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人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2017年4月18日火曜日

トランプは北朝鮮問題を中国に丸投げし、北朝鮮の核兵器保持を認める可能性がある。日本は核保持の論議を開始すべきである

1)アメリカンファーストを看板に大統領に当選し、選挙期間中に約束した路線上を、ひた走る様に見せながら、トランプは一定期間が過ぎた時には伝統的な米国共和党出身の大統領になるようだ。替わり身の鮮やかさは優秀なのか軽いのかわからない。

最近のトランプ大統領は、アメリカンファーストを放棄して、伝統的な”世界の警察官”としての役割を果たそうとしているように見える。しかも、何時も何故か大きな財布を携帯している警察官である。シリアやアフガンの爆撃に北朝鮮の威嚇まで、大統領候補の時からの姿勢と180度違う。

普段は見ないのだが、ベンジャミン・フルフォードの動画を見たところ、トランプが少女レイプの件で訴えられた件の延長で、彼が米国を牛耳るユダヤ人ネットワークに脅されているというのである。その所為で、トランプは180姿勢を変更して、ネオコンのシナリオで動くようになったという。

トランプを脅しているのは、Lewis Eisenbergらのユダヤ人ネットワークで、彼はイタリア大使になる予定だが上院の承認を待っている人のようだ。彼の名前をウィキペディアで見ると、アメリカの政治資金調達サークルで数十年の経験を持ち、9.11事件の時、ニューヨークの港湾局の議長であったなど、意味深な解説がなされている。

シリアの爆撃の際は、米軍が事前にロシアに知らせて、効果が出ないようにしたので、今回の件でも米軍は最悪の事態にならないように努力するだろうと、ベンジャミン・フルフォードは言っている。因みに彼が情報提供者と言っているGordon Duffは、Veterans Todayという米国の退役軍人の新聞を発行している人である。(情報提供とは新聞だけのことかもしれない。)

また、この件でトランプ氏はNSCやCIAなどの信用を失い、大統領としての寿命は短いだろうと言っているが、私はむしろ寿命が長くなるような気がする。

2)一方、国際政治評論家の田中宇さんのブログでは、このようなユダヤ系からのおどしの解釈はとっていない。そこでは、うまくネオコンと折り合いをつけて、北朝鮮の核問題を中国に押し付けるように振舞っていると解釈している。http://tanakanews.com/170416korea.htm

今回は中国が北朝鮮の核開発を抑えることに本気であり、実際15日の核実験を中止させたと書いている。その記事には、“北が15日の核実験を見送るのとほぼ同時に、米トランプ政権が「米国の目標は、北の政権転覆でない。目標は、北の最大の貿易相手国である中国の助けを借り、北に最大の圧力をかけることで、6か国協議に北が参加するように仕向け、核開発をやめさせることだ」と表明(リーク)した”と書かれている。

そのトランプの政策を見事だと書いているが、日本人である私は到底そのようには思えない。6カ国協議に参加させるというのでは、今までの繰り返しであり、中国も「のど元過ぎれば熱さ忘れる」で北朝鮮に制裁をしているフリをして時間稼ぎをして過ごし、最終的には、北朝鮮は核兵器の小型化を実現し、日本には大変な脅威となるだろう。

米国は北朝鮮がICBMを完成させたとしても、依然、軍事力に圧倒的な差があり、北朝鮮は自分からは攻撃できない。最終的には北朝鮮は核保持をしたままでソフトランディングできる可能性が大きくなってきている。実際にはもうソフトランディングしたのかもしれない。私は以前から、北朝鮮のソフトランディングを主張してきたが、それは核抜きでのものである。早期に朝鮮戦争を集結して、米国が北朝鮮を承認すれば、日本も其れに倣って承認し、その段階で拉致被害者は帰国できただろう。

つまり、この数ヶ月のやりとりで、トランプ米国大統領は、北朝鮮の金正恩もそれほど無茶なことはしないと理解し、今後は互いに過激なこともいうが、口だけで済ますという暗黙の了解ができつつある様なきがする。トランプが6カ国協議というなんの役にも立たないものに言及したことがそれを示している。

昨日、面白い動画をテレビでみた。大きな家の鉄格子の門扉の前で、家の中の犬と外部の数匹の小さい犬が激しく吠えあっている。今にも噛みつきそうな状況であるが、門扉に邪魔されている。そして、家の主がその門扉を静かに開けていくのである。だれもが、犬同士が大げんかになるかと思ってみていると、開いた部分を避けて、しばらく鉄格子を挟んで吠えあっていたが、大きく開かれるとお互いに離れていってしまったのである。

今のトランプの米国と金正恩の北朝鮮の姿を見る思いがした。戦かう訳にはいかないが、このまま静かにするのは格好が悪いので、しばらくは互いにマッドマンで行きましょうと、話し合いができたのではないのか?

3)日本は将来苦境に立たされるだろう。米国の方針は元々、日本がアジアで孤立し軍事的に無力な存在になることだろうから、その意味では、トランプは上手くやっているのだろう。韓国で左翼政権が成立すると、やがて核保持の統一朝鮮ができる可能性が高い。その朝鮮は、米国ではなく中国とより親密になるだろう。

米国は第一列島線から引き上げても何ら不都合はないので、その段階で米軍はサッサとグアム島まで引き上げる。日本が望めばTHAAD位は金儲けのために置くだろうが、元々迎撃で防衛力を維持するなんて無理な話であり、北朝鮮の核ミサイルや化学兵器ミサイルの脅威は無くならない。

統一朝鮮ができる時には、日韓基本条約を書き換えなければならないが、その際には北朝鮮の経済開発に2-3兆円むしりとられることになるだろう。その後も、慰安婦問題等の難癖を北朝鮮側でもデッチ上げてくるだろう。それを後ろで中国も南京事件などを持ち出して加担し、その動きにドイツなどヨーロッパ諸国が応援するだろう。

日本は北朝鮮が経済的苦境にあったときに、つまり、小泉政権の時に、拉致問題の解決と1兆円程度の経済協力金で、北朝鮮の承認を考えただろう。しかし、それを潰したのが米国だと思う。北朝鮮が韓国と統一し、親中国の核保持国である統一国家となったのちには、日本は朝鮮のcash dispenserのように扱われるだろう。

中国にとっては、親中国の国家が核兵器を持ったとしても、それはロシアの核兵器よりも脅威ではない。イギリスとフランスが核の脅威を意識しないのと同様である。しかし、日本にとっては朝鮮の核保持は非常に深刻である。

日本は今、この時期に核保持を検討すべきである。米国と北朝鮮にいい加減な茶番劇を演じさせたままにすべきではない。将来の日本のことを考えて、核保持を議論すべきである。それが、中国や韓国などへのメッセージとなり、核抜きの朝鮮半島が実現するだろう。そのチャンスは今しかないと思う。核保持のチャンスではなく、半島の核保持阻止のチャンスである。

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