/tukamoto-abe-ganbare/

学園が、安倍晋三の名をつけた名称を名乗った以上、安倍総理に思い当たることがなければ、法的手段をとるべきである。森友学園の名誉校長になっていた安倍昭恵夫人は、私人ではあるが日本の総理大臣の夫人であり、ただの一私人ではない。

日本国のファーストレディーが、短期間とは言えあのような学園の名誉校長では、日本国民として非常に恥ずかしい。総理は、私人だからという理由で昭恵夫人に何のおちども不正もないというが、総理自身に自分の女房の脇の甘さにまで、責任があると思う。法的ではなく、国民の信頼にたいしてである。

これはすでに国難のレベルであり、長引けばそれだけ被害が大きくなるだろう。

以前書いたように、この学園の理事長は中国系か韓国系だろう。右翼を装いながら、本当は反日の筈だ。今頃、まともな右翼は幼稚園児に教育勅語を暗誦させるというような教育をしないと思う。極端な右翼教育を世界に宣伝して、安倍総理を、そして日本国を、歴史修正主義者とその集まりであるという印象を宣伝するつもりだろう。その学園の中に政治的不正があればあるほど、その効果は絶大となる。

補足:
1)豊中市野田町10の固定資産税路線価は11万円/m2位である。http://www.chikamap.jp/ 通常、実売価格は固定資産税評価額の4割増し位であり、また、同程度の面積の隣接地が14億円で売買されたという記事があるので、実勢価格はその程度だろう。
2)前回のブログ記事では、この件について中途半端な知識で、国会であまり本質的でない質問を長々としないようにしてほしいという趣旨でを書いた。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43184287.html(本サイトの26日の記事に同じ)

2017年3月1日水曜日

技術特異点と日本の立ち遅れ

1)技術特異点とは、技術の発展を人間が担うのではなく、汎用人口知能(artificial general intelligence; AGI)が担うことになる点(段階の節目)である。その横軸は技術的発展の度合いであり、ほぼ時間軸に並行する。最近、レイ・カーツワイルという人の本(補足1)で急に注目されるようになったが、その人はその特異点(singularity)が訪れる時点を2029年と言ったらしい。2045年位という人もいる。

このシンギュラリティ(補足2)という言葉をより分かりやすく表現した人は、統計家のI.J. Goodかもしれない。(ウイキペディア参照)その人は技術特異点を超知的マシンの出現と考え、そのマシンがそれを超えるマシンの開発を行い、その後は人間の介在する余地がなくなるのである。その最初の超知的マシンが人類の最後の発明となり、以後の発明は人知を超えたマシンによりなされる。この言葉は1965年にだされている。従って、この議論の歴史は古い。

これはSFの世界の出来事のようであるが、今やそうでないような気がする。そして、気になるのがその技術的特異点にどこの国の技術が最初に到達するかということである。その競争に勝った国が多くの新規技術を知的所有権という形で抑えれば、世界の技術分野を制覇する可能性がある。 人間を超えた例えばAIGロボット(或いは機械)は、次第に漠とした目的を入力すれば、新しい技術開発の方向も方法もAIGが決める様になるだろう。(補足3)

もっと近いところでは、すべての家庭内の装置から工場の機械や自動車などがインターネットで繋がり、ほとんどのものの利用がインターネットを通してされる時代が来る。これをIoT(Internet of things;モノのインターネット)と呼ぶらしい。モノの状態を第二のモノがインターネットを通して感知し、第三のモノがそれに対して応答する様な時代がそこまで来ているのだ。

この技術開発が世界で凌ぎを削っている時に、日本がこれらの分野非常に立ち遅れているというのである。その様な日本の遅れは、停滞の20年ではなく、没落の20年につながる可能性大である。

2)現在、日本は他国に比較して長年続いた経常黒字を蓄積しており、世界一の債権国である。それにも関わらず、新しい産業に投資する様子はあまり見られず、また、設備投資やインフラ整備をして生産性向上を目指すなどの兆候もあまりない。その金は死蔵されたまま、日本経済の没落とその後やって来るかもしれない円安により、紙くずに変わる可能性すらある。

その原因は、日本国に全体としての意思(と方向)がないことである。そして、日本国民一般にスピリット(パワーやエネルギー)も危機感もなく、関心のあることと言えば本能に根差すことに加えて、健康と長寿となっている。(補足4)その結果、健康産業に医療や薬剤関係の仕事が安定しているとして、高校の優秀な生徒は医学部や薬学部に進学する。(補足5)つまり、国民が医師が最高の職業であると思う誠に志の低い状態にある。

人材が大事であると言いながら、政府は大学の授業料の無料化などという役に立たない政策しか思い当たらない。それは、改革には抵抗を打ち破る信念とエネルギーが必要であるが、日本の政治家はほとんどが職業政治家であり、「如何に無難に国会の椅子を確保するか」だけしか心にないからである。そして、栄光の大企業であった、東芝、シャープ、三菱自動車などの没落は特別な現象ではなく、日本社会全体の崩壊の序曲ではないだろうか。

今こそ、中学生や高校生が、自分たちの目の前に多くの分野が幅広く広がっており、自分の能力を活かせるところにも、社会的地位や給与の高い花形の職業が存在すると、心から思う様な教育が必要である。そのためには、家庭や学校が世界の広い国々とそれらの状況に目を向ける必要があると思う。そうすれば、必然的に日本の危機を正しく理解し、その情報を家庭内で学校や社会で交換することになると思う。その全体の空気の中で、優秀な技術者や研究者がそれぞれの分野で育つのである。

そのためには、従来の既得権益を破壊する必要がある。例えば、医学部の新設など自由にして、誰でも医者になれる様にすれば良い。そして、優秀な医者のみが生き残れる様にすれば、結果として国民の健康増進につながるだろう。薬局で棚から薬を取り出して、袋に入れて患者に渡すだけの仕事にどれだけの価値があるのか。これらが難関学部であるという理由で、その分野への向き不向きに関係なくだが秀才が集まる弊害をなくすべきである。

そして、労働文化も、従来の様に会社という封建組織に家臣として就職する様なものではなく、労働を提供して賃金を受け取るというノーマルなものに変えるべきである。そうすれば、新卒採用が一流企業に就職する唯一の機会であるという、労働力の流動性が異常に低い、他国と比較して非常に弊害の多い労働文化は次第に消滅するだろう。(補足6)

補足:
1)Ray Kurzweil著 “The Singularity is Near”,小野木明恵訳
2)Singularityとは特異点の意味。数学用語では、微分不可能な点で、そこでの将来予測(横軸が時間の場合)が不可能となる点である。
3)IoT(続きの文章の中にある)の背景で高度なAIGロボットができれば、ほとんどの人に(人相手の仕事以外)働く必要などなくなるかもしれない。現在、掃除ロボットは電源を探して自分で充電する。やがて、汚れたところを探し出して、掃除する様になるだろう。その後、家の環境全体を受け持つ様になる。人が入力する情報は次第に少なくなり、ついには明日のスケジュールに基づいて主人に持ち物や服装まで進言するロボットに進化するだろう。その後、しばらく後のある時点で人に震源ではなく指示する様になり、人を超えたロボットは人のような意思を持つ事にならないだろうか。それは第二の技術特異点(テクニカル シンギュラー・ポイント)となる。そうなれば、“彼ら”の価値を人間が決めるのではなく、“彼ら”が人間の利用価値を決めることになるかもしれない。
4)朝鮮半島には自分たちが危機感を持って国家の近代化に邁進した、日本の明治維新の時の様な経験がないため、現在のテイタラクがあると言える。それは、李氏朝鮮時代は巨大な中国の顔色さえ見ていれば良いという危機感のない時代が続いたのが原因だろう。中国を米国に変えれば、李氏朝鮮は現在の日本ではないのか?そして、現在の半島のテイタラクは、近い将来の日本である。
5)理工系全学部学科のトップ(東大理科1)の難易度(偏差値)は、医学部医学科の10位と同じ難易度である。理工系花形の京大工学部情報学科の難易度(理工系8位)は、島根や福島という地方大学の医学部(65-70位)の難易度と同じである。http://www.toshin-hensachi.com/rank/
6)昨年、電通での過重な時間外労働の結果、東大卒の女子職員が自殺に追い込まれた事件が話題になった。それは労働市場の閉鎖性(労働の流動性のなさ)が原因であると指摘した。http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2016/10/blog-post_8.html

金正男を友人と語る男の利己主義

2月13日に暗殺された金正男には、5年前から暗殺指令が出ていた。その暗殺司令のきっかけの一つとなったと思われるのが、G氏という東京新聞の記者が書いた本「父・金正日と私、金正男独占告白」という本だという。金正男にとっては、本の出版は意外で望まないことであり、「ご理解をお願いします。北朝鮮の政権が、私に危害をもたらす可能性もあります」とメイルで出版をやめるようにG氏に依頼した。

つまり、出版など無いという前提で、報道人であるG氏へのインタビューに答えたのだろう。それでも出版に踏み切った真意について、G氏はこう話したという。「彼の立場ならそうでしょう。ただ、北朝鮮が17年間統治した指導者を失い、どの方向に向かうかはっきりしない中で、長男の意見を広く世間に伝えるほうが、意味があると考えました。さらにこの本を通じ、正男氏のイメージが変わり、多くの人が関心を持つようになれば、逆に正男氏にうかつなことはできなくなると思います」

G氏は、「金正男は、本を出すならわれわれの関係は終わりだと言っていました。本への反応はありませんが、たぶんどこかで入手して読むでしょう。そしてまた連絡してくれることを願います」と話したという。http://www.asagei.com/excerpt/3582

そのG氏が、金正男の暗殺後にインタビューに答えている。「残念のひと言です。北朝鮮のことを、あれほど率直に語ってくれる人はいませんでした。それが、こんなことになるなんて……」沈痛な面持ちで語るのは、かつて金正男(享年45)に7時間インタビューし、計150通もメールをやりとりした「金正男の友人」の東京新聞編集委員である。このように記事に書かれている。

「」内に友人の文字が入っているのは、G氏が言っているだけで、だれも友人とは思っていいないからだろう。

これらのG氏の発言とその報道に、人間としての違和感を感じるのは私だけだろうか。勿論、金正男はキム王朝の中にあって、マカオなどで北朝鮮の武器や麻薬などの違法ビジネスで金を稼ぎ、複数の邸宅と複数の女性を囲っている嫌な男であるという指摘が事実だとしても、である。https://news.yahoo.co.jp/byline/ishimarujiro/20170225-00068075/

若干警戒心に薄い注目の男と友人的な関係を築いて巧みに取材し、命が危ないので出版はやめてくれという願いを無視して、金儲けのために出版したG氏。「私はプロの記者でありそれで生きているのだ」と言うのなら、それも一つの生き方だと認めることは可能だが、そうはしないであくまでも友人関係を主張するズル汚さにはうんざりする。

出版する意義として主張した論理、金正男が暗殺されたあとのコメントを聞いて、人の汚さを改めて見た思いだ。

(これは公にされた本の出版趣旨について書いたもので、個人攻撃のつもりで書いたものではありません。)

2017年2月28日火曜日

地球外生命存在の可能性と地球に似た環境の惑星の存在とを関連つける愚かさ

NASAが、太陽系から比較的近いところに水が存在するかもしれない惑星を持つ恒星について発表した。その恒星は名前をトラピスト1というのだそうである。この発表について、“「地球に似た7つの惑星を発見」――NASAの発表を正しく理解するために大切なこと”と題して、ヤフーニュースが解説している。 http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170228-00130944-hbolz-soci その記事の中で、この種の惑星の存在についての発表が以前からあったと断わりながら、それらと比較して今回の発表の重要性について説明している。そして、その記事の筆者は「地球外生命の有無の答えが出る日は近付いている」と書いている。(補足1)

私は、地球に似た温度や気圧の環境と水が存在する惑星が、多数宇宙に存在する可能性があるだけで、地球外生命が存在するかもと騒ぐ神経がわからない。私が考えるこの発表の大事な点は、NASAがトランプ政権下でどれだけの予算を獲得できるかという点に影響を与えるかどうかだけである。

現在の科学の知識では、生命はどの様な環境で、そして、どの様なメカニズムで発生するのかさっぱり解っていない。第一に、高度で複雑且つ精密な組織である生命の発生は、エントロピー増大の原理が支配するこの宇宙で不可能だと思う。つまり、この地球上と同じだが生物の存在しない環境が宇宙にあったとして、そこで数十億年待っても、必要な数の分子が集合して一つの原始的な生命体が生じることは、確率論としてはあり得ないだろうと思う。

従って、地球外生命の存在の問題は、信仰の問題であり、NASAの担当する科学の問題ではないだろう。生命とは、精巧な何百という化学物質の極めて高能率な合成の場であり、その量を精密に制御するシステムを持ち、外敵に対する情報収集システムに戦闘システムとか、数え切れないほどのシステムが調和的に共存する巨大複合システムである。それを記述すれば、生命以外の全宇宙を記述するよりも遥かに大きい書物になるだろう。

我々人間は、この生命体の主のように思っているが、単に一刹那の間借り人にすぎない。そして、生命の発生については何にも知らない。そんなレベルの存在が、宇宙のなかに水が存在する星が多数存在し、そして、その星の温度や圧力が地球上の値に近いかもしれないという知識を得ただけで、地球外生命が存在する可能性が高いとか低いとか、其の答えがもうすぐ出るとか言うなんて、愚かにも程がある。

補足:
1)以下にまとめる。「太陽系から39光年という、比較的近いところでの発見であること、また惑星を7つ、さらにハビタブル・ゾーン(地球上のような生物が棲むに適した領域)の中に限定しても3つも惑星が発見されたということ、更に、トラピストは赤色矮星という星で、宇宙にもっとも多く存在する星で、それらに生物が住めるような環境の惑星が共存する可能性が高いとなると、それだけこの宇宙のどこかに生命がいる可能性が増えることにもなる。
今の時点では、地球外生命がいるとは言えないが、しかし、いないとも言えず、私たちが探し続けさえすれば、いつかは見つけることができる可能性は大いにある。今はまだ、その日がいつなのか、近いのか遠いのかさえわからないし、もちろん空振りに終わる可能性もある。けれども、今回のような研究や、最新技術を使った新たな望遠鏡によるさらなる探索によって、少しずつ答えに近付いていることは間違いない。

2017年2月26日日曜日

安倍総理夫人は反日団体に利用されたのか? 森友学園騒動

安倍総理夫人は反日団体に利用されたのか?日本の官界にも、反日ネットワークがあるのでは?
(以下は全く私的な杞憂を文章にしたものです。根拠が在るわけではありません。)

森友学園騒動は、豊中市に同学園の小学校を開設すべく、国有地を異常な格安価格で購入した件である。ゴミが未処理のまま残されていて、その撤去費用を差し引いた価格であったと当局から説明があったが、ゴミの撤去費用を別途見積もっても、そのような廉価な取引価格にならないと指摘され、問題になっている。   http://www.huffingtonpost.jp/2017/02/21/moritomo-gakuen_n_14901650.html

この件が深刻なのは、安倍晋三総理の夫人が同学園の名誉校長になっていたことであり、一大スキャンダルに発展しそうな雰囲気である。その学園の教育は、小学校で教育勅語を暗誦させるなど、極端に右翼的なものだと報道されている。安倍総理は、特別な関係がないと否定しているので、一部の反日勢力が仕組んだ可能性がある。

つまり、右翼的な学校教育を広める活動に総理や総理夫人を巻き込み、その威光を暗に利用して国有地の不正売却の手続きを、近畿財務局に行わせたのではないだろうか。最初から、その後発覚することを見越して、あるいはその後報道機関にリークして、安倍内閣のスキャンダルにするつもりだったのではないだろうか。

彼らの動機であるが、安倍内閣が長期政権となる可能性が高まり、その結果日本の政治が安定し、且つ、日米の連携がより緻密になる事を嫌ったのではないだろうか。つまり、安倍総理とその怪しげな学園との親密な関係を演出し、安倍内閣を潰す計画である。

右翼には二つある。一つは日本の伝統を大事にして、それらが廃れないような日本を取り戻そうとする右翼であり、もう一つは反日右翼である。後者は、反中国や反朝鮮を過激に叫び、結果として日本と隣国の関係を悪化させ、同時に日本の国際的評判を落とすことを目的に活動する隠れ反日団体である。ヘイトスピーチでマスコミを騒がしているのは大抵後者だろう。(例えば http://www.geocities.jp/uyoku33/) 今回の異様な土地売却事件は、その反日の本質を右翼で隠した団体が、今ひとつ警戒心に欠ける総理夫人を使い、あるいは総理夫人がたまたま名誉校長であることを利用して、森友学園と財務局の間のどこかに介入して仕組んだのではないだろうか。

この件、日本の危機に発展する可能性がある。民進党議員には、我々と同じ日本の国益を第一に考える視点で、今後の国会でこの件に対応してほしい。

追加(2/27/am6:40):より詳しい解説が辛坊治郎さんの以下のサイト(動画の最初の17分間)にありました。https://www.youtube.com/watch?v=JGjJgf5j7jE

2017年2月25日土曜日

米国は北朝鮮を核保持国として承認するだろう

1)ワシントンポスト紙の配信記事によると、この3月中にでも北朝鮮は米国の元高官と両国の関係改善について話し合う予定とのことである。金正男暗殺事件がおこったので、北朝鮮代表団には未だビザは発行されていないが、3月中でなくてもこの話し合いが為され、トランプ政権との交渉に進む可能性が高い。 https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/north-korean-officials-are-preparing-to-come-to-us-for-talks-with-former-officials/2017/02/19/3f853c04-f6a8-11e6-9b3e-ed886f4f4825_story.html?utm_term=.701cf5ede211

このニュースは田中宇氏のブログで知った。田中氏の分析では、北朝鮮に核兵器の保持を認めた形で、国家としての承認と平和条約の締結が行われる可能性が高いという。(http://tanakanews.com/170223korea.php)これは非常に日本にとって危険な方向だが、米国は、元々日本を第二の台湾ぐらいにしか考えていないので、あり得る話である。

その様な北朝鮮との関係改善の道筋は、オバマ前大統領に近いと思われる、ウイリアム・J・ペリー氏(ビル・クリントン政権のときの国務長官)の論文“How to Contain North Korea”(どのように北朝鮮を封じこめるか;2016年1月)において示されている。http://www.politico.com/magazine/story/2016/01/north-korea-nuclear-weapons-contain-213516

この時オバマ大統領も、北朝鮮に米国本土までを射程に入れないレベルで核開発を止めさせ、中東などへの核兵器の輸出をしないなどの条件で、国家としての承認を考えていたのかもしれない。何十年も前に米国がやろうと思えばできた朝鮮戦争の終結である。(http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43008331.html;2016/10)。

2)これまで、北朝鮮がトラブルメーカーとして存在することは、米国の軍産共同体にとって米軍を東アジアに配備する理由となるため利益となって来たとおもう。

朝鮮戦争の引き金が、当時のアチソン国務長官の「朝鮮半島は防衛ラインの外」という発言により引かれたことも、その考えを支持する。(勿論、制海権の話だという言い訳は用意されている。) 馬渕睦夫氏が著書「国難の正体」において、これら“朝鮮戦争の不思議”について書いている。

そして、朝鮮戦争が休戦となっても、北朝鮮が国連加盟国となった後にも、米国はいっこうに戦争を終結しようとしなかったことも、上記の考えを支持する。このことについては、既に先月ブログに書いた。「北朝鮮に核兵器を開発させたのは米国である:ロイターの記事」:http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42622974.html

この米国の戦略が、日本から数十人以上の拉致被害者が出た主なる原因の一つだと思う。日本国は以上のことを知りながらかどうかわからないが、拉致被害者を取り戻すために、米国に朝鮮戦争の終結を勧めるのではなく、逆効果である制裁に協力してきたのである。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42633569.html

今となっては、北朝鮮の核兵器は近い将来米国本土を射程内にいれるだろう。いよいよ危ないという頃合いを見計らって、米国は北朝鮮との和平を考えたのである。核兵器を持たせないようなフリをしながら、米国は原発技術を北朝鮮にあたえたことも犯罪的である。

兎に角、近いうちに米国の戦略は一貫しているというように見せかけて、北朝鮮と交渉を開始するだろう。そのときに中国の協力が必須なので、一つの中国政策を承認するということを安倍総理の訪米まえに通知したのだと、田中宇氏は分析している。

北朝鮮が核兵器を持ち、最終的に韓国と併合すると、非常に厄介な国がとなりに出来る。そして、その隣の核大国中国は、武力を背景に沖縄列島や小笠原を日本から奪い取る戦略を進めるだろう。そのときの中国が用いる口実については、既に先日書いた。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43171854.html  しかし、米国の属国である日本は、米国のすることに文句をつけることなど出来ないだろう。

北朝鮮の核兵器保持を認めるということになると、国民は大騒ぎになるかもしれない。そこで、日本政府は国民を誤魔化そうとするだろう。その一つの方法は、核兵器など一日で出来るという宣伝を行うことである。実際、その宣伝を昨年何人かから聞いた。例えば安倍総理の勧めで自民党から参議院議員になった青山繁晴氏である。

かれは、youtubeでそのような動画を流したので、私が最低でも2-3年かかるとコメントを書いた。その結果、動画を削除した。(https://www.youtube.com/watch?v=ZUno2Lbrdfg)或いは、今後の戦略兵器は核兵器ではなく、もっと進んだ兵器が開発されると宣伝することである。(石原慎太郎:https://www.youtube.com/watch?v=U-z53jsnfDQ )

(冒頭の文章間違いがありました。お詫びします。26/am6:00; 以上は一国民の感想を書いただけです。其のつもりでお読みください。)

大学授業料無償化などすべきでない

1)今日の読売新聞朝刊4面の記事に関して、一言。 
自民党が大学授業料の無償化を考えている。その出発点は、安倍総理が今年一月に出した施政方針演説にある。安倍総理は、「誰もが希望すれば、高校、専修学校、大学に進学できる環境を整えなければならない」と語り、無償化に意欲を示した(読売記事)。大学無償化には3.5兆円ものお金がかかり、財源の問題で議論されているという。 

私は大学授業料無償化には反対である。それを実行すれば、大学は放漫経営に陥るだろう。今でもレベルの低く、無くても良い大学が山ほどあるのに、どうするつもりだと言いたい。日本はものづくりの国だというのなら、高校卒業後直ちに職人修行に入る人間なども必要だろう。先端技術を育てる一方、今しばらくはこの種の伝統技術の伝承にも資金を出すべきである。 

東芝やシャープの体たらくは、人作りが大事なことを示している。しかし、それは優秀な人を作ることであり、大卒の履歴を持っているが勉強などしなかったというレベルの人間を大量に作っても仕方ない。(補足1)安倍総理は、授業料を無料にするということを、経済刺激策の一つにしたいのだろうが、それは浅はかでは。財政支出はインフラ整備など、実際の投資(ある程度以上の乗数効果の望めるもの)にすべきだと思う。 

2)大学無償化よりも、大学生に勉強させることを考えるべきである。それには大学の講義をもっと面白くすることが大事である。講義を面白くするには大学教授の教育者としてのレベルを上げなければならない。レベルを上げるには、専門研究だけではなく、その学科が受け持つ全分野をしっかり教官自身が自分のものとすることが大事だ。しっかりと理解した知識だけが、学生の頭にスムースに流れ込む。(補足2)

そのため、研究と教育の分離、そして、大学と大学院の完全分離が有効だと思う。

大学や大学院での教官評価を、論文の数(論文誌のimpact factorも意味がない)で行うのも止めるべきである。論文での評価なら、論文のオリジナリティと質が大事である。それに加えて専門分野でのディベート力を評価に入れるべきである。大学などで一流の教官になることは、専門分野の研究で世界一流になるのと同程度に困難なことだと思う。 

大学は授業料をたっぷり取れば良い。それで学生を集められるような大学になるべきだ。そして、その代わり大学の特に後期課程や大学院の奨学金を充実させ、大学生にもっと勉強させることが大事だ。奨学金の選考には所属する大学と、それまでの課程の成績を判断基準にすれば良い。

補足:
1)これに関して改善しなければならないもう一つの問題点は、日本の人事のあり方がである。その原因にあるのは、労働力の流動性が極めて低いこと、更に、その根本には日本の労使関係の文化がある。つまり、日本の労使の関係は、労働の対価として賃金を支払う関係でなく、親方と家来の関係であるということである。仕事帰りの一杯は、その親分子分の関係と兄弟関係の確認である。
2)研究を優先すると、普段はせまい専門分野の中に閉じこもり、毎年授業の前に相当の準備が必要となる。資料を見ながらの講義ではスムースに知識の伝達ができないだろう。

2017年2月24日金曜日

「人を殺してみたかった」元名古屋大女子学生には極刑がふさわしい

1)殺人や殺人未遂などの罪に問われた元名古屋大女子学生(A、現在21歳)の裁判員裁判第16回公判が22日、名古屋地裁で開かれ、精神鑑定をした医師2人が出廷した。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170223-00000001-khks-soci

元女子学生のAは、昨年宗教の勧誘にきた老女を斧で殺害し逮捕された。Aは淡々と取り調べに応じ、高齢女性殺害について「人を殺し、達成感があった」と発言するなど、不可解な説明を繰り返した。また、取り調べの中で、高校生の時に人を殺してみたいという欲求が高まり、同級生らにタリウムを飲ませて殺害しようとしたと打ち明けて、二度逮捕されるなど異例の展開をたどった。

一昨日、犯人に罪の意識があったかどうかについて、検察側と弁護側双方が立てた鑑定医に対する尋問があった。検察側の医師は善悪の判断ができたという結果を、弁護側は善悪の判断ができなかったという結果をそれぞれ尋問に答える形で出した。下に読売新聞朝刊から取った鑑定のまとめを示す。


この鑑定が大事なのは、たとえ残虐な殺人でも犯人に善悪の判断ができない場合、その犯人を罰することができないと刑法38条(補足1)に書かれているからである。

ここで、弁護側の鑑定医の主張をまとめると以下のようになる。「犯行時には重度の躁状態で、衝動を抑えられなかった。発達障害のために社会性がなく、自分の意思とは無関係に「人を殺したい」という気持ちが湧く。そのような理由で善悪の判断ができなかった。」となる。

弁護側鑑定医は、論理的な考察の結果として無罪主張をしているのか?

2)先ず大事なことは、刑法にいう善悪の判断とはどういうことかについて、知ることである。(補足2)「善悪の判断ができない」という言葉の意味を考えると、①「殺人が悪として処罰の対象になるという知識がない」ということ(つまり、反社会的行為であるという知識がない)か、或いは、②「人が人を殺すことが、なぜ悪になるのかわからない」、の二つの場合がある。

②の場合は更に、②—1:自分の思想信条や宗教的見地、又は強い殺人嗜好の表明にすぎない場合と、②—2:殺人という行為は殺される側が望まないことであり、堪え難い苦痛を殺される側に与えることすらわからない、のふた通りある。刑法に於いて善悪の判断がつかない場合というのは、①且つ②—2の場合(つまり積集合)であると思う(理由は下に書く)。

刑法41条の「十四歳に満たない者の行為は、これを罰しない。」という条項は、同じ趣旨で、処罰しないケースを年齢で一律に分けた条項である。この年齢に達するまでは、精神の発達が十分でないため他人の苦痛を十分想像できない。(②—2)そのために、人を殺すことが重大な犯罪として処罰の対象となる根拠を得るに到っていないと考えられるからだと思う。善悪の判断がつかないとは、このような意味である。

3)今回の元女子学生Aの場合、「殺人が悪として処罰の対象になるという知識」はあった筈である(①に該当しない)。更に、「人は殺される時に苦痛を味わい、且つ故無く殺されることを望まない」ことを知っていた筈である(②-2にも該当しない;上図:弁護側医師の村上医師もそれには同意している)。何故なら、日本有数の名門大学に合格し、国語や社会などについて十分な学力を備えているからである。一方、Aには強い殺人願望があったという。それを「殺人が悪であるとは認識していない」と居直るのは、極めて身勝手な屁理屈である。


新聞記事によると、弁護側の医師は、「Aには自分なりの物事の定義があり、悪いことと認識していなかった」と述べた、と書かれている。(補足3)それは、上記の②—1の「自分の思想信条や宗教的見地、又は強い殺人嗜好の表明にすぎない場合」であり、Aの引き起こした殺人事件はその意味で、オームサリン事件などのテロリストやナチスのホロコーストと極めてよく似ている。

②—1として分類した、「人が人を殺すことが何故悪いのか判らない」というこれらの犯罪に対する場合、社会は(つまり国家は)テロリストから社会を防衛する姿勢で立ち向かうことになる。その戦いは戦争と殆ど同義である。それにもかかわらず、今回の犯人を日本国民として認め、殺人犯で裁くことは、むしろ温情による裁きである。

(以上は一市民の意見です。;25日朝編集)

補足:
1)刑法第38条 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。2 重い罪に当たるべき行為をしたのに、行為の時にその重い罪に当たることとなる事実を知らなかった者は、その重い罪によって処断することはできない。3 法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない。ただし、情状により、その刑を減軽することができる。
同第39条:1.心神喪失者の行為は、罰しない。2.心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。
同41条:十四歳に満たない者の行為は、これを罰しない。
2)法律はその制定の趣旨に従って解釈しなければならない。 3)弁護士と相談してこのような意見を述べたのだろうか?

2017年2月23日木曜日

金正男を何故、キムジョンナムと呼ぶのか? 毛沢東はモータクトーと呼んでいるのに

1)馬淵睦夫氏の出演する以下の動画をみていてふしぎに思ったことがある。https://www.youtube.com/watch?v=TXlTNN-HzG8(補足1)

それは何故日本で、金正恩をキムジョンウン、金日成をキムイルスンと呼ぶのだろうか。中国の政治家に対しては、例えば、習近平はシュウキンペイと呼び、毛沢東をモウタクトウと呼ぶ。毛沢東をマオツオートンとは呼ばない。

我々日本人は知らず知らずのうちに、朝鮮半島の人に気を使い、そして、洗脳されているという証では無いだろうか。いつ頃からそのように半島の人の名前だけ特別に現地語読みに変えたのだろうか?

そう思って、検索して見ると、同じ質問をヤフーの知恵袋にした人がいた。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10112392080 この回答によると、ある韓国人が日本の法廷で、ボクではなくパクと呼ぶように要求したのが最初だという。それだけで、日本中で韓国語読みするようになるだろうか?

おそらく、マスコミ業界には朝鮮半島に気兼ねする強い空気があるからでは無いだろうか。日本国民の中は半島にそれほど気を使う空気がないのに、マスコミにだけそのような空気があるということは、半島に関する報道も日本人一般の感覚からは著しくずれていることを意味している。関係者に半島出身者が多いとか、何かトラップにかかっているとかで、マスコミ界の全体の空気が、ある種の汚染をしているのだろう。

日本のマスコミ関係者が気を使って朝鮮語読みしている状況証拠がもうひとつある。それはテレビに出演した大阪市立大学の朴一教授が、金正男など半島の人の名前を屡々「きんまさお」などと日本語読みすることである。朴一教授には、半島の人に気を使うという動機が存在しない分、客観的な態度が取れるのである。

つまり朴一教授は、日本人が朝鮮半島の人の名前を、気を使って現地語読みしていることをご存知であり、逆にそんな配慮は過剰であると思われているのだと思うのである。従って、学校等では歴史などの勉強の際に、毛沢東は「もうたくとう」、朴正煕は「ぼくせいき」と呼び、記憶するべきである。いちいちパクチョンヒと読んで覚えるようでは、まるで植民地ではないのか。

補足:
1)そこで議論されていたのは、金正男の暗殺事件および釜山に設置された慰安婦の撤去問題である。この動画中での馬淵さんの考えには全く同意できないので、ここでは議論しない。

独裁制と民主制のどちらが有利か?

1)「独裁政治は悪であり、民主政治は善である」という命題が真(YES)であるというのが常識のようだが、本当にそうだろうか?(補足1)

現在独裁国家と考えられている国として、中国や北朝鮮のほか、中東のシリア、アフリカのスーダン、コンゴ、ジンバブエなど数国と東ヨーロッパにベラルーシが存在する。中国の少数民族の弾圧や北朝鮮の粛清政治など、独裁政治には悪評がふさわしいように思われているが、そうでないケースもある。例えば数年遡れば、カダフィ大佐(補足2)の率いたリビアやニヤゾフ大統領のトルクメニスタンは独裁国だったが、産出した石油や天然ガスから得られる利益を国民に還元し、福祉国家を実現していた。

したがって、独裁国も様々であり、一様に批判するのはおかしい。一定の豊かさと時間がなければ、一般民が政治的意見をもち、それを吸い上げる代表が政治を行う民主政治など成立する筈がない。従って、他国の政治制度へ無闇に干渉することは、当然、内政不干渉の原則に反するとして批判されるべきである。(補足3)

更に、多くの民主国家は民主の仮面を被っているだけである。そして、その中の最大の国が行ってきたのが、独裁的な国際政治である。現在最悪のテロ国家と言われる北朝鮮だが、米国が話し合いに応じて、朝鮮戦争の終結と講和に応じていればずっと早い時期に、北朝鮮は核兵器抜きで中国式の国家に生まれ変わっていた可能性大である。その際、日本の拉致被害者も帰国していただろう。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/41810584.html

2)民主主義は良い制度なのか?
英国のチャーチルが「民主主義は最悪の政治制度である。ただし、他の制度を除いての話だが」と言ったといわれる。(補足4)チャーチルが政治の難しさを語ったのだろうが、自分が独裁者なら話は別だという言葉が心の中を過ぎったと思う。

もし、社会の構成員を個人ではなく国家だと考えると、つまり、国際社会のなかでの国家の繁栄と将来への生き残りが価値の尺度なら、民主主義は但し書きなしで最悪の政治制度だろう。そしてまた、”国で生きる国民とその子孫の幸福の総和を考えても答えは同じ”だろう。(補足5)

つまり、二つの互いに敵対する国があったとして、一つが独裁政治を採用し、もう一つが民主政治を選択しているとする。最後には恐らく独裁国が勝利し、民主国は滅びるだろう。その勝敗が決する最後の時点で国民の幸福度の総和をとれば、上記結論(””内)は明らかに「真」である。

世界を制覇する可能性のある中国の政治制度を考える。中国は、共産党の一党独裁国家である。政治のトップに存在するのが国家主席であり、その習近平を含めて重鎮7名(チャイナセブン)が強い発言力を持つグループである。第二位が李克強である。独裁といっても、北朝鮮の絶対王政のような独裁ではなく、トップと二番目がすれ違う時に無視する瞬間もあるという、メンバー間に批判(勢力争い)もありうる“集団指導体制”である。

共産党員になる名誉は一般民には高嶺の花であるから、上記の分類によると専制政治に近いと思う。(補足6)一般に、独裁体制は何かを決断すれば実行までの時間が短く、体制の新陳代謝など指導者の質を維持するシステムで存在すれば、有力な体制だと思う。そのために中国は、優秀な人間を党員にする狭き門を設けている。

民主主義体制下でも、民族が興亡の境目に至ると世論は沸騰して最終的に独裁に以降するのは、戦前のドイツや日本を見ればわかる。そして、その時既に時間的に余裕をなくしており、愚かな決断しかできない場合が多いのではないだろうか。

3)最終的には、純粋に民主主義体制をとるのは民族として自殺行為だと思う。それは世界では既に自明のことでは無いだろうか。つまり、米国が他国に民主主義体制を強いるのは、民族や国家の競争相手を少なくするための長期戦略であると考えられる。元々、米国は民主制という仮面を表に被り、裏に強力な諜報機関と我々には訳のわからない情報機関(シンクタンク)を組織する二重張政治制度を採用している。表の民主制が仮面にすぎないことは、多くの暗殺された大統領を思い出せばわかると思う。

ここで、ローマクラブによる “成長の限界等”の出版(1972;1992年)によっても指摘された、資源の枯渇や人口の増加により、近い将来、人類の成長の限界が来るということを思い出すべきである。地球温暖化の二酸化炭素原因説は、如何に諸外国の経済発展を抑えるかという問題意識からスタートしている。従って、もともと科学的には根拠の薄いインチキ学説であり、民主主義的先進国の作り上げた国際戦略の一つである。http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2014/08/blog-post_26.html

また、欧米のグローバリストたちは、如何に現在から近未来において世界の経済を支配するかという視点で動いているだろう。その経済力は、地球が狭くなるに従って、弱小国の支配と衰退化に使われるだろう。そこで、モノを言うのが核兵器などの軍事力である。(補足7)(経済力と軍事力とは並行する)

そのような環境下で弱小国に落ちようとしている国は生き残るのが困難である。しかし、北朝鮮がこのまま朝鮮半島が核兵器を保持した国として残る野心を失わなず、体制を中国式に改善すれば、22世紀に地球上に生き残るのは、日本民族ではなく朝鮮民族ということになるだろう。それは工夫された独裁制が純粋な民主制に勝ることの証明となると思う。このような民主主義の仮面を被った、所謂先進国と競って生き残るには、或いは、それらの国々に優先して生き残るには、途中からこのレースに参加した国は独裁国になるべきかもしれない。

補足:

1)独裁政治とは、個人や少数の人または一つの党派が政治権力を独占する政治体制のことである。その中で絶対君主制とは、世襲の君主が独裁政治を行う政治制度である。固定的な支配層がそれ以外(被支配層)を支配する場合を専制政治という。独裁政治というばあい、国民の社会的身分に差がない。このあたりは自分の知識固めの意味もあって分かりやすく書いている。専制政治と独裁政治の境目は、支配階級が固定されているかどうかである。もし、共産党一党独裁国と言われる国家で、共産党員になれる人が世襲などでほぼ固定されているばあい、実際は専制政治的ということになる。また、社会主義人民共和国を名乗っていても、トップが世襲制と見なされれば、そして政治形態が独裁的であれば、その国は絶対君主制である。同じ独裁国でも、中国の政治は専制に近く、北朝鮮の政治は絶対王制に近い。

2)カダフィ大佐を殺害したのは、ヒラリー・クリントンの率いた米国国務省だったという説が有力である。カダフィ大佐についての日本などでも悪評は、米国等の宣伝である可能性が高いと思う。米国などがリビアの石油利権を得ることが、暗殺の動機だったといわれる。 http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2016/10/post-5564.html http://tanakanews.com/160301trump.htm

3)フィリピンのルテルテ大統領の麻薬関係者への非常に厳しい取り締まりを、米国などは非人道的だとして非難したが、それも内政干渉であると思う。何故なら、米国に麻薬取締が出来る訳ではない上、ルテルテ大統領の支持率が非常に高いからである。

4)チャーチルのオリジナルではなく、誰かの言葉の引用かもしれない。https://richardlangworth.com/worst-form-of-government

5)極少数の基本的人権などのルールに抵触することが独裁制の弱点だと考えられる。しかし、民主主義国の徴兵制などや闇の世界が行なっていることをかんがえると、360度の神の視点から見れば、人権無視という点でもそれほど差がないのではと思う。もちろん、ウイグル、チベット、モンゴルなどの不幸な状態は解消すべきである。しかし、民主制と独裁制を比較する場合には、民主制の旗頭の米国が行なってききたアジアや中東での政治介入も考える必要がある。そうすると、大差無いではないか。

6)ユン・チアン著のワイルド・スワン(WildSwans: Three Daughters of China)数年前に読み、感想文を書いたことがある。 http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2013/10/wild-swans.html

7)日本人の多くは、愚かにも平和と戦争を反対の概念と信じている。そして、核兵器は日本を平和に導くという論理など、驚天動地の屁理屈と受け取るだろう。情けない民族である。以下にいくつかのブログを引用する。 http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42722151.html; http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43129251.html

2017年2月20日月曜日

二重帳簿は人類の知恵なのか?:東芝の情けない姿を見て考える

1)東芝は日本を代表する企業の一つだが、子会社である米国のウエスティングハウス社由来の不良資産を、損金計上するタイミングを誤り不正会計処理をしていたことが明らかになった。そして、東芝の純資産は、既にマイナス(債務超過)になっており、いつ倒産してもおかしくない状況である。

不思議なのはそれでも刑事罰を問われる人が一人もいない点である。辞任すれば無罪放免では、今後もこの種の粉飾は行われるだろう。多額の退職金をもらって退職し、裏帳簿を引き継げば老後は安心という、無責任取締役がいたるところに出るだろう。もし、その後露見せず、優秀な後輩が経営を立て直してくれれば言うことがない。運悪く、露見しても経営陣の仲間と一緒にテレビカメラの前で、揃って頭を下げれば日本社会は水に流してくれる。この国は、彼らにはありがたい国である。

今回の東芝のケースは”日本病”の典型である。ホリエモンのような生意気な者は軽微な粉飾でも刑務所行きだが、遥かに大規模な会社の大規模な粉飾でも、謙虚にしておればムショ入りは避けられる。日本国は、西欧から借りたルールで社会は動いているように見えるが、いたるところに胡魔化しと不正がある。そして、司法機関の人たちも同じ最高学府出身の仲間であり、それを指摘する役割など存在しない。東アジアの他国の悪口を言う人が多いが、本質的に同じではないのか。

2)原因は以前から何度も書いている通りである。日本社会は、入口で全てが決まり、門を潜った後に能力を問われることはあまりない。この国で恵まれた待遇を受けるには、コネがなければ、高校まで懸命に努力して学歴をつけることが最も大事である。最高学府(T大学)に入れば、後は遊んでおれば良い。大学を出て会社に入れば、あとは皆仲良くチームで仕事するから大丈夫だ。これが日本の精神「和を以って貴しとなす」を具現化した近代日本の姿なのだ。(補足1)

大事なことは“仲良くすること”であり、それに気づくのは仕事で無能な者ほど早く、従って有利である。横に仲良くし、下には丁寧に接する。少し偉くなれば、朝、会社の玄関で掃除するデモンストレーションなども効果抜群だ。そうしておけば、不正などと肩苦しいことを言う奴は現れない。日本の文化では、ルールなどと言うものは非人間的なもので、幅を利かす存在ではない。なぜなら、人は生まれながらにして善だからだ。

しかしである: 
この言葉通りの純粋な生き方には、当然限界がある。所詮、それは表の世界であり、表帳簿だからだ。長い歴史を生き抜いてきた民族なら、性善説など通用しなことなど裏(本心)では百も承知である。つまり、二重帳簿を使い分けることが、生きる知恵なのだ。上記の生き方としての“仲良くすること”とは、この裏帳簿も同時に使い分けができることを意味しているのである。

その使い分けが出来ずに、裏帳簿の世界にズブズブに浸かってしまったのが、つまり粉飾決算と呼ばれて表帳簿に現れるレベルになってしまったのが、今回の東芝のケースだろう。粉飾して裏帳簿に閉じ込めるにも当然限度がある。その不良資産として計上するタイミングを逃してしまったがために、傷口を大きくしたのだ。

3)考えてみれば、二重帳簿の使い分けは人類の文化そのものではないのか?
つまり、性悪説という本質を表に出して、この高度な文明が築けれるだろうか?性善説を装い、性悪説を覆い隠すからこそこの文明が築けたのである。例えば、西欧のダンスの華麗な姿を想像するが良い。本来、性で結びついた男女の関係を見事に、美を生み出すエネルギーとして利用しているではないか。

もちろん、単に本質を覆い隠すのでは高度な文明にはつながり得ない。覆い隠すのは、虚の世界に属する布でなければならない。つまり、本質という実軸に文化という虚軸を加えて、人間だけが共有できる化の住まいが、この文明空間なのだと思う。繰り返すなら、本質を隠すだけならイチジクの葉っぱでよかったのだが、それが熊か鹿の毛皮になり、そして美しい模様をつけた絹の着物になるのが、文明社会の姿なのだ。動物としての人の本来の欲望(本質)をそのまま表に出すのでは、猿に似た雑食性哺乳動物に過ぎず、文明など発生しなかっただろう。

この人類の文化は、特有の脆さを以っている。それは一種の共同幻想なので、二種類の者に弱いのである。彼らは、両方とも裏帳簿の妙を理解しない者たちである。つまり、それを積極的に利用しようとするずる賢い人物と、それに翻弄される無能な人物である。ホリエモンは前者であり、東芝の歴代経営者は後者なのだろう。「和をもって貴しとなす」の原則が救おうとするのは、か弱い後者だけだろう。

補足:
1)電通という会社で自殺した女性が出て、問題になった時、関係者から以下のような言葉があった。「この会社で本当に能力のあるのは10人に1人であり、その1人が残り9人を食わせているのです。」それでも、多少割り増しした1人分の給与で、その優秀な人が働くのがこの日本という国なのだ。専門職の分野では、どこでもそうだろう。

2017年2月17日金曜日

北朝鮮問題を解決できるのは米国である

1)北朝鮮の金正男氏が一昨日クアラルンプールの空港でベトナムのパスポートを持つ女性に毒殺された。金正男氏は金正日氏の後継最右翼と日本で報じられた人物である。従って、この暗殺で北朝鮮の金正恩政権は一層安定化したと考える人もいるだろう。しかし、北朝鮮の国際社会からの孤立が深まり、その結果金正恩政権の寿命は縮まったのかもしれない。

国家を含めて組織の結束は縦横二つの繋がりから生じるが、今回の事件により、横に来るものを全て排斥することでしか自分とその政権を守れない金正恩の姿が、より鮮明になったと思う。つまり、今の北朝鮮には組織を守る関係は縦の繋がり、権力の糸、しかないのである。政権内で戦略を練り上げるという機能は全くなくなり、金正恩一人の能力で全てを立案処理する必要がある。人々は出世を生活の手段として望むが、有能な人間ほどある一定以上の出世を嫌うだろう。崩壊は小さなきっかけで突然起こる可能性大であると思う。崩壊の前には大爆発がつきものである。

核保持は独立国家の体制維持には絶対必要であり、我が国など周りの国には迷惑でも、北朝鮮の立場に立てば正しい選択だったと思う。しかし、核兵器は各国と話ができる状態で持っていてこそ、国家の安定に役立つ兵器である。三橋貴明氏が動画において、トランプ政権下では北朝鮮の核放棄と米国の北朝鮮承認(平和条約締結)が交換条件として釣り合い、二国間交渉が実現する可能性があると発言していた。https://www.youtube.com/watch?v=WuUqQvzSMeI&t=525s

しかし、強力な軍事力を背景に対話をしようとする北朝鮮の姿勢をを米国は非難してきた。そして、その米国の態度は軍事力が不足しているためだと考えて、ついに核兵器とそれを搭載したミサイルを保持するまでの軍事大国となった。この問題(北朝鮮の軍事的脅威の下に米国の同盟国が置かれることになったという問題)が深刻化し、解決が困難になったところで、それを中国に丸投げした。それは本来中国の問題ではないにも拘らずである。

その中国と北朝鮮の関係が、三橋氏や多くの方の言うように仮想敵国の関係になっては、北朝鮮に出口がない。米国が日本や韓国を同盟国としているのなら、なんとか北朝鮮に出口を与えるべく主体的に動くべきである。北朝鮮の状況は、日本が太平洋戦争に突っ込んだ時の状況とよく似ていると思う。あの時も日本は、米国により出口を塞がれたと思う。

トランプ氏が大統領候補であった時には、中国へ丸投げという戦略をトランプ政権が取らないことを期待した。なぜなら、それまでの政権と異なり、操り糸など完全に排除した政権の様に見えたからである。その姿が既に薄らぎ、これまでの大統領に近づきつつある様にも見えるのが残念である。

2)今朝の読売新聞朝刊の編集手帳の主は、今回暗殺を指示したと思われるあの国のトップを狂人の様に看做している。しかし、自国民の生命と安全に深く関わった国のトップを、狂人呼ばわりすることは、情況を益々悲観的な方向に導くだけである。政治評論家の多くはその点で既に失格であると思う。

自分が北朝鮮の幹部であると仮定して、北朝鮮の置かれた状況を理解した上でどうすべきかをまず考え、それを踏まえて日本側に戻って対策を考えるべきである。北朝鮮は現在、休戦中とはいえ戦争中であり、その相手は米国と韓国である。そのことすら前提として頭の中に置いて無い様では、テレビなどに出演して喋るべきではないし、新聞に記事などを書くべきではない。国民を惑わすだけである。

いつも問題が複雑になる原因は、国連軍と米軍の関係である。一昨日書いた沖縄の領有権問題も同じである。米国軍は国連軍の仮面をかぶって、責任を国連に押し付けて米国の考えのままに戦争をしてきた。朝鮮戦争も、韓国と韓国を支援する米国と北朝鮮との戦争なら話はもっと簡単であったと思う。

米国は都合が悪くなると、国連や六カ国協議の後ろに隠れて責任を回避する。今こそ、そしてトランプ大統領こそ、そのような曖昧な態度をあらため、世界の平和に貢献してもらいたい。確か、リンカーン以来の最高の大統領になると自分で宣言したのだから。

決断は難しくとも論理的には簡単である。三橋氏の言った様に、朝鮮戦争の終結と北朝鮮の承認であり、それと引き換えに核兵器の放棄を約束させることである。その話ができない相手なら、先制攻撃が唯一の解決法だと思う。その覚悟を持って、交渉すれば必ず成功すると思う。